【開催レポート】すべての人に、スポーツのチカラを。「国民体育大会(国体)」から「国民スポーツ大会(国スポ)」へ。「する」「観る」「支える」の3つの観点で、全ての関係者に光を当てる新しい大会を開催
□約49万5千人が参加した初の「国スポ」、10月15日(火)に閉幕。
1946年から「国体」の愛称で長らく親しまれてきた「国民体育大会」が、スポーツ基本法の一部改正に伴い2024年から「国民スポーツ大会(国スポ)」へと名称を変え、新たな一歩を踏み出しました。「“体育”から“スポーツ”へ」、最初の開催地に選ばれた佐賀県では、スポーツがもつ本質的な価値を徹底的に追求し、前例のない「新しい大会」に挑戦。
「国民スポーツ大会(国スポ)」として初めての大会には、会期前も含めた37競技に約1万8千人の選手が出場。県内各地の競技会場に、観客や選手ら約49万5千人が参加し、10月15日(火曜日)の閉会式を経て幕を閉じました。
今後も佐賀県はこの「国民スポーツ大会(国スポ)をきっかけとして、スポーツのチカラを活かした人づくり・地域づくりをさらに進めてまいります。
SAGA2024 開催レポート 「総合開会式・総合閉会式」
【新しい大会を象徴する式典】
▶総合開会式 イメージを一新!選手や観客も楽しめる。自由で楽しさあふれる選手団入場
選手団入場は、整然と隊列を組んだ行進ではなく、もっと自由で楽しさあふれるパレードに。フィールドいっぱいに展開される歓迎パフォーマンスの中、選手たちが行う各都道府県のアピールに笑顔が溢れました。
▶総合閉会式 光と音と映像。SAGAアリーナならではの演出で感動を分かちあいました
閉会式は、2023年に完成した新時代のエンタメアリーナである『SAGAアリーナ』で開催。光と音の演出で大会のフィナーレを彩り、炬火が全障スポへと引き継がれました。
参加者コメント
選手たちが楽しそうにリラックスして入場していたのが印象的だった。音響がとてもよかった。炬火のセレモニーをはじめ、随所で「する、観る、支える」のコンセプトがうまく表現されていると思った。スポーツのチカラは何も選手だけでなく、選手を支える家族や仲間、観客や運営の方々、地域の方々、全ての人に感動を与えるのだと体感しました。
SAGA2024 開催レポート 「する」
【リアルアスリート・ピクトプロジェクト】
実在するアスリートのシルエットを元に大会ピクトグラムを制作し、会期中も県内各地を彩り大会を盛り上げました。競技がイメージしやすいだけでなく、スポーツの魅力や感動を最大限に伝えるツールとして活用。無機質なシンボルではなく、アスリートのバックグラウンドや競技への思いがたくさん詰まったものになりました。
【柔道ピクトモデルとなった 柔道成人男子団体優勝!近藤隼斗(こんどうはやと)選手コメント】
ピクトモデルに選ばれて…
最初は自分なんかでいいのかな?と思いましたが、とても光栄でした。
開会式の時に、選手宣誓を行ったのですが、旗手の方などに「これ自分ですよ」と話していました。
大会を振り返って…
入場した瞬間“みんなの拍手・大声援“、非常に気持ちが昂りました。会場で大きな声援をもらえ、今までにないぐらい応援がチカラになりました!親近感のある大会だったし、アリーナという大きな会場、これに優勝できたということは最高の気分です!
「国スポを機に、自分たちが憧れられ、優勝したいと思われることを目標としていました。1人でも自分たちを見て柔道をやりたいという子が生まれたらいいなと思います。
【1位~3位の選手にメダルを授与】肥前びーどろが彩る唯一無二のメダル
佐賀県指定伝統地場産品である「肥前びーどろ(ガラス)」を「0」の部分に使用。一つひとつのガラスが手作業で作られており、同じものはない唯一無二の輝きを放つ佐賀ならではのメダルです。
【国スポ入賞者への記念品授与・選手の活躍にスポットを当てた表彰】
4~8位入賞を果たした選手には、メダルをモチーフにした佐賀県産磁器を授与。
また、新記録、最高得点、MVPなど、選手個人の活躍にスポットを当てた「The Good Player of SAGA2024」を創設。受賞者からは「モチベーションアップにつながった!」とのコメントも。
SAGA2024 開催レポート 「観る」
【ナイトゲームの開催(アルコール提供も!)】観戦機会の幅を広げるナイトゲームの開催
「1人でも多くの方に観戦・応援を楽しんでほしい」という思いから、仕事帰りでも観戦できる時間帯での競技会を初開催。アルコール片手に観戦できる競技もあり日中の試合とは異なる雰囲気に多くの方が酔いしれました。
国スポの4競技で約4,700人がナイトゲームを観戦!観戦者数が日中の倍になる競技も!選手もいつもと違う雰囲気や会場の盛り上がりを楽しみながら競技に向かうことができたそうです。「仕事帰りの方も多く、にぎわっていた」「アルコール片手に皆さん楽しんでいた」などの感想が寄せられました。
[ナイトゲーム開催競技 全6競技!]
・国スポ
レスリング(成年男子・女子) |
10月7日(月) |
嬉野市「U-Spo(嬉野市中央体育館)」 |
バレーボール(成年女子) |
10月8日(火) |
佐賀市「SAGAアリーナ」 |
バスケットボール(成年男子) |
10月10日(木) |
唐津市「唐津市文化体育館」「相知天徳の丘運動公園社会体育館」「唐津工業高等学校体育館」 |
スポーツクライミング(リード少年男子) |
10月12日(土) |
多久市「九州クライミングベースSAGA」 |
・全障スポ
バレーボール(身体障がい) |
10月26日(土) |
佐賀市「SAGAアリーナ」 |
陸上競技 |
10月26日(土) |
佐賀市「SAGAスタジアム」 |
【競技会動画配信】佐賀県の配信数は前大会の3倍に!どこでも観戦・応援!
国スポの各競技会を全国どこでも観戦・応援ができるように、全競技全試合をインターネットを活用し、動画配信。国スポでは配信数を従来の約3倍にまで増やしました。
視聴者からは「解説・実況が熱くて分かりやすかった」や「カヌーのドローン中継は臨場感があって、これからのスポーツ観戦に必須ですね」とのコメントも寄せられています。
※動画配信は、史上初の取り組みとして、全障スポでも実施予定。
【プロジェクト IDEA2024】スポーツだからできる!みんなのアイデアをカタチに。
「国体」から「国スポ」に変わるはじめての大会を“みんなで”つくり上げるプロジェクト『IDEA2024』。“スポーツ”だからできる、大会のあり方を変えるアイデアを募集し、目標数(2024アイデア)を上回る2,106アイデアの応募が寄せられました。(写真は県庁に張り出されたみんなの手書きアイデアボード)
ユニークなアイデアは、審査会でMVI(Most Valuable Idea)として選出し、実現したアイデアは500を超える。一部を大会HPでも紹介しています。
▶ IDEA2024 実現事例①
スポーツ体験・佐賀グルメ・温泉をまとめて楽しめる「佐賀丸ごと観戦プラン」!
ビーチバレー&伊万里市・武雄市満喫ツアー!
国スポに合わせて、競技の観戦と佐賀の観光を丸ごと楽しもう!というアイディア。全3種類のツアーを実施しました。
ビーチバレー観戦後、秘窯の里「大川内山」(伊万里市)、武雄温泉(武雄市)などを巡るツアー参加者からは、「初めてビーチバレーを観戦しました!観光が一緒になったプランは盛りだくさんで楽しかった!」との感想が寄せられました。また、ツアー後のアンケートでは、「また行きたい」「日程があえば参加したい」との回答がほぼ100%になるツアーもあり、満足度の高いものとなりました。
▶ IDEA2024 実現事例②
はじめての国スポにちなんで、スポーツ漫画の第1巻を設置!
100冊26競技の漫画本が県庁にズラリ!
スポーツ漫画を活用した体験機会の創出アイディア。発案者からは、「僕にとってスポーツは触れ合うものというより、心動かされるもの。選手やチームのストーリーを知れば、もっとのめり込んでいきます。スポーツと縁のない人に、心動かされるスポーツの良さを伝えられると思っています」とコメントが寄せられています。
(設置場所)
佐賀県庁、みやき町立図書館、伊万里市民図書館、嬉野図書館、佐賀之書店、鹿島市民図書館
※スポーツ関連の書籍なども設置
SAGA2024 開催レポート 「支える」
【Sagantier!(サガンティア)】佐賀のスポーツシーンを支えるボランティア
「サガンティア」。
大会ボランティアもイメージを一新。「SAGA(佐賀)」と「Frontier(フロンティア:開拓者)」を合わせた言葉で、多くの方々と一緒に大会をつくり上げ、「佐賀から新たなスポーツシーンを切り拓く」という意味を込めました。
サガンティアの皆さんからは、「50年に1度のこの大会に何らかのカタチで関わることが出来ればという思いで申込みした。実際現場に出て、スタッフの一員として参加できる喜びが込み上げてきた」。「自分自身がSAGA2024の一翼を担うことができて、充実感があった」などの声が寄せられています。
【競技者のための食事レシピ集】「食」でアスリートを「支える」
スポーツをするすべての人を「食」で「支える」レシピ集を作成しました。スポーツ栄養学に基づいた食事の考え方やポイント、献立・レシピを作成しました。
大会後も、日頃のトレーニングや試合前のコンディショニング、試合後のリカバリーなどさまざまなシーンで、活用できるようHPに掲載しています。
レシピ集を活用している人からは「食習慣を見直すことができてよかった」などの声が聞かれました。
SAGA2024アスリート弁当
SAGA2024の式典や全障スポ競技会で選手団などに提供されるお弁当は、県栄養士会や味の素(株)をはじめ、多くの知恵を集めてできたもの。
アスリートを支える食を佐賀の自慢の食材(お米、玉ねぎ、レンコン、豚肉、佐賀海苔)で作りました。
【伴走者等へのメダル授与】
SAGA2024全障スポでは、選手と共に戦う陸上競技の伴走者やボッチャのランプオペレーターにも選手と同様にメダルを贈ります。
佐賀で始めたこのチャレンジは、次の大会以降も引き継がれます。
SAGA2024国スポ・全障スポとは
【開催概要】
■国民スポーツ大会
[会期]
*総合開会式
10月5日(土曜日)
*総合閉会式
10月15日(火曜日)
・会期前実施競技①
2024年9月5日(木曜日)~9月17日(火曜日)
・会期前実施競技②
2024年9月21日(土曜日)~10月1日(火曜日)
・本会期
2024年10月5日(土曜日)~10月15日(火曜日)
[競技数]
正式競技 37競技、特別競技 1競技、公開競技 7競技、
デモンストレーション・スポーツ 28競技
■全国障害者スポーツ大会
[会期]
*開会式
10月26日(土曜日)
*閉会式
10月28日(月曜日)
・会期
2024年10月26日(土曜日)~10月28日(月曜日)
[競技数]
正式競技 14競技、オープン競技 8競技
参考情報:佐賀県独自の「SSP構想」による、スポーツのチカラを活かした人づくり、地域づくり
佐賀県は、2018年(平成30年)より、佐賀から世界に挑戦するトップアスリートを育成を通じて、スポーツ文化(する・育てる・観る・支える・稼ぐ)の裾野拡大を目指す、SAGAスポーツピラミッド構想(SSP構想)に取り組んでいます。
アスリートが選手引退後は、佐賀で指導者となり次のアスリートを育て、そして、そのアスリートの活躍が人々の感動をよび、佐賀のチカラにつながっていく。その好循環を佐賀で創り、スポーツをチカラとした「人づくり」「地域づくり」を進めています。
SAGA2024は、このSSP構想実現のための、大きな通過点・飛躍点と位置付けています。
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