医療機器の滅菌プロセスについてのISO規格の邦訳版を発行!
医療機器メーカーの方必携!
一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、2025年8月1(金)に「ISO 11137-1:2025ヘルスケア製品の滅菌-放射線-第1部:医療機器の滅菌プロセスの開発, バリデーション及び日常管理の要求事項」の邦訳(英・日対訳版)を発行いたしました。
―滅菌の目的と性質についてー
滅菌医療機器とは、生育可能な微生物が存在しない機器のことです。製造された医療機器には微生物が付着しているため(非滅菌状態)、滅菌処理によって微生物を不活化し、滅菌状態へと転換します。また滅菌は確率的なプロセスです。どのような処理をしても微生物が生存する確率はゼロにはなりません。そのため、製品の無菌性は「微生物が存在する確率が非常に低いこと」によって定義されます。

ISO 11137-1:2025 ヘルスケア製品の滅菌-放射線-第1部:医療機器の滅菌プロセスの開発, バリデーション及び日常管理の要求事項 Sterilization of health care products -- Radiation -- Part 1: Requirements for the development, validation and routine control of a sterilization process for medical devices
《英語》 税込価格:36,993円 A4判・39ページ
《英・日対訳版》 税込価格: 66,583円 A4判・98ページ
本規格は医療機器を滅菌するための「放射線滅菌」プロセスに必要な要求事項を定めています。これらの要求事項に従うことで、滅菌プロセスが信頼でき、かつ再現可能であることが保証され、製品が安全な無菌性レベルに達することを確実にします。
《関連規格》

ISO 11137-2:2013 ヘルスケア製品の滅菌-放射線-第2部:滅菌線量の確立 Sterilization of health care products -- Radiation -- Part 2: Establishing the sterilization dose
《英語》 税込価格:41,591円 A4判・68ページ
《英・日対訳版》 税込価格: 63,481円 A4判・154ページ
本規格は、放射線滅菌の「線量」を設定し、その有効性を維持管理するための具体的な方法を規定しています。主な内容は以下の通りです。
・滅菌線量の決定
製品に求められる無菌性を達成するために必要な最低線量を決定する方法を定めています。
・標準線量の妥当性確認
25 kGy または 15 kGy という標準線量を用いることで、無菌性保証水準(SAL)10
−6 (微生物が生存する確率が100万分の1であること)を達成できる、と証明するための方法を規定しています。
・線量監査
一度設定した滅菌線量が、時間が経っても継続的に有効であることを実証するための「線量監査」の方法を定めています。
・製品ファミリーの定義
効率的な線量設定や監査のために、類似の製品をグループ化する「製品ファミリー」の定義について規定しています。
※規格類は価格が変更される場合がございます。ご了承ください。
(担当部門:カスタマーサービス部 販売サービスチーム E-MAIL:csd@jsa.or.jp)

●日本規格協会(JSA)グループについて
1945年12月に、標準化および管理技術の開発、普及、啓発などを目的に設立された、一般財団法人日本規格協会を中核とするグループです。
我が国の総合的標準化機関として、当グループでは、JIS、国際規格(ISO・IEC規格)、JSA規格の開発、JIS規格票の発行と販売、国際規格・海外規格の頒布、多彩なセミナーの提供、ISO 9001やISO 14001をはじめとする各種マネジメントシステムの審査登録、各種サービスに関する認証、マネジメントシステム審査員などの資格登録、品質管理検定(QC検定)といった多様な事業に取り組んでおります。
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