2020年3月期(2019年度)中間連結決算について
- 2019 年度 中間連結決算:「増収減益」
●営業収益は、3 期連続で民営化以降の最高を更新
▶ 空港運営事業が航空取扱量の増加に伴い 3.2 %の増収となったものの 、リテール事業が東京 2020 オリンピック・パラリンピック競技大会(以下、「 東京 2020 大会 」という。)に向けた店舗改修に伴う営業休止や元安等による中国系旅客の消費マインドの低下等で0.6 %の減収となったことにより、営業収益は1.4%の増収にとどまった 。
◇ 航空機発着回数 :国際線、国内線旅客便の新規就航や増便等に伴い、8期連続で開港以来最高値を更新
◇航空旅客数:旺盛な訪日需要等を背景に国際線外国人旅客数が引き続き伸長するとともに、 国際線日本人旅客数も堅調に推移し 、5期連続で開港以来最高値を更新
●営業利益 、経常利益及び中間純利益は、東京2020大会に対応する施設改修費用に加え、金利低下による退職給付費用の増加※等により、いずれも減益
- 2019 年度通期連結業績予想 :「増収減益」となる見通し
●営業収益は、3 期連続で民営化以降の最高を更新する見通し
▶ リテール事業では上期と同様の影響が続き減収が見込まれるものの 、中国線の新規就航や増便等で航空機発着回数及び国際線外国人旅客数が増加するとともに、国際線日本人旅客数もハワイ、東南アジア及びヨーロッパ方面で堅調に推移すると見込まれることから、空港運営事業がけん引し、増収を確保する見通しとなった。
●営業費用において、経費削減に努めるものの 、下期においても 、東京 2020 大会に対応する施設改修費用や退職給付費用が増加 ※するほか、台風被害の対応費用等も見込まれることから、営業利益、経常利益及び当期純利益は、いずれも減益となる見通し
●当初予想に対しては、 想定よりも中国系旅客の消費マインドの低下が進むと見込み、営業収益、営業利益、経常利益及び当期純利益はいずれも減少となる見通し
※退職給付会計では、将来見込まれる退職給付見込額を 、市中金利等を計算根拠として割引計算し要引当額を算出する 。金利低下により、計算上、引当不足 が発生した分を費用認識したため 退職給付費用が増加となった。
▶空港運営事業 : 国際線における韓国線、欧州線、中国線の新規就航や増便、国内線における長崎線、高知線、下地島線、庄内線の新規就航等に伴う航空機発着回数の増加により空港使用料収入が増収。加えて、旺盛な訪日需要等を背景に国際線外国人旅客数が引き続き伸長するとともに、国際線日本人旅客数も堅調に推移したこで、旅客施設使用料収入が増収となったことから、営業収益は前年同期比3.2%増の575億円。営業利益は、東京2020大会に対応する施設改修費用に加え、金利低下による退職給付費用の増加等により、前年同期比12.2%減の70億円。結果として「増収減益」。
▶ リテール事業 : 東京2020大会に向けた店舗改修に伴う営業休止の影響や元安等による中国系旅客の消費マインドの低下等により、子会社が運営する直営店舗の物販・飲食収入、一般テナントからの構内営業料収入はともに減収となり、営業収益は前年同期比 0.6 %減の 519 億円。営業利益は店舗数の増加に伴う人員増等で人件費が増加し、 前年同期比 5.6 %減の 144 億円 。結果として「減収減益」。
▶施設貸付事業 :営業収益は158億円、営業利益は76億円と前年同期並み。
▶鉄道事業:営業収益は14億円、営業利益は3億円と前年同期並み。
▶空港運営事業 :中国線の新規就航や増便で航空機発着回数及び国際線外国人旅客数が増加するとともに、ハワイ方面等で国際線日本人旅客数が堅調に推移することにより、空港使用料収入、旅客施設使用料収入等の増収を見込むものの 、 下期においても 、東京 2020 大会に対応する施設改修費用や退職給付費用が増加するほか、 台風被害の対応費用等 を見込むことから 、「増収減益」となる見通し。
▶ リテール事業 :国際線外国人旅客数は好調に推移するものの 、東京2020大会に向けた店舗改修に伴う営業休止や元安等による中国系旅客の消費マインド低下等により、物販・飲食収入、構内営業料収入が減収となり、「減収減益」となる見通し。
▶ 施設貸付事業 :営業収益はほぼ前期並みとなる一方、 東京2020大会等に対応する施設改修費用等の増加により、「減益」となる見通し。
▶鉄道事業 :ほぼ前期並みとなる見通し。
▶資産合計は、現金及び預金が増加したことから、前期末比 12 億円( 0.1 %)増の8,200億円。
▶負債合計は、社債残高の減少等により前期末比 73 億円( 1.6 %)減の 4,471億円。
▶純資産合計は、前期末比 85 億円( 2.3 %)増の3729 億円。自己資本比率は、前期末の 43.5 %から44.5 %へ増加。
▶長期債務残高は、前期末比55億円( 1.4 %)減の3,765 億円、平均金利は同0.0 6 ポイント低下の0. 60%。
●フリー・キャッシュ・フローは、233 億円のキャッシュ・イン( 前年同期比43億円の減)
▶ 営業活動によるキャッシュ・フローは、営業利益が減少したこと等により、前年同期比2億円減の401億円のキャッシュ・イン(収入)。
▶投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得の増加等により、前年同期比40 億円増の168億円のキャッシュ・アウト(支出)。
▶財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入の増加等により、前年同期比50億円減の163 億円のキャッシュ・アウト(支出)。
【参考資料】
https://prtimes.jp/a/?f=d4762-20191114-4091.pdf
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