飲食店の60.9%が「マスク会食」などの呼びかけを実践。イートイン価値の今後は?

株式会社シンクロ・フード

​飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証一部:3963)は、飲食店.COM会員を対象に、コロナ禍で推奨または要請される飲食ルールとイートインの現状についてアンケート調査を実施いたしました。
<本調査について>
■調査概要

調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:445名
調査期間:2021年4月16日
調査方法:インターネット調査

■回答者について
本調査にご協力いただいた回答者のうち68.5%が1店舗のみを運営しております。また、回答者のうち東京にある飲食店の割合は55.1%(首都圏の飲食店の割合は69.9%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。
 
<調査結果について>
■飲食店利用者の約66%は新ルールを実践。一方でトラブルに発展したケースも

コロナ禍の飲食時における飛沫防止策のひとつとして、「マスク会食」や「黙食」などが話題となっています。自治体によっては、こうしたコロナ禍ならではの新しい飲食ルールの徹底を要請しているケースもあり、飲食店はお客への案内などに追われています。そこで今回は、新たに推奨・要請されるお客側の飲食ルールと、イートイン(店内飲食)の現状について調査するため、アンケートを実施いたしました。

はじめに、2021年3月の経営状況について、コロナによる影響を受ける前の2019年同月と比較してもらったところ、最も多かったのは「2019年3月より70%以上減った」で17.5%。次いで、「30%減った(13.7%)」、「60%減った(13%)」、「50%減った(12.8%)」という結果になりました。


次に、本アンケートに協力いただいた飲食店において「マスク会食」や「黙食」をお客に推奨しているか、また、お客の実践状況はどうか尋ねたところ、27.4%が「店からも呼びかけており、ある程度のお客様が実践している」と回答。さらに、「店からは呼びかけているが、実践するお客様はあまりいない(21.8%)」、「店からは呼びかけていないが、ある程度のお客様が実践している(20%)」と続きました。この結果から、60.9%の飲食店が何らかの形で新しい飲食ルールを案内しており、66.1%のお客が実践していることが明らかとなりました。


そのうえで、どのような方法で案内しているか聞いてみると、最多は「店頭や店内の壁にポスターを掲示する」との回答で66.8%。続いて「お客様の話し声の大きさ等、状況に応じてお伝えする(35.8%)」、「入店時に口頭でお伝えする(34.3%)」となりました。


さらに、そうした案内の際、お客からはどのような反応が多く返ってくるか尋ねたところ、以下のような回答が寄せられました。

<回答抜粋>
協力的に対応してくれる
・全てのお客様が当たり前のように御協力してくださいます(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・入口に貼ってあるポスターの効果なのかお客様自体の意識なのか、さらなるお願いをしなくても新たなルールを守っていただいてる状態です(大阪府/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

基本的に協力的だが、時間とともにおざなりになる
・最初は皆さん気持ちよく応じて下さり、新しい体験を楽しんでおられる様子。ただ、お酒が進むと難しい (大阪府/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

・不快な顔をされる方はおりません。が、お酒がある程度入ると、声が大きくなったりする方もいらっしゃるので、口頭でお伝えしています(愛知県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

適当に流される
・「そうですよね」と軽く流される事が多い(東京都/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

・返事だけで協力してくれる方は少ない(埼玉県/鉄板焼き・お好み焼/2店舗)

不快感を示された
・ほんまにそれで防げると思ってるのか?と言われた(大阪府/アジア料理/1店舗)

・SNSの評価で最低評価をつけられた (東京都/フランス料理/1店舗)

トラブルになった
・お客さん同士で、あの人たちはマスク外して喋り過ぎだ、とトラブルになった(神奈川県/アジア料理/3~5店舗)

・何度かトラブルにつながってしまった(東京都/バー/1店舗)

また中にはトラブルを防止するコツとして、以下のような声掛けを行っているという回答もありました。

・敢えて見回り隊の方を共通の敵として表現し、見回り隊が来るからゴメンねーと依頼している。それが一番すんなり応じてくれる(大阪府/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

・伝える時に業務的にならないよう「お約束の…」なんて言いながら、確実に手指消毒などやってもらう(東京都/フランス料理/3~5店舗)

こうした現状の中、新しい飲食ルールについて政府や自治体に望むことがあるか聞いてみたところ、以下のような「現実的かつ短期的な対策」を望む回答が多数寄せられました。

<回答抜粋>
検証などに基づく効果的な対策の打ち出し
・現実的なやり方を提案して欲しい(東京都/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

・長引くコロナ禍で色々とわかった事があるはずなので、それらを科学的に検証してより良い対処方法を指導、支援をして欲しい。お店側にもお客様側にも分かりやすい形での指導や支援を望む(東京都/そば・うどん/1店舗)

感染防止対策に必要な備品の支給
・様々な取り決めに関するお願いをされているが、費用を負担するのはこちら側。もう少し具体的な策や、政府が推奨する物品の配布などをして欲しい(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・アクリル板を推奨するなら配布して欲しい。または、購入金の負担(埼玉県/和食/1店舗)

短期間の集中的な措置
・もう少し強制力があってもいいので、短期間で効果の高い施策を推進してほしい。(営業停止命令など)(東京都/カフェ/1店舗)

・経済との両立や財界の意見も理解できるが、政府の生ぬるいやり方には辟易しています。今一度しめるところはしっかりしめて、短期間での徹底的な感染予防対策を実施し、協力企業にはそれにみあった給付金や協力金の配布を望みます(北海道/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

飲食店利用者へ向けた啓発
・店側からアクションを起こすのではなく、客側からアクションを起こすように、政府、自治体、マスコミなどを使って促して欲しい(大阪府/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・お客様に自主防衛的なことを推奨すべき。飲食店側だけでなく、個人個人の意識向上に努めた方が効果はあると思う(埼玉県/洋食/1店舗)

■約65%の飲食店でイートインは売上の9割以上。約57%は中食の営業にも積極的
次に、コロナ禍で外食需要が低迷する中、全体売上における「イートイン(店内飲食)」のおおよその割合について聞いたところ、最も多かったのは「90%」との回答で33%。僅差で「100%(31.9%)」と続き、イートインが売上の9割以上を占めている飲食店は、およそ半数以上にのぼることがわかりました。


さらに、現在イートイン以外の販路として活用しているものがあるか尋ねると、約7割が「テイクアウト(69%)」と回答。次いで「デリバリー(業者委託)(31.2%)」、「イートイン以外のサービスは行っていない(16.6%)」と続きました。一方で、通信販売などが運用されているケースは1割未満でした。


そのうえで、今後イートイン以外の販路を新規に、または継続して活用していく意向があるか尋ねたところ、半数以上が「活用したい(57.1%)」と回答しました。やはりテイクアウトやデリバリーなどの販売チャネルは、コロナ禍を機に確立された新たな売上軸として、今後もより発展していくことが予想されます。


また今後、外食業におけるイートインの価値はどのように変化していくと思うか、また、あわせて注力していきたいことがあるかを自由回答で聞いてみると、「需要は減る」、「変わらない」、「むしろ価値が上がる」と、見解は様々に分かれました。

<回答抜粋>
イートイン需要は減り、中食需要が伸びる
・恐らくコロナが終息しても巣籠もり需要は変わらないと思う。やはり、テイクアウトやデリバリー、通販の強化が必要と感じる(長野県/中華/1店舗)

各店のコンセプトが明確化し、それに合わせた営業スタイルになる
・腹を満たす業種と、時間を満たす業種に分かれていく(東京都/バー/1店舗)

より付加価値が必要になる
・だいぶ精査されると思います。料理やサービス内容、価格において、価値を見出せない飲食店は淘汰されるかと。来店された方に体験型のサービスを提供するほか、他業種との提携なども模索したいと思います(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

逆に魅力が再認識され、より価値が上がる
・コロナ禍でイートインの価値に気づいたお客様も多く、以前よりも更に会話を楽しみながらの食事の価値は上がると思う。収束しない伝染病はこれまでもなかったので、その後を期待したい(長野県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

これまでと変わらない
・どんなにデリバリーやテイクアウトの類が発展しても、やはり人と人のつながりを飲食の場に求める価値観は永遠になくならないと思います。家庭とは違う非日常的な心地よい空間で、気の合う人とプロ料理人による出来たての美味しい料理を味わいながら語り合う。この価値はイートインの形態でなければ実現できないと思います(大阪府/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

■調査結果の引用時のお願い
本調査結果の引用時には、以下のご対応をお願い申し上げます。
・クレジットに、「飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)へのリンク付与をお願いいたします。

<問い合わせ先>
■飲食店リサーチについて

・URL:https://www.inshokuten.com/research/company/

「飲食店リサーチ」は、飲食店に特化したリサーチサービスです。飲食店出店者・運営者に対してアンケートを実施し、マーケティングデータを取得することが可能です。飲食店向けの新しい商品・サービスの企画や食品・飲料の研究・開発等の際に、ニーズの把握・データの裏付けといった様々な形で、マーケティングデータを活用いただけます。

■飲食業界に向けたマーケティングなら
・URL:https://www.inshokuten.com/promotion/

<シンクロ・フードの直近の飲食店支援の取り組み>
シンクロ・フードでは新型コロナウイルスによる外食業界への影響を鑑み、飲食店の皆さまの店舗運営の一助となるべく新サービスの提供、キャンペーンの実施などを行っております。

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■株式会社シンクロ・フードについて
当社は“食の世界をつなぎ、食の未来をつくる”を経営理念としており、「飲食業界に関わる人々をつなぎ、幸せにしていきたい」という想いを社名に込め、当社を設立いたしました。インターネット、テクノロジーの力を最大限に活用し、飲食店の出店開業・運営に必要な「ヒト・モノ・サービス」をタイムリーに結びつけ、今後も食に関わる人々から必要とされるサービスを提供し続けることで、飲食業界の労働生産性を向上させ、業界全体のさらなる発展、成長に貢献したいと考えております。

【本社】東京都渋谷区恵比寿南一丁目7番8号 恵比寿サウスワン7階
【代表者】代表取締役 藤代 真一
【上場市場】東京証券取引所市場第一部
【URL】http://www.synchro-food.co.jp/
【運営サイト】
飲食店の出店・運営支援サイト「飲食店.COM」(https://www.inshokuten.com/
飲食業界専門の求人サイト「求人@飲食店.COM」(https://job.inshokuten.com/
食材仕入業者情報提供サイト「食材仕入先探し」(https://www.inshokuten.com/supplier/
オンライン食材発注ツール「PlaceOrders」(https://www.inshokuten.com/placeorders/
店舗デザインのポータルサイト「店舗デザイン.COM」(https://www.tenpodesign.com/
食の世界をつなぐWebマガジン「Foodist Media」(https://www.inshokuten.com/foodist/
飲食店専門のM&Aサービス「飲食M&A」(https://www.inshokuten.com/ma/
居抜き店舗の買取査定サイト「居抜き情報.COM」(https://www.inuki-info.com/
キッチンカーシェア・マッチングサイト「モビマル」(https://mobimaru.com/
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住所:東京都渋谷区恵比寿南一丁目7番8号 恵比寿サウスワン7階
TEL:03-5768-9522 Mail:support@synchro-food.co.jp

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会社概要

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情報通信
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代表者名
藤代真一
上場
東証プライム
資本金
5億1051万円
設立
2003年04月