オラクル、新たなクラウドネットワーキング機能をあらゆるワークロード向けに発表
新しいOCIネットワーク機能により、ダイレクトパスによりデータ転送を高速化し、オーバーヘッドを削減し、ホスト間で予測可能な高帯域幅かつ超低レイテンシな接続を提供
Oracle AI World、ラスベガス ― 2025年10月15日
(本資料は米国2025年 10月 14日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)
オラクルは本日、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」のネットワークソフトウェアおよびアーキテクチャスイートである「Oracle Acceleron」に新たなネットワーキング機能を追加したことを発表しました。この機能強化により、お客様はあらゆるワークロードをこれまで以上に高速かつコスト効率よく実行できるようになります。10年以上にわたるクラウドネットワーキングのイノベーションを基盤とする「Oracle Acceleron」は、クラウドにおけるデータ転送のあり方を再定義し、より低コストで最高レベルのパフォーマンスとセキュリティを実現します。
「Oracle Acceleron」は、専用ネットワークファブリック、よりダイレクトなデータパス、そしてコンバージドNICを組み合わせることで、パフォーマンスを向上させながらコストを削減します。また、ホスト側でのゼロトラストルーティングやマルチプレーン設計により、セキュリティと回復性を強化します。「Oracle Acceleron」独自のソフトウェアアーキテクチャは、複数層に及ぶ複雑な処理をプログラム可能な基盤へと集約し、高度なネットワーキング、ストレージ、およびセキュリティ技術を多様なハードウェア上で一貫して動作させます。お客様は、最大伝送速度での暗号化スループット、超低レイテンシ、最大2倍のネットワーク処理能力、最大2倍のストレージIOPS、さらにホストレベルで直接適用される目的ベースのセキュリティポリシーによる高いレジリエンスを得ることができます。このアプローチにより、グローバルなWebアプリケーションから革新的なAIモデルまで、すべてのOCIユーザーが業界最高レベルの先進的かつセキュアで効率的なクラウドインフラを利用できるようになります。
オラクルのCEOであるクレイ・マグワイク(Clay Magouyrk)は次のように述べています。「お客様は、より迅速なイノベーションと効率的な運用を実現し、自信を持って拡張できるクラウドインフラを求めています。オラクルは10年以上にわたり、クラウドネットワーキングの基盤となるイノベーションをリードしてきました。今回の機能強化により、『Oracle Acceleron』は、あらゆるクラウドワークロードに対して妥協のないパフォーマンス、スケーラビリティ、そしてセキュリティを提供できるようになります。」
新機能は、ファブリック・ネットワーク・アーキテクチャ、ファブリック・アクセラレータ、ホスト・ネットワーク・アクセラレータの3つの領域にわたって提供されます。
ファブリック・ネットワーク・アーキテクチャ
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専用ファブリック・ネットワーク・アーキテクチャ: 専用の高性能ファブリックを使用することで、トラフィックを明確に分離し、必要に応じて複数のファブリックをサポートします。これにより、あらゆるスケールで予測可能な低レイテンシと高帯域幅の接続を実現します。従来の3階層ネットワークを、スループットとレイテンシが最適化された目的別ファブリックに置き換えることで、「Oracle Exadata」やHPCワークロード、大規模なAI/MLクラスタをサポートします。
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マルチプレーン・ネットワーキング: お客様のNICを複数の独立したネットワークプレーンに接続し、1つのプレーンで問題が発生した場合でもトラフィックを即座に切り替えることで、ネットワークの回復力と柔軟性を向上させます。これによりスループットが向上し、テールレイテンシが低下するため、クラスタの停止や再起動を回避し、ジョブを計画通りに進めることができます。
ファブリック・アクセラレータ
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非仲介型設計: 不要な中間処理やホップを排除することで、レイテンシと変動を低減しながら効率性とセキュリティを強化します。これにより、ホストから宛先までのデータフローが簡素化され、トラフィックが最も直接的な経路を通るようになるため、ボトルネックが解消され、安定した通信が可能となります。
ホスト・ネットワーク・アクセラレータ
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コンバージドNIC: SmartNICをユーザー側のプレーンとプロバイダ側のプレーンに分割することで、強固な分離を維持しながらスループットを向上させ、コストを削減します。これにより、「NVMe over TCP」を利用したストレージアクセラレーション、最大伝送速度での暗号化、ベアメタルNICのパッチ適用が可能となり、従来のデュアルNIC設計と比較して最大2倍のスループット向上を実現します。しかも、コスト増や性能低下の懸念はありません。
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Zero-Trust Packet Routing (ZPR): 最初のパケット段階で最小権限を適用することにより、お客様のワークロードを保護します。また、ネットワークトポロジに依存しないポリシー管理を簡素化します。新たに強化されたZPRでは、機密性の高いエンドポイント(例:VCNからオブジェクト・ストレージへの接続)に対するプライベート・サービスアクセスを強制し、新たなID・アクセス管理の拒否ベースポリシーを用いて、不正な検査経路をホスト側でブロックします。
業界リーダーが「Oracle Acceleron」を活用してAIイニシアティブを加速し、効率を向上させ、セキュリティを強化
Arista Networksのプレジデント兼CTO、Ken Duda氏は次のように述べています。「Aristaはオラクルとの長年にわたる協業関係を築いてきており、今回も『Oracle Acceleron』が体現するイノベーションと進歩をお客様に提供できることを嬉しく思います。業界が次世代のAIネットワークインフラを見据える中で、当社は、『Oracle Acceleron』の差別化されたネットワーク・プラットフォームと充実したソフトウェアスイートでお客様に新たな価値を提供していきます。」
AMDのData Center Solutions Business Group担当エグゼクティブ・バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるForrest Norrod氏は次のように述べています。「AMDとオラクルは、クラウド・コンピューティングにおける高パフォーマンスおよび堅牢なセキュリティの実現に深くコミットしています。『OCI』が『AMD Pensando DPU』を搭載してスタートした後も、協業を重ね、あらゆるワークロード向けの卓越したパフォーマンスとセキュリティを実現してきました。来年初めに登場予定のAMD Pensando DPUを搭載した新しいコンバージドNICによって、『Oracle Acceleron』にさらなるイノベーションがもたらされることを期待しています。」
参考リンク
オラクルについて
オラクルは、広範かつ統合されたアプリケーション群に加え、セキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャをOracle Cloudとして提供しています。オラクル(NYSE: ORCL)について、詳しくはwww.oracle.comをご覧ください。
Oracle AI Worldについて
Oracle AI Worldは、お客様やパートナー企業が最新の製品・テクノロジーのイノベーションを発見し、AIがさまざまな業界でどのように活用されているかを知ることができるイベントです。業界の専門家や同じ関心を持つ方々とつながり、すぐに組織にインパクトをもたらす実践的なヒントやインサイトを得ることができます。また、オラクルがクラウドとAIの持つ可能性をいかに最大限に引き出すかを探る絶好の機会でもあります。イベントでは新機能の実演や、識者・業界リーダーの講演も予定されています。詳細は oracle.com/ai-world、最新情報やニュースは oracle.com/news および linkedin.com/company/oracle でご確認ください。
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- 商品サービス
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