【豪華訳者陣による唯一無二の新訳!】フォークナーをノーベル賞に導いた奇跡の選集『ポータブル・フォークナー』、本日9月22日発売!

ガルシア = マルケス、中上健次、トマス・ピンチョンなど、世界の巨匠を魅了した壮大な世界が、いま明らかに!

河出書房新社

株式会社河出書房新社(東京都渋谷区/代表取締役小野寺優)は、ウィリアム・フォークナー著、マルカム・カウリー編『ポータブル・フォークナー』を本日9月22日刊行します。世界文学の巨人が創出したアメリカ南部の伝説の地「ヨクナパトーファ」の全貌を明かす究極の小説選。池澤夏樹、小野正嗣、桐山大介、柴田元幸の4氏の最強の翻訳陣による訳し下ろしです。

今年没後60年を迎えた20世紀を代表する作家にして、後の世界文学に多大な影響を与えたフォークナー。しかし、その作品は難解とされ通読することが困難とも言われてきました。本書『ポータブル・フォークナー』は、批評家のマルカム・カウリーが、フォークナー作品からヨクナパトーファ郡を舞台とした作品を選び、作品の年代順に構成した編集版で、1946年の本書(初版)出版によってフォークナーの再発見と同時に国内外での評価が著しく高まり、フォークナーのノーベル文学賞受賞をもたらしたアンソロジー。「ヨクナパトーファ・サーガ」と呼ばれる小説群の世界を、まるで1冊の長編小説のように読むことができる画期的名著です。
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208602/
 
  • 類稀な小説選集にして壮大な年代記
『ポータブル・フォークナー』(今回の邦訳は1967年刊の「改訂増補版」)は、フォークナーの多くの作品から架空の地ヨクトパトーファをめぐる物語を中心に抽出されています。短篇7篇、長篇の一部を独立させた作品12篇、および代表作『響きと怒り』の続篇ともいえる本書のために書き下ろされた1篇から成る作品集です。これらの収録作は作品内の年代順に並べられ、一つの長大な物語としても読むことができます。「ミシシッピ州ヨクナパトーファ郡」の様々な出来事が、1800年代から1960年代まで150年以上にわたって明かされます。
 
  • 圧倒的な翻訳陣による唯一無二の新訳とガイドとなる解説
二人の芥川賞作家・池澤夏樹と小野正嗣、フォークナー研究の俊英・桐山大介、そして翻訳界の巨匠・柴田元幸の4氏がそれぞれに工夫を凝らして訳し上げました。また巻末解説では全収録作を一つひとつ丁寧に読み解き、最新研究をもとに今この時代にフォークナーを読む意味を熱く語る最高のガイドとなっています。
4氏が本書翻訳について語った座談会の模様は「文体の暴れ馬『ポータブル・フォークナー』翻訳奮闘話」として雑誌「文藝 2022年夏季号」に掲載されましたが、その全文はWeb河出にも掲載しています。本書と併せてお楽しみください。
https://web.kawade.co.jp/column/47988/
 
  • この4人の実力派翻訳者による豪華トークイベントを開催
10月6日(木)には本書刊行記念のトークイベントが、東京・渋谷Bunkamura館内特設会場(オーチャードホール ビュッフェ)で開催されます。池澤夏樹、小野正嗣、桐山大介、柴田元幸の訳者陣全員が登壇し、稀代の天才作家フォークナーとその作品について存分に語り合う貴重な豪華イベントです。詳細は下記リンクをご覧ください。
https://www.bunkamura.co.jp/bookshop/topics/6601.html
 
  • 収録作品一覧(収録順)
正義 柴田元幸訳
郡庁舎(市の名前)(『尼僧への鎮魂歌』より) 柴田元幸訳
赤い葉たち 柴田元幸訳
昔あった話(『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳
襲撃(『征服されざる人びと』より) 小野正嗣訳
ウォッシュ 小野正嗣訳
バーベナの香り(『征服されざる人びと』より) 小野正嗣訳
(『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳
まだら馬(『村』より) 小野正嗣訳
ザット・イヴニング・サン 桐山大介訳
アド・アストラ 桐山大介訳
エミリに薔薇を 桐山大介訳
ディルシー(『響きと怒り』より) 桐山大介訳
オールド・マン(『野生の棕櫚』より) 池澤夏樹訳
死の曲芸飛行 柴田元幸訳
アンクル・バドと三人のマダム(『サンクチュアリ』より) 柴田元幸訳
パーシー・グリム(『八月の光』より) 柴田元幸訳
デルタの秋(『行け、モーセ』より) 柴田元幸訳
監獄(まだ完全に破壊されたわけではない——)(『尼僧への鎮魂歌』より) 小野正嗣訳
付録——コンプソン一族 桐山大介訳
ノーベル文学賞受賞スピーチ 池澤夏樹訳

著者紹介 ウィリアム・フォークナー William Faulkner(1897〜1962)
アメリカ・ミシシッピ州生まれ。同州北部の町オクスフォードで生涯の多くを過ごす。高校中退後、大学や軍隊を転々としながら、詩・散文の執筆を手がける。24年、最初の詩集『大理石の牧神』を発表、26年には最初の小説『兵士の報酬』を発表する。その後南部の架空の地ヨクナパトーファを舞台とするサーガに着手し、『サートリス』(『土にまみれた旗』)を皮切りに『響きと怒り』『サンクチュアリ』『八月の光』『アブサロム、アブサロム!』などの長篇や短篇を次つぎに発表する。『ポータブル・フォークナー』出版を機にノーベル文学賞を受賞、また全米図書賞、ピュリツァー賞を受賞するなど世界文学を代表する作家。

編者紹介 マルカム・カウリー Malcolm Cowley(1898〜1989)
アメリカ・ペンシルヴァニア州出身の詩人、批評家。「ニュー・リパブリック」誌の編集などを手がけ、第二次世界大戦後はアメリカの文芸ジャーナリズムを牽引、20世紀アメリカ論壇に多大な影響を及ぼした。選集の編者としても知られ、当時一般読者にはあまり読まれていなかったフォークナーの評価を一気に高めた『ポータブル・フォークナー』編纂の業績は大きい。

訳者紹介
池澤夏樹(いけざわ・なつき) 1945年北海道生まれ。作家、詩人。著書に『スティル・ライフ』(芥川賞)、『マシアス・ギリの失脚』『花を運ぶ妹』『静かな大地』など。訳書に『カヴァフィス全詩』など。
小野正嗣(おの・まさつぐ) 1970年大分県生まれ。作家、早稲田大学教授。著書に『にぎやかな湾に背負われた船』(三島賞)、『九年前の祈り』(芥川賞)など。訳書にM・ンディアイ『三人の逞しい女』など。
桐山大介(きりやま・だいすけ) 1983年神奈川県生まれ。アメリカ文学研究者、学習院大学准教授。専門はフォークナー、R・エリスンなどアメリカモダニズム小説。共訳書にD・ダムロッシュ『世界文学とは何か?』など。
柴田元幸(しばた・もとゆき) 1954年東京都生まれ。翻訳家、東京大学名誉教授。P・オースター、S・ミルハウザーはじめ現代アメリカ小説の翻訳多数。著書に『生半可な學者』(講談社エッセイ賞)など。

書誌情報
書名:ポータブル・フォークナー(原題:The Portable Faulkner)
著者:ウィリアム・フォークナー
編者:マルカム・カウリー
訳者:池澤夏樹、小野正嗣、桐山大介、柴田元幸
仕様:46変型判/864頁/本文2段組
発売日:2022年9月22日(木)
定価:6490円(本体5900円+消費税590円)
ISBN: 978-4-309-20860-2
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309208602/

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業種
情報通信
本社所在地
東京都新宿区東五軒町2-13
電話番号
03-3404-1201
代表者名
小野寺優
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
1957年05月