【Park Liveレポート】THE 2「僕らも、破壊と再生を繰り返しているんです」建て替え工事期間中のGinza Sony Parkから生配信
ライブ本番の様子:https://youtu.be/hy3XT8-ZBlc(Sony Park公式YouTubeチャンネル)
2024年の完成を目指すGinza Sony Park(銀座ソニーパーク)は、現在建て替え工事中の現場から実験的なライブパフォーマンス「Park Live」をお届けしています。
今回出演したアーティストは、ど直球なパンクサウンドと独創的な歌詞で業界内外から支持されるTHE 2。ライブ本番の様子はSony Park公式YouTubeチャンネルのアーカイブからご覧いただけます。URL:https://youtu.be/hy3XT8-ZBlc
今回出演したアーティストは、ど直球なパンクサウンドと独創的な歌詞で業界内外から支持されるTHE 2。ライブ本番の様子はSony Park公式YouTubeチャンネルのアーカイブからご覧いただけます。URL:https://youtu.be/hy3XT8-ZBlc
■ 2022年6月17日(金) Park Live 実施概要
日時:2022年6月17日(金) 21:00~
配信:YouTube(Sony Park公式チャンネル)
出演者:THE 2 ※歌川菜穂(Dr.)の産休にあたり、サポートドラマーにtricotの吉田雄介が出演。
視聴無料
ライブ本番の様子はSony Park公式YouTubeチャンネルのアーカイブからご覧いただけます。
https://youtu.be/hy3XT8-ZBlc
【ライブレポート/ライター 小川 智宏】
銀座・数寄屋橋交差点の下、骨組みやパイプが剥き出しになったGinza Sony Park建て替え工事現場。そこにドラムセットやアンプ、ギターやベースやマイクが並ぶ。雰囲気は映画やロックドキュメンタリーで見たスクワット(不法占拠)パーティさながらで、ロックバンドこそこの場所にふさわしい、と思わせる。そんな場所でこの日どでかい音を鳴らしたのは古舘佑太郎率いるTHE 2だ。今年2月にバンド名を「2」から変更し、新メンバーとともに新たなスタートを切った彼ら。ライブの1曲目に選んだのは、その第一弾リリースとなった「恋のジャーナル」である。メンバーの歌川菜穂が産休に入ったため、この日ドラムを叩く吉田雄介(tricot)が鳴らす性急なビートに乗せて洪水のような言葉とギターリフがこの小さな空間をビリビリと震わせる。
縦長のスペースなので奥から吉田、ベースの森夏彦、ギターの加藤綾太が並び、先頭に古舘。あんまり見たことのない配置で、アイコンタクトとか取りづらいんじゃないの、とも思うのだが、そんなことものともしない勢いと阿吽の呼吸でパンクな「ルシファー」にセンチメンタルな「急行電車」と、彼らのライブでは鉄板の楽曲を畳み掛けていく序盤。古舘の前髪はあっという間に汗まみれになっている。
一転、青いライトに照らされてゆったりとしたテンポの「NEVERLAND」を切なく奏でると、メンバーが不穏なセッションを繰り広げる中、スタンドから外したマイクを手にした古舘が喋り出す。「今日は金曜日の夜です。銀座の地上ではきれいなお姉ちゃんとか裕福なおじさんとか、いろんな人がうろうろしていました。そんな中我々は地下にこもって4人で音を出しております。たぶん地上にはこの音は届かない。でも今日は一番大きい音を、ここ銀座で鳴らしたいと思います」。
そんな言葉を合図に加藤がサイケデリックなギターリフを弾き始める。そうして始まったのは「ロボット」。どこかエキゾチックなリズム感とユーモアと鋭さを兼ね備えた歌詞。彼らのディスコグラフィの中でも個人的にとりわけ好きな曲だ。「ガラクタの寄せ集めでも コンプレックスの塊から 解き放たれた時 生まれ変われた感覚」――なんでロックバンドやってるの?と聞かれたら、きっと古舘という人はこの歌詞のように答えるのだろう。これまで培ってきたすべてをぶっ壊して新たに作り始めた今だからこそ、この曲も新たな意味を持って鳴り響いている。
タイトなダンスビートで画面越しにオーディエンスを踊らせる「SとF」を軽快に鳴らすと、4人一斉に爆音をぶちかまして「ニヒリズム」へ。持ち場を離れて森に近づいた加藤が長髪を振り乱し、飛び跳ねながらギターをかき鳴らす。森は体全体を大きく揺らしながらベースを弾き、古舘は顔を顰めながら声を振り絞る。ヒリヒリとした焦燥感と熱情がここに来てライブの温度をさらに高める。
体制が変わり、バンド名が変わり、音楽も変わった。それは今日最初にやった「恋のジャーナル」を聴けば一発でわかる。でもそれと同時に、彼らの中には何も変わらないものも確かにある。ライブの場であらわになる。やはり今日もTHE 2は、人生と取っ組み合いながら音を鳴らしているのである。
さて、あっという間に駆け抜けてきたライブも終わりが近づいてきた。バンドの初期曲であり、スケールの大きなサウンドに乗せて思いの丈をぶちまけるような「ブラックスター」ではメンバー全員が一心不乱に楽器を弾く。そのエモーショナルな様はまさに爆発である。汗だくになった古舘が「最後まで見てくれてありがとう」と最後の挨拶。このライブを歌川も観ているらしく、「観てるかい?」と声をかける。
「なかなか貴重な経験をさせてもらっています。もうちょっとしたらここも工事されて、また新しいものが建つ。僕らバンドも結局のところ常に建て直し中。いつも新しいことをしたいって飢えている。破壊と再生を繰り返しているんです」とGinza Sony Parkにロックバンドのあるべき姿を重ねる言葉が、今のTHE 2の状況を踏まえるととてもリアルに響く。最後に鳴らされたのは「My Favorite Things」。軽妙なビートとベースラインに乗せて「あなたの好きなほうへ行け」と歌うロックンロールナンバーをやりきって、この貴重で最高なライブに終わりを告げた。
■ プロフィール
THE 2
Vo.古舘佑太郎 / Gt.加藤綾太 / Ba.森夏彦 / Dr.歌川菜穂
古舘佑太郎と加藤綾太を中心に2017年結成。双方とも所属していたバンドを無期限活動休止していたが、「バンドで音を鳴らしたい」という欲求が抑えられず、結成に至る。2022年2月22日、Ba.森夏彦とDr.歌川菜穂が加入し、4人体制となってバンド名を“2”から“THE 2”とする。バンド名の”THE 2“はメンバーの音楽人生の“エピソード2”を意味している。古舘佑太郎の独創性溢れる焦燥的言語感覚が、キレ味あるオルタナティヴ・サウンドに乗り、酸味の効いた主旋律を鳴らす。
■ Park Liveについて
Ginza Sony Parkでは2018年のスタートから、250組を超えるアーティストと共に、ライブパフォーマンスを通じて、音楽との偶発的な出会いを演出するPark Liveを実施してきました。Park Liveは、ライブハウスともクラブとも一味違う、音楽と触れ合う新たな場を目指しています。
Stay homeが掲げられた2020年4月からは、オンラインでのライブ配信を通じて開催。YouTubeチャンネルでは、一部のアーティストを除きアーカイブ動画も公開しています。
※過去の全出演アーティスト一覧は、こちら。https://www.sonypark.com/parklive/
■ Ginza Sony Parkについて
Ginza Sony Parkは、ソニービル設立当初からの「街に開かれた施設」というコンセプトを継承し、ソニービル解体工事の途中2018年8月9日にオープンしました。年間を通して驚きや遊び心が感じられる様々なイベントやライブなどのプログラムを実施する、都会の中にある「変わり続ける実験的な公園」として、3年間で854万人のお客さまにご来園いただきました(2021年9月末時点)。
現在は建て替え工事を進めており、2024年に新・Ginza Sony Parkが完成する予定です。
また2022年3月23日、工事中のGinza Sony Parkに隣接する西銀座駐車場の地下1階に実験的POP-UPスペース「Sony Park Mini」をオープン。わずか10坪ほどの小さなスペースにて、年間を通して30以上の様々な分野のクリエイターやアーティストの作品や制作過程の鼓動を感じるプログラムをお届けします。
Sony Park 公式Webサイト・SNSアカウント
Web:https://www.sonypark.com/
Instagram:https://www.instagram.com/ginzasonypark/
Twitter:https://twitter.com/ginzasonypark/
Facebook:https://facebook.com/ginzasonypark/
YouTube:https://youtube.com/ginzasonypark/@ginzasonypark #ginzasonypark #銀座ソニーパーク #sonyparkmini
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像