【新国立劇場】《アートファン必見、現代アートの巨匠ウィリアム・ケントリッジ版『魔笛』!「動くドローイング」が誘うモーツァルト珠玉のファンタジー》
まるで“音の宝石箱”!モーツァルト珠玉の音楽が綴る、愛と冒険のファンタジー『魔笛』
モーツァルトのオペラ『魔笛』は“ジングシュピール(歌芝居)“として作曲された、愛と冒険のファンタジー。子どもたちにもおなじみの曲が多く、世界中で多くの子どもたちが『魔笛』でオペラ鑑賞デビューを飾っています。「おいらは鳥刺し」「パ・パ・パ」といった親しみやすい曲、夜の女王の歌う有名なアリア「地獄の復讐はわが心に燃え」など聴きどころが満載で、モーツァルト晩年の美しい曲が次々に繰り出される様はまさに“音の宝石箱”のようです。さらに、『魔笛』は単純なファンタジーを超え、友愛の精神や人間が克己し成長していく様が描かれ、最終場では崇高な精神と音楽が劇場を至福の空間へ変貌させます。無二の傑作として大人のファンも多い、奥行きの深い作品です。
“動くドローイング”が楽しい!深い知性とポエジー、問いかけに満ちたケントリッジ版『魔笛』
現代アートの巨匠ウィリアム・ケントリッジの『魔笛』は、素描(ドローイング)を用いた神秘的な舞台。ケントリッジお得意の素描をコマ撮りして丹念に製作した重層的な映像がふんだんに用いられ、人間性の影と光を対比させる素朴な映像美、そして舞台からあふれ出すケントリッジならではの深い知性とポエジーが作品の本質を伝えます。
ケントリッジの『魔笛』は友愛の精神に満ち、ケントリッジの「人を愛する」という思想と『魔笛』が結びついた舞台です。一方で、この演出では『魔笛』が内包する啓蒙思想に植民地主義を通して光を当て、「善」や「力」についての洞察が込められています。全編に散りばめられた様々な象徴を読み解いていく面白さもあり、「『魔笛』は何十回も観た」という方々も決して飽きさせません。
ケントリッジ版『魔笛』は2005年にモネ劇場、リール歌劇場(フランス)、ナポリ・サンカルロ歌劇場、カーン歌劇場(フランス)の共同制作によって初演され、その後アフリカ、アメリカ各国まで世界中で大ヒットとなり、シャンゼリゼ劇場(パリ)、ミラノ・スカラ座、エクサンプロヴァンス音楽祭などでも上演されました。新国立劇場では大野和士芸術監督就任第一作として2018/2019シーズン開幕に新制作上演、多層的な魅力が絶賛され、「新しい船出にふさわしい」と大いに話題になりました。
ケントリッジ独自の世界と『魔笛』
ウィリアム・ケントリッジは、南アフリカ・ヨハネスブルク出身のビジュアルアーティスト。ドローイング(素描)やアニメーションフィルム、演劇活動やオペラ演出で国際的に評価されています。日本では2009年~10年に京都国立近代美術館、東京国立近代美術館、広島市現代美術館で大規模な展覧会「ウィリアム・ケントリッジ――歩きながら歴史を考える そしてドローイングは動き始めた……」が開催され、注目を集めました。2010年には「素描とアニメーション等を融合させた新しい表現メディアを創出し、独自の世界を切り拓いた芸術家」として、京都賞を受賞、2020年には高松宮殿下記念世界文化賞も受賞しています。
ケントリッジの活動は様々な手法やジャンルが融合したもので、その中心を占めるのは、木炭やパステルで描いたドローイングを描いて撮影しては消し、わずかに描き直して撮影し、ドローイングとカメラの間を何百回と往復しながら1コマずつ撮影するという、まるで映画の黎明期に遡ったような作業で製作された映像作品です。また、作品には植民地主義やアパルトヘイトといった南アフリカの負の歴史も色濃く反映し、善と抑圧、個人の精神の矛盾などをめぐる洞察が、気の遠くなるほど膨大な製作プロセスの中に刻まれているのです。その作品は、描くことと歩くこと、思考することの飽くなき積み重ねによって製作されているとも言えます。
『魔笛』の舞台は、ドローイングをコマ撮りしたプロジェクションを、バロック劇場風の舞台に投影して展開していきます。遠近法を誇張した板張りの舞台には大道具を動かすレールや人間の載るベルトコンベアといったアナログな機構が設えられ、カメラや黒板などのアイテムが効果的に登場します。投影される映像は、物語の状況説明であったり、登場人物の思考や理想であったり、作品から生まれたイマジネーションであったりと様々。音楽や出演者の演技と完全にシンクロして進行する映像は、観客の想像力を刺激してやみません。歌と共に舞台いっぱいに広がっていく素朴な映像の楽しさや、歌手が影絵となって映像と一体化していくシーンなどには誰もがわくわくすることでしょう。
ケントリッジの魔法は、『魔笛』を通して知性の獲得への旅へ、そして知性の獲得がもたらす危険の発見へと私達を誘います。
名匠カエターニ指揮、鈴木准、砂川涼子、安井陽子ら日本を代表する歌手が集結
指揮は名匠カエターニが新国立劇場初登場。ショスタコーヴィチ交響曲全集で熱狂的ファンを集めるカエターニですが、数々の歌劇場の首席指揮者や音楽監督を歴任、オペラにも活動の軸足を置いており、今回は日本でオペラを指揮する待望の機会となります。
試練に臨む王子タミーノには、しなやかな美声のテノール鈴木准、パミーナには情感豊かで可憐な表現が人気のプリマドンナ砂川涼子が出演。夜の女王は実力派ソプラノ、安井陽子が圧倒的なコロラトゥーラを披露します。ザラストロには、今年『さまよえるオランダ人』オランダ人で、異界の人物の魅力を表現し絶賛された河野鉄平が出演。パパゲーノ&パパゲーナには近藤圭、三宅理恵と、伸び盛りの世代の実力派が登場します。日本を代表する歌手たちが勢揃いし、モーツァルト最高のファンタジーをお届けします。
『魔笛』ものがたり
王子タミーノは大蛇に襲われ、夜の女王に仕える3人の侍女に助けられる。夜の女王パミーナがザラストロに捕えられたと聞いたタミーノは、彼女の救出を決意。身を守るためタミーノは魔法の笛を、お供の鳥刺しパパゲーノは魔法の鈴を与えられ、ザラストロの神殿へ向かう。タミーノはザラストロが徳の高い高僧だと知り、パミーナと結ばれるために修行をすることに。試練を乗り越えた二人は祝福のうちに結ばれる。
公演およびチケットの詳細については、新国立劇場ホームページをご覧ください。
公演情報WEBサイト https://www.nntt.jac.go.jp/opera/die-zauberflote/
*本公演は、新型コロナウイルス感染予防、拡散防止対策をとって上演いたします。
新国立劇場における新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みと主催公演ご来場の皆様へのお願い
https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_017576.html
新国立劇場2021/2022シーズンオペラ 『魔笛』
【公演日程】2022年4月16日(土)14:00/18日(月)18:30/20日(水)14:00/23日(土)14:00/24日(日)14:00
【会場】新国立劇場 オペラパレス
【スタッフ・出演】指揮:オレグ・カエターニ/演出:ウィリアム・ケントリッジ/ザラストロ:河野鉄平、タミーノ:鈴木准、夜の女王:安井陽子、パミーナ:砂川涼子、パパゲーナ:三宅理恵、パパゲーノ:近藤圭 ほか
合唱:新国立劇場合唱団、管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団
【チケット料金】 S:27,500円 ・ A:22,000円 ・ B:15,400円 ・ C:8,800円 ・ D:5,500円・ Z(当日のみ):1,650円
【チケットのお求め】新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999 WEBボックスオフィスhttp://nntt.pia.jp/
※WEBボックスオフィスでは、ご自身で座席を選びながらチケットをご購入いただけます。各種割引チケットもお取り扱い中。
※S・A席が5,000円/11,000円になるU25/U39優待チケットのご案内はこちら https://www.nntt.jac.go.jp/ticket/general/youth-members/
【アクセス】京王新線(都営新宿線乗入)初台駅中央口直結
新国立劇場について
新国立劇場は、日本唯一の現代舞台芸術のための国立劇場として、オペラ、バレエ、ダンス、演劇の公演の制作・上演や、芸術家の研修等の事業を行っています。オペラ部門は2018年9月より世界的指揮者の大野和士が芸術監督に就任し、世界の主要歌劇場と比肩する水準のオペラ公演を年間およそ10本上演、高校生のためのオペラ鑑賞教室の実施等を行っています。
所在地:東京都渋谷区本町1-1-1
https://www.nntt.jac.go.jp/
【お客様からのお問い合わせ先】
新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10:00~18:00)
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