『小山田圭吾 炎上の「嘘」』が発売。
「大炎上」のメカニズムを徹底取材。「いじめ」は本当にあったのか?
株式会社文藝春秋(本社:東京都千代田区紀尾井町 社長:飯窪成幸)は、『小山田圭吾 炎上の「嘘」 東京五輪騒動の知られざる真相』(中原一歩・著)を7月24日に発売いたします。
2021年に行われた東京五輪。コロナ禍ともぶつかったこのオリンピックは、1年の延期を迫られ、実施に際しても様々な問題が発生。まさに呪われていた。
開会式直前に発覚したスキャンダルによって、開会式スタッフが辞任。その代わりとして、急遽開会式の音楽を担当することになったのは、ミュージシャン小山田圭吾だった。しかし、小山田もまた、学生時代に障がい者を「いじめ」ていたことを語ったかつてのインタビューについて報道がなされ、大バッシングを受ける。結局、音楽担当を降板した彼は、テレビ番組のレギュラー、ライブ活動なども自粛を強いられ、1年近く実質謹慎。
だが、炎上の渦中、『週刊文春』の取材に答えた小山田は、雑誌で報じられた「うんこを食わせてバッグドロップ…」といったいじめの事実を否定する。ではその時、当時の現場では何が起きていたのか――? なぜ、『ロッキング・オン・ジャパン』『クイック・ジャパン』両誌に、このような記事が出たのか。そして炎上に際し、小山田がここまで追い詰められねばならなかった理由とは――。
誰が、いつ、何を、間違えたのか。
小山田本人への20時間を超えるインタビュー、開会式関係者、小山田の同級生、掲載誌の編集長と徹底取材を進めるうちに、この「炎上」に至るまでには、27年前から積み重ねられた数々の「嘘」があったことが、見えてくる――。
◆目次紹介
・はじめに
激化していく炎上/「圭吾ってそんなキャラだっけ?」
・第1章
小山田が語った“真実”
「マスクはないほうがいいでしょうか」/二誌で語っていた“いじめ”とは/「全裸でグルグル巻」は本当なのか?/実際にした行為はどれなのか/小山田はなぜ音楽担当を引き受けたのか
・第2章
空白の五日間のはじまり
漠然とした恐怖が現実となった日/過去にも問題視されていたいじめ記事/ついに始まった小山田への攻撃/家族への釈明と徹夜で書いた声明文/ホテルでの逃亡生活と殺害予告
・第3章
五輪降板
開会式本番二カ月前の依頼/じつは小山田の名前を出さない約束だった/「オリンピックへの参加は辞退しましょう」/それでも続く炎上と二度目の殺害予告/太田光がメディアに抱いた疑問/訪れた殺害予告当日
・第4章
いじめの現場にいた同級生
芸能一家に生まれて/自由な教育の和光学園/オザケンとの出会い/秋田県の宿舎で何が起こったのか/沢田君は友だちだったのか
・第5章
なぜあの雑誌記事は生まれたのか
フリッパーズ・ギターの伝説/『ロッキング・オン・ジャパン』と山崎洋一郎/原稿チェックなしというポリシー/山崎は小山田の理解者だった/問われる『ロッキング・オン・ジャパン』の姿勢
・第6章
小山田 二十七年間の悔恨
しゃべってしまった責任/小沢を意識しての発言だったのか/何度もあった訂正・謝罪のタイミング/二〇一八年に弁護士から「放置すべきではない」/小山田事務所と山崎の水面下での交渉/今、小山田は山崎に対して何を思うのか
・おわりに
「幕が下りる直前まで怖かった」/肩透かしを食らった復活劇/書きっぱなしのメディア/当事者たちの責任と悔恨/もし、あの夏をやり直せるなら
◆著者プロフィール
中原一歩(なかはら・いっぽ)
ノンフィクションライター。1977年佐賀県生まれ。著書に『最後の職人池波正太郎が愛した近藤文夫』(講談社)、『小林カツ代伝 私が死んでもレシピは残る』(文春文庫)、『マグロの最高峰』(NHK出版新書)、『「㐂寿司」のすべて。』(プレジデント社)、『寄せ場のグルメ』(潮出版社)他多数。本書のもとになった検証ルポ「小山田圭吾事件」(週刊文春 電子版)で、2022年「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞。
◆書誌情報
書 名:小山田圭吾 炎上の「嘘」
東京五輪騒動の知られざる真相
著 者:中原一歩
発 売:2024年7月24日
定 価:1650円(税込)
判 型:四六判 ソフトカバー
頁 数:288
ISBN:978-4-16-391877-8
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