追悼・鈴木清順 ユーザーが選ぶ“清順映画ベスト10”結果発表!
『東京流れ者』『殺しの烙印』『ツィゴイネルワイゼン』など映画ファン、世界の映画人に愛される作品を残した鈴木清順監督。ぴあ映画生活(ぴあ株式会社:東京都渋谷区)では哀悼の意を表し、ユーザーのみなさまから清順監督への想い、好きな作品についての“マイ・ベスト・清順映画”の投票とコメントを募る特集ページを企画し、このほどベスト10を決定しました。
第1位に輝いたのは『ツィゴイネルワイゼン』(1980年)。ユーザーからは、「衝撃でした。以後、鈴木清順監督の作品も含めて、これ以上の作品には出会えていません。『ツィゴイネルワイゼン』は、異界をチラ見せさせ、怖いけれども耽溺させられる映画です」「高校生の時、最初見たときの衝撃たらなかった。こんな映画撮れる日本人がいるなんて全く知らなかった」「夢かうつつか、とにかく異次元につれていかれる感じで衝撃的だったのです。役者さんもみんなこの世のものでない美しさでした」など、“衝撃” “生涯ナンバー1”といった声が多く寄せられました。
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追悼・鈴木清順 特集ページ
http://cinema.pia.co.jp/feature/suzukiseijun/
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ぴあ映画生活ユーザーが選ぶ“清順映画ベスト10”
1位 ツィゴイネルワイゼン(1980年)
2位 ルパン三世 バビロンの黄金伝説(1985年)
3位 東京流れ者(1966年)
3位 陽炎座(1981年)
3位 夢二(1991年)
6位 殺しの烙印(1967年)
7位 肉体の門(1964年)
7位 けんかえれじい(1966年)
7位 カポネ大いに泣く(1985年)
7位 ピストルオペラ(2001年)
(※募集期間2017年2月28日~3月6日まで/有効回答数105/対象者:ぴあ映画生活ユーザー)
1位 ツィゴイネルワイゼン(1980年) ユーザーコメント (※一部抜粋)
「内容が分からない分からないとなりながらも、 いつの間にか散りばめられた色使い、演出、カメラの動きがいつまでも頭に残っている」
「初めて監督の作品を知った想い出の作品です。 不思議な色気と芳醇さを感じます。小さい頃にみたのでとてもドキドキしました」
「観る者の知性を刺激する鈴木清順監督の間違いなしの傑作だと思います」
「高校生の時、ビデオレンタルで借りた大正浪慢三部作!中でも『ツィゴイネルワイゼン』のこの世のものとは思えない映像が以後トラウマに。いまだに映画を見続けているのは鈴木清順に出会ったせい。映画ファンは見なきゃダメ」
2位 ルパン三世 バビロンの黄金伝説(1985年)ユーザーコメント
「スリル、サスペンス、アクション、色気と監督の魅力満載」
「『ツィゴイネルワイゼン(1980年)』が映像美・ストーリー性・情感と三拍子揃った名作ですが、「(投票した)この作品」は奇想天外感で「一点豪華主義」の極み」
「シリアスからアニメまで多才」
「アニメーションの世界でも独特の作風が表現されている」
3位 東京流れ者(1966年)ユーザーコメント
「古びることのない斬新な映像、ワン・アンド・オンリーの才能はいつもハイにさせるシネフィルたちの脱法ドラッグだった。清順監督の新作を心待ちにできた時代に居合わせることのできた我々は幸福だったと思います」
「デイミアン・チャゼルやニコラス・ウィンディング・レフンに影響を与えたのも納得のユニークなミュージカル。なんたって、物語が進めば進むほどストーリーがなくなってくるのだ! 鈴木清順は徹底した美しさを求めるあまりストーリーはなくなっていく訳だが、これが実に心地よい。 渡哲也の銃捌き、面白いほど壊れるセット、真っ赤な背景にインスピレーション湧きまくり。仕舞には主題歌の『東京流れ者』が頭から離れなくなる。この強烈さこそミュージカルの醍醐味だと感じ、今回選出しました」
「モノクロの(正確にはパートカラ―だが)アバンタイトルがもうそれだけで作品たりえている。「ながれもんにゃ、女はいらない」「女がいちゃ、歩けねえんだ」はあの頃の私のテーゼだった」
3位 陽炎座(1981年)ユーザーコメント
「アクションスターのイメージが強かった我らがヒーロー松田優作の新境地と呼べる演技と大楠道代の艶ややな怪しい演技が、当時18才だった自分には強烈な大人の世界に写りました。大正ロマネスクへの耽美な憧れは今も続いています」
「鈴木さんの映画早く映像美と独特な筋書きです。代表的な作品だと思います」
「色彩感覚が衝撃的!!!内容はともかく人間の妖しさ、他の動物との決定的違いを見せつけられた」
「鈴木清順色彩美と様式にとらわれない映像美に魅了されました。 美大時代にショートムービー制作をしたいました。 鈴木清順監督とデヴィッド・リンチ監督は自分にとって永遠の映像のカリスマです」
3位 夢二(1991年)ユーザーコメント
「唯一無二の耽美な色彩感覚とサウンドの融合。後期の大正浪漫三部作で、映画美はこうだと教えてくれた人。なかでも赤という色をあそこまで見事に使いこなせた感性の監督はなかなか見当たらないのではないでしょうか。かつてテレビ番組の実弟との対談番組で、あの赤は腰巻の赤が幼少期から頭に焼き付いていて、それがどこか出てくるんだよ、といった趣旨のことを語っていたのが思い出されます」
「独特な映像美で物語を幻惑な感じに仕上げているところ」
「誰も映画化を考え付かない竹久夢二をモデルにした作品は非常に興味をそそられます。妖艶な美人画はどうして生まれたのか必見物です」
1956年に監督デビューし、スター俳優を起用したアクション映画、サスペンスなどの娯楽作品だけでなく、“清順美学”と称された独自の世界観をもつ作品など、幅広いジャンルで活躍した鈴木清順監督。ユーザーからは「様々なジャンルで名作を残された鈴木清順監督。その幅広さ故「カラーがない」ことが鈴木清順作品の魅力だと思います」「清順監督の映画は画が美しくてどれも好きです」「映画のすべてが忘れられない」など、熱い想いがあふれたコメントが多く寄せられました。
作品名
港の乾杯 勝利をわが手に(1956年)
海の純情(1956年)
悪魔の街(1956年)
浮草の宿(1957年)
8時間の恐怖(1957年)
裸女と拳銃(1957年)
暗黒街の美女(1958年)
踏みはずした春(1958年)
青い乳房(1958年)
影なき声(1958年)
らぶれたあ(1959年)
暗黒の旅券(1959年)
素っ裸の年令(1959年)
13号待避線より その護送車を狙え(1960年)
けものの眠り(1960年)
密航0ライン(1960年)
すべてが狂ってる(1960年)
くたばれ愚連隊(1960年)
東京騎士隊(1961年)
無鉄砲大将(1961年)
散弾銃の男(1961年)
峠を渡る若い風(1961年)
海峡、血に染めて(1961年)
百万弗を叩き出せ(1961年)
ハイティーンやくざ(1962年)
俺に賭けた奴ら(1962年)
探偵事務所23 くたばれ悪党ども(1963年)
野獣の青春(1963年)
悪太郎(1963年)
関東無宿(1963年)
花と怒濤(1964年)
肉体の門(1964年)俺たちの血が許さない(1964年)
婦傳(1965年)
悪太郎伝 悪い星の下でも(1965年)
刺青一代(1965年)
河内カルメン(1966年)
東京流れ者(1966年)
けんかえれじい(1966年)
殺しの烙印(1967年)
悲愁物語(1977年)
ツィゴイネルワイゼン(1980年)
陽炎座(1981年)
カポネ大いに泣く(1985年)
ルパン三世 バビロンの黄金伝説(1985年)
夢二(1991年)
結婚(1993年)
ピストルオペラ(2001年)
オペレッタ狸御殿(2005年)
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