DXを理解し取り組んでいる企業は15.7%で7社に1社 半数の企業で、人材やスキル・ノウハウの不足がDXの課題に
DX推進に関する企業の意識調査
人工知能(AI)の進化や第5世代移動通信システム(5G)といったデジタル技術の進展によって、ビジネス環境が大きく変わろうとしている。企業は今後、データとデジタル技術を活用した製品や、サービス・ビジネスモデルの変革によって競争上の優位性を確立させる「デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)」の実現を求められる。また、政府は2021年9月にデジタル庁を発足。社会全体のDXの推進を通じ、デジタル時代の官民インフラ作成を目指すとしている。
そこで帝国データバンクは企業のDX推進に関する調査を実施した。
そこで帝国データバンクは企業のDX推進に関する調査を実施した。
<調査結果(要旨)>
DXに取り組む企業は15.7%と7社に1社。一方、半数超の企業では取り組みが進まず
企業規模別にみると、「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業の割合は「大企業」が28.6%と全体(15.7%)を大きく上回っている。一方で「中小企業」は13.0%となり、DXへの取り組み状況は「大企業」と「中小企業」の間で15.6ポイントの差がみられた。さらに「中小企業」のうち「小規模企業」は8.4%と1割を下回った。
また、業界別にみるとフィンテック(FinTech)の活用が活発になってきている『金融』(25.2%)や、ソフト受託開発など企業のDXを支援する「情報サービス」などを含む『サービス』(24.1%)で高い割合となった。一方、『建設』(11.4%)や『農・林・水産』(12.3%)といった業種では、DXに取り組んでいる企業は低い割合にとどまっている。
DXの「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業が現在取り組んでいる内容では、「オンライン会議設備の導入」(82.7%)や「ペーパーレス化」(77.6%)、「テレワークなどリモート設備の導入」(69.5%)といった、DXの初期段階に関する取り組みのいずれかが企業の97.0%で実施されていた。また、「既存製品・サービスの高付加価値化」や「新規製品・サービスの創出」、「ビジネスモデルの変革」といった本格的なDXに取り組む企業は37.4%と3社に1社となった。
DXに取り組むうえでの課題では、「対応できる人材がいない」(50.6%)や「必要なスキルやノウハウがない」
(47.7%)など、半数の企業で人材やスキル・ノウハウの不足に関する課題があげられた。すでにDXの「言葉
の意味を理解し、取り組んでいる」企業でも、「対応できる人材がいない」は36.0%、「必要なスキルやノウハ
ウがない」は32.7%と3社に1社で課題となっている。
DXについて、「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業は15.7%と7社に1社程度となった。また、「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業において、現在取り組んでいる項目では、「オンライン会議設備の導入」や「ペーパーレス化」、「テレワークなどリモート設備の導入」といったDXの初期段階での取り組みはほとんどの企業で実施されている。一方、「既存製品・サービスの高付加価値化」や「新規製品・サービスの創出」、「ビジネスモデルの変革」といった本格的なDXに取り組む企業は37.4%と3社に1社となった。
また、DXに取り組む上での課題では、その取り組み状況に関わらず、「対応できる人材がいない」や「必要なスキルやノウハウがない」といった、人材やスキル・ノウハウの不足に関する課題が多くの企業からあげられている。
既存のシステムが、事業部門ごとに構築されて全社横断的なデータ活用ができない、または、過剰なカスタマイズがなされて複雑化・ブラックボックス化しているなど、そうした要因で2025年までにDXが進まなかった場合、経済産業省は最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性を指摘している(注2)。2025年の崖が目下に迫るなか、企業はDXの推進を通じて、どのようにビジネスモデルを変革していくか、改めて確認する必要があろう。
- DXを理解し取り組んでいる企業は15.7%と7社に1社
DXの「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業は15.7%と7社中1社程度となった。「意味を理解し取り組みたいと思っている」(25.7%)とあわせて4割の企業でDXへの取り組みを前向きに捉えている。他方、「言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない」(31.6%)、「言葉は知っているが意味を理解できない」(13.3%)、「言葉も知らない」(6.4%)など、半数を超える企業ではDXへの取り組みが進んでいない現状となった - 取り組んでいる企業では、3社に1社で本格的なDXが進む
DXの「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業が現在取り組んでいる内容では、「既存製品・サービスの高付加価値化」や「新規製品・サービスの創出」、「ビジネスモデルの変革」といった本格的なDXに取り組む企業は37.4%と3社に1社となった。また、「デジタル人材の育成」や「DX推進のための専任組織の設置」といった人材・組織面での取り組みも多くの企業で積極的に実施されている - 半数の企業で、人材やスキル・ノウハウの不足がDXの課題にあげられる
DXに取り組むうえでの課題では、「対応できる人材がいない」(50.6%)や「必要なスキルやノウハウがない」(47.7%)などが半数の企業からあげられた。すでにDXを理解し取り組んでいる企業でも、3社に1社で人材やスキル・ノウハウの不足が課題となっている
DXに取り組む企業は15.7%と7社に1社。一方、半数超の企業では取り組みが進まず
DXについて、どの程度理解し取り組んでいるかを尋ねたところ、DXの「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業は15.7%と7社中1社となった。「意味を理解し取り組みたいと思っている」(25.7%)とあわせて4割でDXへの取り組みを前向きに捉えている。他方、「言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない」(31.6%)、「言葉は知っているが意味を理解できない」(13.3%)、「言葉も知らない」(6.4%)など、半数超ではDXへの取り組みが進んでいない状況にある。
企業規模別にみると、「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業の割合は「大企業」が28.6%と全体(15.7%)を大きく上回っている。一方で「中小企業」は13.0%となり、DXへの取り組み状況は「大企業」と「中小企業」の間で15.6ポイントの差がみられた。さらに「中小企業」のうち「小規模企業」は8.4%と1割を下回った。
また、業界別にみるとフィンテック(FinTech)の活用が活発になってきている『金融』(25.2%)や、ソフト受託開発など企業のDXを支援する「情報サービス」などを含む『サービス』(24.1%)で高い割合となった。一方、『建設』(11.4%)や『農・林・水産』(12.3%)といった業種では、DXに取り組んでいる企業は低い割合にとどまっている。
DXに取り組んでいる企業では、3社に1社で本格的なDXが進む
DXの「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業が現在取り組んでいる内容では、「オンライン会議設備の導入」(82.7%)や「ペーパーレス化」(77.6%)、「テレワークなどリモート設備の導入」(69.5%)といった、DXの初期段階に関する取り組みのいずれかが企業の97.0%で実施されていた。また、「既存製品・サービスの高付加価値化」や「新規製品・サービスの創出」、「ビジネスモデルの変革」といった本格的なDXに取り組む企業は37.4%と3社に1社となった。
また、現在取り組んでいる企業においては、「デジタル化への対応にともなう業務プロセス・組織の見直し」(39.2%)、「DX推進のための予算の確保」(29.1%)など組織面・予算面での取り組みを推進する企業も多い。さらに、「デジタル人材の育成」(27.4%)や「デジタル人材の採用」(19.0%)といった、デジタル人材の確保に関する取り組みもあげられている。一方で、「AI活用(チャットボットによる自動化やビッグデータ分析等)」(11.2%)など、AIの活用やビッグデータ分析などの取り組みは1割程度にとどまっている。
半数の企業で、人材やスキル・ノウハウの不足が DX の課題にあげられる
DXに取り組むうえでの課題では、「対応できる人材がいない」(50.6%)や「必要なスキルやノウハウがない」
(47.7%)など、半数の企業で人材やスキル・ノウハウの不足に関する課題があげられた。すでにDXの「言葉
の意味を理解し、取り組んでいる」企業でも、「対応できる人材がいない」は36.0%、「必要なスキルやノウハ
ウがない」は32.7%と3社に1社で課題となっている。
また、現在DXに取り組んでいない企業(注1)においては、「対応できる人材がいない」(54.7%)や「必要なスキルやノウハウがない」(52.5%)、「対応する費用が確保できない」(28.3%)、「どこから手を付けて良いか分からない」(17.5%)といった項目で、取り組んでいる企業と大きな差がみられている。
- 現在DXに取り組んでいない企業は、「言葉の意味を理解し、取り組みたいと思っている」「言葉の意味を理解しているが、取り組んでいない」「言葉は知っているが意味を理解できない」「言葉も知らない」の合計
DXについて、「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業は15.7%と7社に1社程度となった。また、「言葉の意味を理解し、取り組んでいる」企業において、現在取り組んでいる項目では、「オンライン会議設備の導入」や「ペーパーレス化」、「テレワークなどリモート設備の導入」といったDXの初期段階での取り組みはほとんどの企業で実施されている。一方、「既存製品・サービスの高付加価値化」や「新規製品・サービスの創出」、「ビジネスモデルの変革」といった本格的なDXに取り組む企業は37.4%と3社に1社となった。
また、DXに取り組む上での課題では、その取り組み状況に関わらず、「対応できる人材がいない」や「必要なスキルやノウハウがない」といった、人材やスキル・ノウハウの不足に関する課題が多くの企業からあげられている。
既存のシステムが、事業部門ごとに構築されて全社横断的なデータ活用ができない、または、過剰なカスタマイズがなされて複雑化・ブラックボックス化しているなど、そうした要因で2025年までにDXが進まなかった場合、経済産業省は最大で年間12兆円の経済損失が生じる可能性を指摘している(注2)。2025年の崖が目下に迫るなか、企業はDXの推進を通じて、どのようにビジネスモデルを変革していくか、改めて確認する必要があろう。
- 経済産業省「DX レポート ~IT システム「2025 年の崖」克服と DX の本格的な展開~」
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