時短要請が続く外食業界、飲食店の5.7%が閉店を検討中。改正特措法に不満の声も

株式会社シンクロ・フード

飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証一部:3963)は、飲食店.COM会員を対象に、緊急事態宣言再発令中の経営状況についてアンケート調査を実施いたしました。
<本調査について>
■調査概要

調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:595名
調査期間:2021年2月10日~2021年2月15日
調査方法:インターネット調査
 
■回答者について
本調査にご協力いただいた回答者のうち67.2%が1店舗のみを運営しております。また、回答者のうち東京にある飲食店の割合は52.4%(首都圏の飲食店の割合は70.8%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。
 
<調査結果について>
■半数以上の飲食店が大幅な売上減少を経験するも、約8割が時短協力金の補償に満足

1月7日、新型コロナウイルスの新規感染者数が急増したことを受けて、政府は1都3県に緊急事態宣言を再発令、1月13日には11都府県に範囲を拡大しました。3月3日現在、7府県で緊急事態宣言が解除されたものの、未だ多くの地域で営業時間の短縮が求められています。今回はこうした状況下での飲食店の経営実態について調査するため、アンケートを実施いたしました。

はじめに、2021年1月の経営状況について前年同月と比較してもらったところ、半数以上が「前年同月より50%以上減った(55%)」と回答。次いで、「40%減った(13.6%)」、「30%減った(12.9%)」という結果になりました。

昨年12月の売上について同様の調査を行った際には、「前年同月より50%以上減った」との回答が38.5%と最も多く、続いて「30%減った(16.2%)」、「40%減った(15.1%)」となっていたことから、今年以降、売上の落ち込みが著しく加速していることがわかります。


次に、本アンケートに回答いただいた各店舗が緊急事態宣言の対象地域、もしくは各自治体で独自に出されている営業時間短縮要請の対象地域にあるかどうか聞いたところ、94.6%が「対象地域にある」と回答しました(調査は2月10日~2月15日に実施)。


そのうえで、営業時間短縮要請に応じているかをたずねると、最多は「時短営業している」で71%、次に24%が「臨時休業している」と回答し、95%の店舗が何らかの形で「応じている」ことが明白となりました。反対に、「応じていない」と回答した店舗は、1%未満でした。


さらに、時短要請に「応じている」と回答した人に、営業時間短縮への協力金は十分な補償になり得るか聞いたところ、最も多かったのが「ある程度補償になる」との回答で52%。「十分な補償になる(27.1%)」と合わせると、79.1%が、補償制度としては概ね役割を果たしていると考えていることがわかりました(ただし、本調査にご協力いただいた回答者の多くが、個人店の経営者であることを考慮する必要があります)。


次に、営業に関する今後の意向を聞いてみると、「従来のまま営業を継続する」と回答した人が79%と最も多く、次いで「業態の変更を検討中(14.1%)」、「業態の変更をした(6.1%)」、同率で「移転を検討中(5.7%)」、「閉店を検討中(5.7%)」と続きました。


■販売チャネル増加、客単価向上、経費の徹底的な見直しなど、地道な利益向上に尽力
2月3日、新型コロナ対策の改正特別措置法が可決されました。対策の実効性を高めるための措置が盛り込まれた今回の特措法について、飲食店としての懸念点を聞いてみたところ、やはり「行政罰としての過料が科せられること(38.7%)」との回答が最多に。続いて、「新設された『まん延防止等重点措置』により、緊急事態宣言下でなくても時短営業の要請や命令が可能になること(37%)」、「緊急事態宣言下で『要請』に加え『命令』が可能になること(30.9%)」など、時短営業にかかわるより強力な内容を懸念する声が聞かれました。


一方、こうした状況下でも、お客様にできるだけ安心して食事を楽しんでもらうために、どのような対策を行っているか聞いてみたところ、最も多かったのは、店内でのマスク着用やアルコール消毒、換気、ソーシャルディスタンスの確保など「基本的な感染予防対策の徹底」という回答でした。同時に、そうした取り組みを「SNSや店内ポップなどで積極的にアピールする」という声も多数。そのほかには、密を回避する営業スタイルや、快適な室内空間を保つための工夫について、様々な回答が寄せられました。

<回答抜粋>
入店人数などを調整する
・人数制限をして常連客のみご案内している(東京都/アジア料理/1店舗)

・現在は「ご予約」のみの営業に徹している(東京都/フランス料理/1店舗)

・1月以降は「お一人様」限定にしました。お一人様ならおしゃべりすることもなく、理解ある方のみに絞れるため(東京都/カフェ/1店舗)

・昼と夜それぞれの時間帯で、限定4組までとしている(東京都/イタリア料理/1店舗)

換気や空気清浄にかかる設備を導入する
・光触媒の空気清浄機の導入(京都府/和食/1店舗)

・ロスナイ(全熱交換器)換気システムはドアを閉めたままでもしっかり換気できるので、お客様に安心して食事をしていただける(東京都/ラーメン/1店舗)

・店内換気でお客様が寒くならないように、足元に小さなストーブを複数設置した(東京都/ラーメン/1店舗)

また、売上の減少が避けられない現状において、少しでも利益を向上させるために実践していることをうかがったところ、「テイクアウトやデリバリーサービスを強化する」、「SNSでの集客に力を入れる」といった"プラスを増やす"工夫に加え、「食材ロスを減らす」、「経費を抑える」など極力"マイナスを出さない"ための努力も見受けられました。

プラスを増やす
・テイクアウトやデリバリーに力を入れることで、時短要請期間でも売上を補填できるよう努めている。第一波の緊急事態宣言時からの取り組みだが、顔が見えないお客様にも満足感をもってもらうために、常にパッケージや盛り付け、値段、提供スピードなどを見直している(東京都/和食/1店舗)

・通販事業を進めている(埼玉県/居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗)

・SNSでの情報発信(京都府/和食/1店舗)

・昼間の営業を行うようにした(大阪府/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・客単価アップのため、小盛りのおつまみメニューを充実させ、親身な接客を行う(東京都/アジア料理/1店舗)

・誠心誠意の対応で、またリピートしていただくよう心がけています(東京都/バー/3~5店舗)

・常連様により安心して満足・快適な時間を過ごしていただくことが、現状での利益の確保につながると考えております(東京都/イタリア料理/1店舗)

マイナスを減らす
・食材や飲料の大量買い付けでコストダウンをする(神奈川県/イタリア料理/1店舗)

・食材ロス発生回避のための、仕入れおよび仕込みの調整(神奈川県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・全ての経費を見直し、要らないものは解約していく。家電なども必要がないものはコンセントを抜く(群馬県/バー/1店舗)

・原価管理。飲料、食材のロスを減らすためにメニューアイテムを減らしている(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・節水節電。備品などの消耗品も見直しを行う(愛知県/居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗)


■調査結果の引用時のお願い
本調査結果の引用時には、以下のご対応をお願い申し上げます。
・クレジットに、「飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)へのリンク付与をお願いいたします。

<問い合わせ先>
■飲食店リサーチについて

・URL:https://www.inshokuten.com/research/company/

「飲食店リサーチ」は、飲食店に特化したリサーチサービスです。飲食店出店者・運営者に対してアンケートを実施し、マーケティングデータを取得することが可能です。飲食店向けの新しい商品・サービスの企画や食品・飲料の研究・開発等の際に、ニーズの把握・データの裏付けといった様々な形で、マーケティングデータを活用いただけます。

■飲食業界に向けたマーケティングなら
・URL:https://www.inshokuten.com/promotion/

<シンクロ・フードの直近の飲食店支援の取り組み>
シンクロ・フードでは新型コロナウイルスによる外食業界への影響を鑑み、飲食店の皆さまの店舗運営の一助となるべく新サービスの提供、キャンペーンの実施などを行っております。

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■株式会社シンクロ・フードについて
当社は“食の世界をつなぎ、食の未来をつくる”を経営理念としており、「飲食業界に関わる人々をつなぎ、幸せにしていきたい」という想いを社名に込め、当社を設立いたしました。インターネット、テクノロジーの力を最大限に活用し、飲食店の出店開業・運営に必要な「ヒト・モノ・サービス」をタイムリーに結びつけ、今後も食に関わる人々から必要とされるサービスを提供し続けることで、飲食業界の労働生産性を向上させ、業界全体のさらなる発展、成長に貢献したいと考えております。

【本社】東京都渋谷区恵比寿南一丁目7番8号 恵比寿サウスワン7階
【代表者】代表取締役 藤代 真一
【上場市場】東京証券取引所市場第一部
【URL】http://www.synchro-food.co.jp/
【運営サイト】
飲食店の出店・運営支援サイト「飲食店.COM」(https://www.inshokuten.com/
飲食業界専門の求人サイト「求人@飲食店.COM」(https://job.inshokuten.com/
食材仕入業者情報提供サイト「食材仕入先探し」(https://www.inshokuten.com/supplier/
オンライン食材発注ツール「PlaceOrders」(https://www.inshokuten.com/placeorders/
店舗デザインのポータルサイト「店舗デザイン.COM」(https://www.tenpodesign.com/
食の世界をつなぐWebマガジン「Foodist Media」(https://www.inshokuten.com/foodist/
飲食店専門のM&Aサービス「飲食M&A」(https://www.inshokuten.com/ma/
居抜き店舗の買取査定サイト「居抜き情報.COM」(https://www.inuki-info.com/
キッチンカーシェア・マッチングサイト「モビマル」(https://mobimaru.com/
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本件に関するお問い合わせは、下記にお願いいたします。
株式会社シンクロ・フード(飲食店リサーチ担当)
住所:東京都渋谷区恵比寿南一丁目7番8号 恵比寿サウスワン7階
TEL:03-5768-9522 Mail:support@synchro-food.co.jp

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会社概要

株式会社シンクロ・フード

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URL
http://www.synchro-food.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区恵比寿南1-7-8 恵比寿サウスワン
電話番号
03-5768-9522
代表者名
藤代真一
上場
東証プライム
資本金
5億1051万円
設立
2003年04月