メドピア、医師1,054名に「リアルワールドデータの利用意向に関する調査」を実施、医師の約6割がリアルワールドデータ「利用してみたい」と回答
一方「わからない(36.8%)」との回答も一定数、ナレッジ/ノウハウの浸透が課題に
メドピア株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 CEO:石見 陽、以下当社)は、「医師のリアルワールドデータ利用意向に関する調査」を実施いたしました。
本調査は、2023年1月6日(金)~7日(土)までの期間に医師専用のコミュニティサイト「MedPeer」の医師会員1,054名に対して行い、注目があつまる医療ビッグデータの一つである「リアルワールドデータ」に対して、利用状況や利用意向などを調査しています。
本調査は、2023年1月6日(金)~7日(土)までの期間に医師専用のコミュニティサイト「MedPeer」の医師会員1,054名に対して行い、注目があつまる医療ビッグデータの一つである「リアルワールドデータ」に対して、利用状況や利用意向などを調査しています。
■調査結果サマリ
- 医師の約5割が何らかの形で利用したことがあり、「データを用いた分析経験がある(14.8%)」医師が実際に用いたデータは「電子カルテデータ」が約4割と最多
- リアルワールドデータを診療に用いる意義「臨床での診断・治療の適正化(24.7%)」「臨床での診断・治療の効率化(22.4%)」が多い
- リアルワールドデータの利用意向、「利用してみたい」が約6割
■調査の背景
厚生労働省が掲げる「医療DX令和ビジョン 2030」において、医療情報の一元管理を行う「全国医療情報プラットフォーム」が推進されるなど、医療・ヘルスケア領域においてデータの活用に注目が集まっています。
当社でも、医薬品の創薬・マーケティング領域において「リアルワールドデータ」の利活用を推進するべく、病院電子カルテデータを中心とする約500万人規模の「リアルワールドデータ」を用いて臨床研究を支援する株式会社4DINと業務提携を行い、医療や医薬品の分野において「リアルワールドデータ」に関する取り組みを強化してきました。
しかし、リアルワールドデータは製薬企業の創薬・マーケティングに、医師側においても治療の効果判定や研究においての有効活用が期待されている一方で、電子カルテなど標準化されていないデータもあることから、その特性を見極め、業務レベルで活用することが難しいという課題がありました。
さらに、医療現場において、創薬、治療、マーケティングの各ステージでリアルワールドデータを有効活用していくには製薬企業と医師の相互理解が欠かせませんが、医師のリアルワールドデータの活用度合にばらつきがあるため、製薬企業において医師のニーズの実態を把握することが難しく、相互理解が進まないという課題も挙げられます。
そこで、今後のリアルワールドデータのさらなる利活用を促進していくために、医師15万人(国内医師の約4割)が参加する医師専用コミュニティサイト「MedPeer」を運営する当社において、医師にリアルワールドデータに関しての利用意向や状況に関して調査を行い、広く公表することといたしました。
■調査結果概要
1.医師の約5割が何らかの形で利用したことがあり、「データを用いた分析経験がある(14.8%)」医師が実際に用いたデータは「電子カルテデータ」が約4割と最多
まず初めに、リアルワールドデータに関して医師の利用状況について調査しました。その結果、「リアルワールドデータについて、「名前程度しか知らなかった(33.0%)」が最多となりました。一方で、「用いられている論文等を参考にしたことがある(24.1%)」「実際に自分でデータを用いた分析をしたことがある(14.8%)」「自分でデータを分析したことはないが、他者の分析結果を利用したことがある(7.3%)」など、リアルワールドデータを実際に分析に用いたり、情報収集の段階で目にしたりしたことがある医師が46.2%となり、一定の割合で浸透していることがわかりました。
また、「実際に自分でデータを用いた分析をしたことがある」と答えた医師に、「分析に利用したデータ」を聞いたところ「自身が所属している病院の電子カルテデータ(40.1%)」が多くの回答を集めています。
2.リアルワールドデータを診療に用いる意義「臨床での診断・治療の適正化(24.7%)」、「臨床での診断・治療の効率化(22.4%)」が多い
次に、「リアルワールドデータ」についてある程度知っていたと回答した医師※1に、「リアルワールドデータを用いる意義を説明することができるか」を聞きました。 その結果、「説明できる(9.2%)」、「だいたい説明できる(45.0%)」と過半数(54.2%)が説明できると答え、「リアルワールドデータ」に関して一定の割合で医師の理解が進んでいるようです。
さらに、「リアルワールドデータを用いる意義」に対しては「臨床での診断・治療の適正化(24.7%)」、「臨床での診断・治療の効率化(22.4%)」となりました。
また、「リアルワールドデータを用いる意義」に関しての考えを自由記述で質問したところ「実際の臨床現場の結果を知ることができる」という回答が多く、臨床試験だけではなく、実際の臨床現場に近いデータを活用することで治療の効果を見極めることに意義を見出しているようです。
※1 Q1で「リアルワールドデータについて名前しか知らなかった」と回答した医師以外
3.リアルワールドデータの利用意向、「利用してみたい」が約6割
さらに、リアルワールドデータの利用意向について調査を行いました。その結果「利用してみたい(59.6%)」が約6割という結果となり、多くの医師はリアルワールドデータを利用してみたいと考えているようです。
一方で、「わからない(36.8%)」との回答も4割弱となりました。
前述したように、リアルワールドデータの意義について「説明することができない」と答えた医師も一定割合いることから、「わからない」にも回答が集まったと推測できます。
【調査概要】
・テーマ :「リアルワールドデータの利用意向に関する調査」
・調査期間 :2023年1月6日(金)~7日(土)
・調査対象 :医師専用のコミュニティサイト「MedPeer」の医師会員1,054名
*本調査レポートの百分率表示は四捨五入で端数処理を行っており、合計しても100%とならない場合がございます。
*メディア媒体での本調査結果の引用時には、以下のご対応をお願いいたします。
クレジットに『「メドピア」調べ』と明記してください。
製薬企業のマーケティング・メディカルアフェアーズ担当者のアンケート結果から課題を読み解く
今回、当社にて医師1,054名に「リアルワールドデータの利用意向に関する調査」を実施し、本調査結果を1月31日(火)に開催した「製薬企業のマーケティング・メディカルアフェアーズ向けセミナー」にて公開いたしました。
開催後に参加者に実施したアンケートにて、約半数の医師がリアルワールドデータを利用したことがあるという調査結果に対しては自身の想定よりも「高い/低い」双方の意見があり「リアルワールドデータ」の実態について共通認識がまだ確立していないことがわかる結果となりました。
また、製薬企業の担当者がリアルワールドデータに関して業務で感じている課題については「自社内のノウハウ/ナレッジ」「利用に関しての社内制度の整備」などが挙がっていました。医師側と同様に製薬企業においてもリアルワールドデータに対しての理解が進んでいない現状がわかりました。
こうした調査やセミナーでのアンケート結果を受けて、リアルワールドデータに関しては共通認識の醸成やノウハウ/ナレッジを繰り返し発信していくことの必要性を改めて認識いたしました。
今後も当社では、リアルワールドデータのさらなる利活用の促進に向けて、セミナーを中心とした情報発信を行っていく予定です。また、今回実施したアンケートをさらに細かくした深掘り調査や医師へのインタビューも随時お伝えしていく予定です。
【メドピア株式会社の概要】
会社名 : メドピア株式会社
所在地 : 東京都中央区築地1-13-1 銀座松竹スクエア9階
設 立 : 2004年12月
代表者 : 代表取締役社長 CEO 石見 陽(医師・医学博士)
事業内容: 医師専用コミュニティサイト「MedPeer」の運営、その他関連事業
URL : https://medpeer.co.jp
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