業界初、水まわり建材製品に植物由来原料を用いる技術を確立

パナソニック電工株式会社

main image
業界初(※1) 水まわり建材製品に植物由来原料を用いる技術を確立
2012年度に約40tの石油由来原料使用量の削減を目指す


 パナソニック電工株式会社は、耐久性が必要とされる水まわり建材の材料に、植物由来原料(※2)を配合・成形する技術を、このたび業界で初めて(※1)確立しました。
 水まわり建材(システムキッチンカウンター部材、システムバス天井部材、洗面化粧台ボウル部、トイレの一部)の製品素材として展開し、2012年度に約40tの石油由来原料から、植物由来原料への切り替えを目指します。

 近年、樹脂製品において、枯渇資源である石油を出発原料(※3)とするプラスチックから植物由来のプラスチックへ移行する動きが高まり、家電製品、ノートパソコン、携帯電話、自動車の内装部品などへの採用が拡大しています。しかし、水まわり建材は使用期間が長く、水や熱などに対する耐久性の確保が必要なため、植物由来樹脂の採用は困難とされてきました(※4)。

 そこでパナソニック電工は、長期にわたる品質耐久性試験を積み重ね、植物由来原料と熱可塑性および熱硬化性樹脂との複合材料化技術とその成形技術を確立し、水まわり建材製品の材料として十分な耐久性を実現(※5)した、植物由来原料配合の水まわり建材の素材を開発しました。

 パナソニック電工はこれまでも、環境に配慮した素材開発を推進し、特に木質製品を中心に開発を進めてきました(代表製品「Eフロア」は2008年度エコプロダクツ大賞 推進協議会会長賞を受賞)。
 今後も、エレクトロニクスNo.1の「環境革新企業」を目指し、製品における植物由来原料などの素材の配合比率の向上や用途の拡大により、枯渇資源の使用を軽減し、地球環境保全、循環型社会の実現に貢献していきます。


■主な開発技術について
(1)複合材料化技術:植物由来樹脂の熱可塑性樹脂への均一な分散、および熱硬化性樹脂の架橋密度(※6)を向上させ、当社石油由来樹脂材料と同等の性能(※5)を実現 
(2) 成形技術:温度、硬化特性の最適化により、従来製品の金型で成形可能


※1:国内の水まわり建材(システムバス、システムキッチン、トイレ、洗面化粧台)で使用されている実績はありません(2011年12月1日現在、パナソニック電工調べ)。
※2:植物由来原料は、デュポン株式会社の特許技術である発酵プロセスを用いて植物の糖から製造する1-3プロパンジオールを使用しています。
※3:出発原料とは、何段階もの合成反応を経て化合物を作るとき、その合成の出発点となる原料のこと。
※4:一例として、植物由来のプラスチックとして代表的なポリ乳酸は、土中や水中で分解するという特徴から生分解性樹脂として多くの商品に採用されていますが、耐久性の必要な製品には向かないとされています。
※5:石油由来樹脂を使用した現行品と同等の耐久性(強度、表面性など)を確保。
※6:樹脂が化学反応した後の分子構造が疎であるか、密であるかを示す指標。単位体積中に存在する架橋点の数。


【一般からのお問い合わせ先】
パナソニック電工株式会社 住建綜合技術・商品開発センター 材料技術開発グループ 
TEL:06-6908-1131(大代表) 受付(平日のみ) 8:50~17:30

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

パナソニック電工株式会社

2フォロワー

RSS
URL
http://panasonic-denko.co.jp/
業種
製造業
本社所在地
大阪府門真市大字門真1048
電話番号
06-6908-1131
代表者名
長榮 周作
上場
未上場
資本金
-
設立
-