IHIと野村不動産による大規模物流施設計画始動 『(仮称)Landport横浜杉田』 立体型自動倉庫による保管などのシェアリングサービス導入予定
物流の労働力不足の解消と更なる物流効率化を実現
株式会社IHI(本社:東京都江東区/代表取締役社長:井手 博/以下、IHI)と野村不動産株式会社(本社:東京都新宿区/代表取締役社長:松尾 大作/以下、野村不動産)は物流の労働力不足の解消と更なる物流効率化への貢献を目指し、自動倉庫のシェアリングサービスをはじめとした取組を行う大規模物流施設「(仮称)Landport 横浜杉田」(所在地:横浜市金沢区/以下、本施設)の開発に着手いたしました。なお、自動倉庫のシェアリングサービスは両社の物流施設開発に於いて初の取組となります。
新型コロナウイルス感染症の拡大に伴うEC 需要の大幅増加に象徴されるように現在では消費者の生活スタイル・購買スタイルは急激に変化しております。さらには、車両運転業務への時間外労働条件規制(2024 年施行)による長距離ドライバー不足・EC 需要などにより個人宅への配送増加に伴う人手不足など物流業界を取り巻く事業環境の変化により、今後の物流施設は単なる荷物の保管・配送機能の提供だけではなく荷役や保管、配送作業など業務の効率化・省人化に資すること、さらには災害時における事業継続性の確保が求められています。そのようななか本施設では、総合物流機器メーカーである株式会社IHI 物流産業システム(本社:東京都江東区/代表取締役社長:笠 俊司/以下、ILM)をはじめとしたIHI グループの技術力と、カテゴリーマルチ®型物流施設の開発・施設運営の実績とまちづくり全般への深い知見をもつ野村不動産のノウハウを融合することで、昨今の物流業界の抱える課題に対し多様な選択肢を提供してまいります。またIHI と野村不動産の物流施設開発における協業は、今回が初めてとなりますが、今後も両社の強みを活かした物流施設開発の展開を検討してまいります。
■(仮称)Landport 横浜杉田の特徴
1)高い配送利便性
・首都高速湾岸線「杉田IC」より約0.9km と近く大消費地である横浜や東京都内へのアクセスが良く配送利便性に優れた立地です。
・1 階に両面バース※1を設置し、宅配・配送事業者の入居を想定した設計としています。
・各フロアから1 階に荷物の移動が可能な搬送機を設置し、施設内においても配送効率性を高めた施設計画としています。
2)物流効率化、省人化への取組
・賃貸物流施設に於いて初となる※2立体型自動倉庫を施設内にビルトインで設置し、季節波動や生産波動に合わせた利用を実現する保管サービスの提供を予定しています。それにより入居企業は、機動的な保管容量の確保とフレキシブルな保管期間を実現します。
《立体型自動倉庫のシェアリングについて》
1フロア約1万坪の3・4階の一部に約12mの吹き抜けの空間をつくり、最大5,000 パレットの保管が可能な「立体型自動倉庫」を設置。当該設備は複数社の利用を想定し、保管容量の最大化や荷量の変動に対応できる設備として入居企業へシェアリングサービスとして提供を予定。
・その他EC テナント特有の必要機能や各種自動化機器のシェアリングも検討中です。
3)事業継続性の確保
・ 免震構造・80 ㎡を超える防災備蓄庫・非常用発電機(72 時間)設置・津波対策も実施し、災害時における被害を最小限に防ぎ事業継続性に貢献します。
4)地域社会との共生に向けた取組
・大規模高機能型物流施設として地域の新たな雇用創出に貢献します。
・ 施設稼働後も、地域交流の仕掛けづくりやイベントなどを行い地域社会との接点を作ります。また、災害時には本施設内のカフェテリアや屋上を地域住民に開放を予定しており地域防災に貢献します。
5)環境への取り組み
・ 屋上への太陽光パネルの設置や内装の仕上げ材に木材や再生材料の採用を検討するなど、環境に配慮した施設づくりを目指します。
■IHI の不動産開発事業について
IHI グループ保有不動産のポテンシャルを最大限に引き出すべく、全国の事業所・社宅跡地等を開発し、賃貸事業、分譲事業を展開してまいりました。造船工場跡地の豊洲では、都心最大級の再開発事業を主導しており、地域のまちづくり団体や企業と連携し、最新技術等を活かした持続可能なまちづくりを目指しております。また、バイオマス発電やメガソーラー事業を展開し、近年は東京都江東区の砂町地区や神奈川県綾瀬市などでの物流施設事業にも注力し、環境対応・社会貢献に取り組んでいます。
■IHI の物流システム事業について
IHI のグループ会社であるILM は、総合物流機器メーカーとして50 年以上、自動倉庫をはじめとする自動化設備を展開してきました。近年では、人手不足による物流現場の課題を解決するため、グローバルなオープンイノベーション推進によって、AI による認識技術を活用したデパレタイズ/パレタイズロボットシステムやピースピッキングシステム、3 次元ピッキングシステム「Skypod」などのロボットシステムおよびそのインテグレーション技術を開発し、お客様のニーズに合わせた物流ソリューション提供に取り組んでいます。また、本施設では、自動化設備の提案に加え、在庫配置計画や運用計画といった現場作業の最適運用を目指した物流情報サービスを提供す
ることにより、本施設内における自動化・省人化をトータルで支援します。
■野村不動産の物流事業について
「Landport(ランドポート)」は「新しい選択を創造するロジスティック共創拠点」をコンセプトとし物流施設開発を展開しております。首都圏、中部圏、関西圏に開発実績をもち、テナントの満足度を最大限高めるべく事前の情報収集やマーケット調査などに注力し、リーシングを実施しています。利用するお客様の業種(=カテゴリー)を特定することで、オペレーション効率を最大化する物流施設と自動化を見据えた施設設計を実現し、作業効率向上のための設備や業種ごとに必要とされるスペック、雇用環境の充実に向けた対応などさまざまな内容で提案しております。
また、ロボティクスやICT、搬送機器など物流関連技術を有する企業各社と連携し、当社が核となって組成する企業間共創プログラム「Techrum(テクラム)」の提供など、様々な荷主・物流企業固有の課題解決へ向けた総合的なソリューション開発を行っております。
・Landport 公式HP:https://www.nomura-landport.com/
・Techrum 公式HP:https://www.nomura-landport.com/techrum/
■物件概要
物件名 | (仮称)Landport 横浜杉田 【カテゴリーマルチ®型】 |
所在地 | 神奈川県横浜市金沢区昭和町3174 |
交通アクセス | 首都高速湾岸線「杉田」出入口0.9 ㎞ JR 根岸線「新杉田」駅徒歩16 分 横浜シーサイドライン「南部市場」駅徒歩3 分 |
敷地面積 | 71,034.94 ㎡(21,488.06 坪) |
延床面積 | 約163,000 ㎡(約49,000 坪) |
構造・規模 | RCS造 地上4 階建・免震 |
着工 | 2023 年4月(予定) |
竣工 | 2025 年2 月(予定) |
■位置図
※1:バースとは、倉庫や物流センターでトラックが接車し、荷物積み降ろしなどに使用するスペース。
両面バースとは、建物の両側にバースを設け、出荷用と入荷用と用途を分けて使用することも可能なため、
効率化に寄与。
※2:CBRE調べ:現状では国内においては、自動化が進む賃貸施設は一部のBTS型に限られており標準仕様とし
て機械設備等が設置されたマルチテナント型施設は存していない。
※3:国際物流総合展2022 日時:9 月13 日(火)~16 日(金)/ 会場:東京ビッグサイト
https://www.logis-tech-tokyo.gr.jp/ltt/
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