オラクルとAMDがパートナーシップを拡大し、お客様が次世代のAIに対応する規模を実現できるよう支援

2026年第3四半期、オラクルはAMD Instinct™ MI450シリーズGPU 5万基を搭載したAIスーパークラスターを一般向けに提供する最初のハイパースケーラに

日本オラクル株式会社

Oracle AI World、ラスベガスおよびカリフォルニア州サニーベール ― 2025年10月23日

(本資料は米国2025年10月14日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)

オラクルとAMD(NASDAQ: AMD)は本日、お客様がAIの機能やAI活用の取り組みを大規模に展開できるようにするため、世代を超えて続いてきた連携を大幅に拡大することを発表しました。長年にわたる共同イノベーションから一歩進んで、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」は、AMD Instinct™ MI450シリーズGPUを搭載したAIスーパークラスターを一般向けに初めて提供するローンチ・パートナーとなります。まずは5万基のGPUの展開を2026年第3四半期から開始し、2027年以降にさらに展開を拡大していきます。

この発表の基礎となったのは、オラクルとAMDの連携による、OCI上のAMD Instinct GPUプラットフォームのエンド・カスタマーへの提供です。2024年にAMD Instinct MI300Xを搭載した構成が登場し、その後AMD Instinct MI355X GPUを搭載した「OCI Compute」の一般提供へと拡張しました。こういった機能は、ゼタスケールOCI スーパークラスターで利用可能になります。 

次世代のAIモデルが既存のAIクラスタの限界を超えていくなか、大規模なAIキャパシティへの需要が加速しています。このワークロードのトレーニングと実行には、極めて大きい規模と効率性を実現するように設計された、柔軟でオープンなコンピューティング・ソリューションが必要です。OCIが計画した新しいAIスーパークラスターは、AMDの「Helios」ラック設計によって強化されています。これには、AMD Instinct MI450シリーズGPU、「Venice」と呼ばれる次世代AMD EPYC™ CPU、および「Vulcano」と呼ばれる次世代AMD Pensando™の高度なネットワーキングが含まれます。この垂直に最適化されたラックスケールのアーキテクチャは、大規模なAIのトレーニングと推論のため、パフォーマンス、スケーラビリティ、エネルギー効率を最大化できるように設計されています。

Oracle Cloud Infrastructureのエグゼクティブ・バイスプレジデントであるマヘッシュ・シャガラジャン(Mahesh Thiagarajan)は次のように述べています。「お客様は、世界で最も野心的なAIアプリケーションを構築しており、そのようなアプリケーションには堅牢でスケーラブル、かつ高性能なインフラストラクチャが必要です。最新のAMDプロセッサ・イノベーションをOCIの安全で柔軟なプラットフォーム、さらに『Oracle Acceleron』による高度なネットワーキングと組み合わせることで、お客様は自信を持って限界を広げることができます。EPYCからAMD Instinctアクセラレータまで、10年にわたるAMDとの連携を通じて、この次世代のAIに対するお客様のニーズを満たすために、最高のコスト・パフォーマンスを実現し、オープンでセキュア、拡張可能なクラウド基盤を提供し続けていきます。」

AMDのデータセンター・ソリューション・ビジネス・グループ担当エグゼクティブ・バイスプレジデント兼ゼネラル・マネージャーのForrest Norrod氏は、次のように述べています。「AMDとオラクルは、今後もクラウドにおけるAIイノベーションをリードしていきます。AMD Instinct GPU、EPYC CPU、AMD Pensando™の高度なネットワーキングにより、オラクルのお客様は次世代のAIのトレーニング、ファインチューニング、導入に対応する強力な新機能を得ることができます。AMDとオラクルは、大規模なAIデータ・センター向けに構築されたオープンで最適化されたセキュアなシステムを通じて、AIの導入を加速させています。」

AMD Instinct MI450シリーズGPUをOCIに搭載

AMD Instinct MI450シリーズGPUを搭載したシェイプは、高パフォーマンスで柔軟なクラウド導入オプションのほか、広範なオープンソース・サポートを提供できるように設計されています。これは、今日の最も高度な言語モデル、生成AI、高パフォーマンス・コンピューティング・ワークロードを運用しているお客様にとって、理想的な基盤となります。OCI上にAMD Instinct MI450シリーズGPUを活用することで、お客様は次のようなメリットを享受できます。

  • 飛躍的な計算能力とメモリー: AIトレーニング・モデルのメモリー帯域幅が増えることで、お客様はより迅速に成果を得て、より複雑なワークロードに対処でき、モデル分割の必要性を減らせます。AMD Instinct MI450シリーズの各GPUが、最大432 GBのHBM4と20 TB/sのメモリー帯域幅を備えており、前世代よりも50%大きいモデルのトレーニングと推論をすべてメモリー上で実行できます。

  • AMDによって最適化されたHeliosラック設計: 密度の高い液冷式の72 GPUラックを介して、パフォーマンス密度、コスト、エネルギー効率を最適化しながら、大規模に運用できます。AMDのHeliosラック設計では、UALoEスケールアップ接続とイーサネット・ベースのUltra Ethernet Consortium(UEC)連携スケールアウト・ネットワーキングを統合して、レイテンシを最小限に抑え、ポッドおよびラック間のスループットを最大化します。

  • 強力なヘッドノード: Veniceという名前の次世代のAMD EPYC CPUで構成されるアーキテクチャで、ジョブのオーケストレーションとデータ処理を加速させることで、お客様がクラスタの利用率を最大化し、大規模なワークフローを合理化できるよう支援します。さらに、このEPYC CPUは、機密コンピューティング機能と組み込みのセキュリティ機能を備え、機密性の高いAIワークロードをエンドツーエンドで保護します。

  • DPUアクセラレーテッド・コンバージド・ネットワーキング: ライン・レートのデータ取り込みを強化することで、大規模なAIおよびクラウド・インフラストラクチャのパフォーマンスを向上させ、セキュリティ体制を強化します。完全にプログラム可能なAMD Pensando DPUテクノロジーに基づいて構築されたDPUアクセラレーテッド・コンバージド・ネットワーキングは、データ・センターでAIトレーニング、推論、クラウド・ワークロードの次の時代を実現するために必要なセキュリティとパフォーマンスを提供します。

  • AIに対応するスケールアウト・ネットワーキング: お客様は、将来を見据えたオープン・ネットワーキング・ファブリックを使用して、超高速分散トレーニングと最適化された集合的な通信を活用できます。各GPUにはVulcanoと呼ばれる800 GbpsのAMD Pensando AI-NICを3つまで実装できます。これにより、高度な標準であるRoCEおよびUECに対応する、可逆式で高速、さらにプログラム可能な接続をお客様に提供します。

  • 革新的なUALinkおよびUALoEファブリック: ワークロードを効率的に拡大し、メモリーのボトルネックを削減し、数兆に及ぶ大規模なパラメータ・モデルを編成するのに役立ちます。スケーラブルなアーキテクチャにより、CPUを介したルーティングなしでホップとレイテンシが最小化され、UALoEファブリックを介して転送されるUALinkプロトコルを介して、ラック内のGPU間で直接つながるハードウェア・コヒーレントなネットワークとメモリー共有が可能になります。UALinkは、AIアクセラレータ用に構築された、オープンで高速な相互接続規格であり、幅広い業界エコシステムに支持されています。そのため、お客様は最も要求の厳しいAIワークロードをオープン・スタンダードベースのインフラストラクチャ上で実行するために必要な柔軟性、スケーラビリティ、信頼性を得ることができます。

  • オープン・ソースのAMD ROCm™ソフトウェア・スタック: 迅速なイノベーションを実現し、ベンダーに選択の自由を提供します。さらに、一般的なフレームワーク、ライブラリ、コンパイラ、ランタイムなど、オープンで柔軟なプログラミング環境をお客様に提供することで、既存のAIおよびHPCのワークロードの移行を簡素化します。

  • 高度なパーティション化および仮想化: GPUやポッドのきめ細かいパーティション化、SR-IOV仮想化、堅牢なマルチテナントにより、リソースのセキュアで効率的な使用を促進することで、クラスタを安全に共有し、ワークロードのニーズに基づいてGPUを割り当てることができます。

AIを大規模に構築、トレーニング、推論するお客様の選択肢を増やすべく、OCIは、AMD Instinct MI355X GPUを使用した「OCI Compute」の一般提供も発表しました。これは、GPUを131,072基まで拡張できる大規模な「OCI Supercluster」で使用できます。AMD Instinct MI355Xを搭載した構成は、優れた価値、クラウドの柔軟性、オープン・ソースの互換性を備えた設計です。詳細については、こちらおよびこちらをご参照ください。

参考リンク

オラクルについて

オラクルは、広範かつ統合されたアプリケーション群に加え、セキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャをOracle Cloudとして提供しています。オラクル(NYSE: ORCL)について、詳しくはwww.oracle.comをご覧ください。

Oracle AI Worldについて

Oracle AI Worldは、お客様やパートナー企業が最新の製品・テクノロジーのイノベーションを発見し、AIがさまざまな業界でどのように活用されているかを知ることができるイベントです。業界の専門家や同じ関心を持つ方々とつながり、すぐに組織にインパクトをもたらす実践的なヒントやインサイトを得ることができます。また、オラクルがクラウドとAIの持つ可能性をいかに最大限に引き出すかを探る絶好の機会でもあります。イベントでは新機能の実演や、識者・業界リーダーの講演も予定されています。詳細は oracle.com/ai-world、最新情報やニュースは oracle.com/news および linkedin.com/company/oracle でご確認ください。

AMDについて

AMD は、ハイパフォーマンス コンピューティング、グラフィックスおよびビジュアライゼーション技術の分野で、 55 年以上にわたり革新を牽引してきました。世界中の何十億もの人々、フォーチュン 500 企業、最先端の科学研究機関が、日々の生活、仕事、そして遊びをより良くするために AMD のテクノロジーを活用しています。AMD の社員は、可能性の限界を押し上げるリーダーシップを備えた高性能かつ適応性の高い製品の開発に取り組んでいます。日本 AMD 株式会社は、AMD の日本法人です。AMD が今日を支え、明日を切り拓く取り組みについての詳細は、AMD (NASDAQ: AMD) のウェブサイトFacebook、または X をご覧ください。

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会社概要

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業種
情報通信
本社所在地
東京都港区北青山2-5-8 オラクル青山センター
電話番号
03-6834-6666
代表者名
三澤 智光
上場
東証スタンダード
資本金
250億3300万円
設立
1985年10月