成熟するアジア太平洋地域の物流市場、投資家及び企業は物流戦略を再考
プラットフォーム投資と幅広い機関投資家が参加可能な投資戦略にシフト
テクノロジー、革新的なソリューション、プロセス、デジタルトランスフォーメーションを取り入れ変化する消費者ニーズに対応
(2020年9月14日にシンガポールから発表されたリリースの抄訳版です)
東京 2020年10月26日 – 総合不動産サービス大手JLL(本社:米国シカゴ、CEO:クリスチャン・ウルブリック、NYSE: JLL、以下: JLL)がまとめたアジア太平洋地域の物流市場に関するレポートによると、物流セクターへの投資の拡大、新型コロナウイルスによるeコマース消費の増加、成長産業での需要を背景に、物流施設の機能や運営方法は急激に変化し、オーナーやテナント企業にも影響を与えています。こうした構造変化を遂げる物流セクターに適応するため、投資家及び企業はアジア太平洋地域における物流戦略を再考しています。
新型コロナウイルスは、アジア太平洋地域全体の投資フローやテナント需要にも影響を及ぼしています。引受けの前提条件、想定賃料と空室率、資本コスト、渡航規制、不透明な価格などの不確実性を背景に、2020年上半期の物流セクターへの投資は前年比32%減少しました。このような状況下でも、アジア太平洋地域の物流セクターに対する投資家のセンチメントは依然ポジティブです。
JLL サウスイーストアジア インダストリアル アンド ロジスティクス ヘッド スチュアート・ロスは「物流は依然として投資家が注目するセクターです。取引数は若干緩やかになっているものの、市場は成長しています。物流セクターへの投資が増加したことで、より複雑な取引が増え、新旧プレーヤーの参入が拡大しており、今後もこのトレンドは続くでしょう」と述べています。
投資家がアジア太平洋地域の物流投資戦略を再考するうえで、カギとなり、構造変化をさらに後押しする動きを以下の通りまとめました。
・プラットフォーム投資の追求
物流施設単体ではなく、プラットフォーム(物流施設を複数所有する物流業者)での取得が増加している。この高度な投資方法により、投資家は既存のテナントネットワークを獲得でき、迅速に目標を達成することが可能。プラットフォーム投資の中でも統合や私募化は、今後物流セクターへの新たな投資方法となる。
・ 急速な機関投資家の参入
世界最大規模の投資家も物流セクターへの投資を拡大。加えて、新規供給の多くが近代的な物流施設であることも、機関投資家による投資を拡大すると予測される。
・価格のアップサイド(上昇による利益)
2020年から2023年は、価格の伸びは緩やかになるものの、物流への需要は引き続き堅調であると予測される。価格は比較的堅調に推移するものの、一部の市場では利回りの低下がみられる見込み。
2020年上半期における物流施設の賃貸需要は減少し、ネットアブゾープション※1は2020年上半期(220万㎡)から2019年上半期(290万㎡)で70万㎡減少しました。しかしながら、食料品の小売やヘルスサービス分野など、短期的な需要は急増しています。今後もサプライチェーンは影響を受けると予測され、リスクの軽減と回復力がより重要になります。
JLL アジアパシフィック リサーチ ディレクター ピーター・ゲバラは次のように述べています。
「新型コロナウイルスは、既に物流市場に影響を与えていたトレンド、具体的にはインターネットの普及率、ネットストアの拡大、オムニチャネル戦略、物流市場及び倉庫向けテクノロジーなど、さらにそのトレンドを加速させると思われますが、投資家や企業による物流セクターへの投資は今後も堅固で、新型コロナ後も物流市場は好調が続くと予測されます」
消費者の需要と生活習慣の変化は、アジア太平洋地域における物流戦略をも変革させています。JLLは、テナント企業の意思決定に影響を与える主要な動きを以下の通りまとめました。
・多層階の物流施設
多くの都市では人口密度が高く、施設建設用の土地が限られ、土地価格も相対的に高いことから、多くの市場で多層階の物流施設に対する需要が高まっており、特にオーストラリアとインドでその傾向がみられる。
・ラストワンマイル物流の発展
今後も、都市部での物流網、配送の最適化、クロスドッキングセンター、自動運転車の導入において顕著な転換が進むと予測される。
・3PLロジスティクスの台頭
食料品などの小売、ヘルスケア、製薬、オフィス用品など成長産業の需要に応えるため、テナント企業は、旧型の物流施設、典型的に規模が小さく、オーナー所有の施設から、最新で好立地の近代的な物流施設に移転しています。
本レポートの詳細は、こちら(https://www.joneslanglasalle.co.jp/ja/trends-and-insights/research)をご覧ください。
※1 中国(Tier 1、2)、香港、東京、シンガポールを含む
ネットアブゾープション:当期中に新たに賃貸借された床面積から当期中に退去した床面積を控除したネットの床面積の増減
JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは、最先端テクノロジーを駆使して、お客様や人々、コミュニティーに対し、投資機会や環境に配慮した持続可能な不動産ソリューションを提供することで、不動産の未来をかたちづくり、よりよい世界に貢献します。
フォーチュン500に選出されているJLLは、2020年6月30日現在、世界80ヵ国で展開、従業員約93,000名を擁し、売上高は180億米ドルです。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。https://www.jll.com
東京 2020年10月26日 – 総合不動産サービス大手JLL(本社:米国シカゴ、CEO:クリスチャン・ウルブリック、NYSE: JLL、以下: JLL)がまとめたアジア太平洋地域の物流市場に関するレポートによると、物流セクターへの投資の拡大、新型コロナウイルスによるeコマース消費の増加、成長産業での需要を背景に、物流施設の機能や運営方法は急激に変化し、オーナーやテナント企業にも影響を与えています。こうした構造変化を遂げる物流セクターに適応するため、投資家及び企業はアジア太平洋地域における物流戦略を再考しています。
新型コロナウイルスは、アジア太平洋地域全体の投資フローやテナント需要にも影響を及ぼしています。引受けの前提条件、想定賃料と空室率、資本コスト、渡航規制、不透明な価格などの不確実性を背景に、2020年上半期の物流セクターへの投資は前年比32%減少しました。このような状況下でも、アジア太平洋地域の物流セクターに対する投資家のセンチメントは依然ポジティブです。
JLL サウスイーストアジア インダストリアル アンド ロジスティクス ヘッド スチュアート・ロスは「物流は依然として投資家が注目するセクターです。取引数は若干緩やかになっているものの、市場は成長しています。物流セクターへの投資が増加したことで、より複雑な取引が増え、新旧プレーヤーの参入が拡大しており、今後もこのトレンドは続くでしょう」と述べています。
投資家がアジア太平洋地域の物流投資戦略を再考するうえで、カギとなり、構造変化をさらに後押しする動きを以下の通りまとめました。
・プラットフォーム投資の追求
物流施設単体ではなく、プラットフォーム(物流施設を複数所有する物流業者)での取得が増加している。この高度な投資方法により、投資家は既存のテナントネットワークを獲得でき、迅速に目標を達成することが可能。プラットフォーム投資の中でも統合や私募化は、今後物流セクターへの新たな投資方法となる。
・ 急速な機関投資家の参入
世界最大規模の投資家も物流セクターへの投資を拡大。加えて、新規供給の多くが近代的な物流施設であることも、機関投資家による投資を拡大すると予測される。
・価格のアップサイド(上昇による利益)
2020年から2023年は、価格の伸びは緩やかになるものの、物流への需要は引き続き堅調であると予測される。価格は比較的堅調に推移するものの、一部の市場では利回りの低下がみられる見込み。
2020年上半期における物流施設の賃貸需要は減少し、ネットアブゾープション※1は2020年上半期(220万㎡)から2019年上半期(290万㎡)で70万㎡減少しました。しかしながら、食料品の小売やヘルスサービス分野など、短期的な需要は急増しています。今後もサプライチェーンは影響を受けると予測され、リスクの軽減と回復力がより重要になります。
JLL アジアパシフィック リサーチ ディレクター ピーター・ゲバラは次のように述べています。
「新型コロナウイルスは、既に物流市場に影響を与えていたトレンド、具体的にはインターネットの普及率、ネットストアの拡大、オムニチャネル戦略、物流市場及び倉庫向けテクノロジーなど、さらにそのトレンドを加速させると思われますが、投資家や企業による物流セクターへの投資は今後も堅固で、新型コロナ後も物流市場は好調が続くと予測されます」
消費者の需要と生活習慣の変化は、アジア太平洋地域における物流戦略をも変革させています。JLLは、テナント企業の意思決定に影響を与える主要な動きを以下の通りまとめました。
・多層階の物流施設
多くの都市では人口密度が高く、施設建設用の土地が限られ、土地価格も相対的に高いことから、多くの市場で多層階の物流施設に対する需要が高まっており、特にオーストラリアとインドでその傾向がみられる。
・ラストワンマイル物流の発展
今後も、都市部での物流網、配送の最適化、クロスドッキングセンター、自動運転車の導入において顕著な転換が進むと予測される。
・3PLロジスティクスの台頭
食料品などの小売、ヘルスケア、製薬、オフィス用品など成長産業の需要に応えるため、テナント企業は、旧型の物流施設、典型的に規模が小さく、オーナー所有の施設から、最新で好立地の近代的な物流施設に移転しています。
本レポートの詳細は、こちら(https://www.joneslanglasalle.co.jp/ja/trends-and-insights/research)をご覧ください。
※1 中国(Tier 1、2)、香港、東京、シンガポールを含む
ネットアブゾープション:当期中に新たに賃貸借された床面積から当期中に退去した床面積を控除したネットの床面積の増減
JLLについて
JLL(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に関わるすべてのサービスをグローバルに提供する総合不動産サービス会社です。JLLは、最先端テクノロジーを駆使して、お客様や人々、コミュニティーに対し、投資機会や環境に配慮した持続可能な不動産ソリューションを提供することで、不動産の未来をかたちづくり、よりよい世界に貢献します。
フォーチュン500に選出されているJLLは、2020年6月30日現在、世界80ヵ国で展開、従業員約93,000名を擁し、売上高は180億米ドルです。JLLは、ジョーンズ ラング ラサール インコーポレイテッドの企業呼称及び登録商標です。https://www.jll.com
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