【佐賀県】 “受け継がれる美。語り継がれる秋。” 国の名勝 「九年庵」 秋の一般公開を開催します

例年9日間限定だった秋の一般公開を、16日間に大幅拡大!さらに建物を上から眺めることができるスポットを含む新ルートも公開!

佐賀県

​ 国の名勝「九年庵」は、神埼市街や筑後平野、有明海を一望できる優れた景観を持つ庭園で、佐賀県にとって文化的価値の高い大切な財産です。この「九年庵」にて、例年11月15日から11月23日の9日間限定で行っていた秋の一般公開を、より多くの方に楽しんでいただけるよう、今年は11月15日(土曜日)から11月30日(日曜日)の16日間に拡大して開催します。

​ 11月の紅葉シーズンはモミジの紅と苔の緑、そしてあたたかみのある茅葺(かやぶき)屋根とのコントラストが大変美しく、佐賀の秋の風物詩になっています。

 ​ 昨年初めて公開した山林部平場に続き、今年は建物を上から眺めることができるスポットを含む新ルートを公開します。また、期間中は嬉野茶のふるまいや演奏会、フードブースも準備しています。

九年庵秋の一般公開について

​ 今年の九年庵秋の一般公開では、弦楽四重奏をはじめ、横笛や琵琶、三味線、そしてジャズや篠笛などの演奏が行われる「九年庵 演奏会」や、佐賀の名産・嬉野茶のふるまい、佐賀の銘菓の販売、多彩なキッチンカーの出展など、九年庵の散策を一層楽しめる“おもてなし”を準備してお待ちしています!

【公開期間】

 2025年11月15日(土曜日)から11月30日(日曜日)

【公開時間】

​ 午前8時から午後4時まで

【場所】

 佐賀県 神埼市 神埼町的(ゆくわ)字仁比山(にいやま)

【観覧料】

​ ・一人につき1,000円(高校生以上)

​ ・障がい者手帳又は指定難病医療受給者証をお持ちの方は無料

​ ・県外在住者の方で希望の方は、現地決済型ふるさと納税を一人につき寄附額4,000円でも観覧可能

【九年庵までのアクセス】

​ ・電車:JR長崎本線神埼駅からタクシー・路線バス利用で約10分

​ ・高速バス:長崎自動車道高速神埼バス停下車徒歩約15分

​ ・車:長崎自動車道東脊振ICから車で約10分

【駐車場】

<一般の方>

​ お車でお越しの方は、「旧ホテル神埼温泉跡地臨時駐車場」(駐車料金500円)をご利用ください。また、土日祝日は、「吉野ケ里公園臨時駐車場」(駐車料金500円)もご利用可能です。「吉野ケ里公園臨時駐車場」から九年庵までは、無料シャトルバスを運行します。

※九年庵前の駐車場は利用不可

※仁王門からの仁比山神社参道は、期間中午前8時から午後4時まで車乗り入れ不可

※仁比山公園駐車場は身体障がい者手帳の提示で利用可能

<団体の方>

​ 団体のバスでお越しの方は、「仁比山公園駐車場」にて下車できます。バスの運転手の方は「王仁博士顕彰公園」(駐車料金:マイクロバス…2,000円、大型バス…3,000円)へバスを移動して待機してください。

(駐車料金(1台あたり))

・普通車…500円

・マイクロバス…2,000円

・大型バス…3,000円

「九年庵 演奏会」 紅葉の庭に響く、多彩な音のしらべ

​ 弦楽四重奏に始まり、横笛や琵琶、三味線、そしてジャズや篠笛まで。紅葉に包まれた庭園を舞台に、古と今が響きあう音楽が彩りを添えます。

※各日10:30~ 13:30~の演奏2回を予定しています。

○四重奏【11月15日(土曜日)】

出演:アルモニア管弦楽団

 『アルモニア管弦楽団』は、2002年に佐賀で創設されたオーケストラで、クラシック公演や地域イベントを通じて音楽の魅力を広く届けています。

○横笛演奏【11月16日(日曜日)】

出演:望月美都輔

​ 千葉県出身、東京藝大卒・院修了。古典芸能を継承し異分野コラボも展開。2019年武雄移住後も演奏会やイベントに多数出演。

○薩摩琵琶演奏【11月22日(土曜日)】

出演:北原香菜子

​ 佐賀市出身。早大で薩摩琵琶を学び全邦楽コンクール総合1位。CDも制作し、国内外で幅広く精力的に演奏活動を展開。

○三味線演奏【11月23日(日曜日)】

出演:高橋浩寿

 佐賀市出身。幼少より民謡を学び津軽三味線高橋流に入門。全国大会入賞多数、現在は九州中心に演奏活動を精力的に行う。

○JAZZ【11月24日(月曜日・祝日)】

出演:佐賀モダンジャズオーケストラ

​ 佐賀を代表する老舗ジャズオーケストラ。79歳から26歳まで幅広い年齢層で構成され、年間はビッグバンドライブや佐賀市民芸術祭ステージなどに出演。

​○バンドネオン演奏【11月29日(土曜日)】

出演:川波幸恵

​ 宗像市出身。チェ・バンドネオン世界大会優勝。海外20以上で演奏。舞台出演や​タンゴ三姉妹+結成。国際コンクール優勝。

​○篠笛演奏【11月30日(日曜日)】

出演:佐藤和哉

 1981年唐津市生まれ。笛の奏者・作曲家。薬師寺献笛を機に篠笛の世界へ。自作曲がレコード大賞を受賞、多数の映画やドラマに参加。

「嬉野茶ふるまい」 1日限定1,500杯、嬉野茶をご準備。心をほどく一服、佐賀の銘菓とともに

​ 九年庵の紅葉を愛でつつ、名産・嬉野茶でほっと一息。1日限定1,500杯、嬉野茶をご準備しています。また、日替わりで登場する老舗の和菓子は、佐賀が誇る職人の手仕事の結晶です。香り高いお茶とともに、心づくしの​甘味をゆるり味わいながら、秋のひとときをゆるやかにお過ごしください。

※和菓子は販売になります。 

【出店店舗情報】

○高橋餅本舗 福屋

​ 約130年前に初代が旧長崎街道『高橋』の近くで商店をはじめました。地元佐賀の魅力を美味しさで伝えてゆけるように、心をこめてお菓子を作っています。

○ 菓心まるいち

​ 1950年に佐賀市で創業した創作和菓子専門店。

​ お餅とあんこを使った和菓子を中心に、年間200種以上の和菓子を通して「おいしい」のその先にある「豊かな人生」をお届けしています。

  

○ 大原老舗 佐賀

 ​1850年の創業以来変わらない信念『時代に左右されない美味しさ』、この言葉に忠実に、変わらない製法で味わいを守り続けています。

  

○ 元祖吉野屋

​ 佐賀市内には800体の恵比寿像が鎮座し、日本一に認定されるほど信仰が盛んです。幸せを呼ぶ恵比寿様を型どった​お菓子を、職人の手で生んだ佐賀の新銘菓です。

  

○ 小嶋や

​ すべての工程で手間を惜しまず、人の手で丁寧に仕上げています。その為、一日300個が正午過ぎには売り切れてしまう、職人技が光る佐賀自慢のどら焼きです。

                  

※販売予定の商品については、変更になる場合があります。

    

「フードブース」 味わいに出会う、秋のひととき

​ 多彩なキッチンカーなどが並ぶ、賑わいのエリア。焼き芋や和スイーツ、ベビーカステラやりんご飴など、幅広い世代に愛される味が揃います。散策の合間にふと立ち寄って、とっておきの秋の味覚をどうぞ。

​​※一般公開期間中の出店情報については、九年庵の公式Xにて随時お知らせします。

【出店キッチンカー情報】

○月影(つきかげ)

​ キッチンカーの焼き芋専門店。TV・雑誌等のメディアにも多数出演。お芋はこだわりの宮崎県産で、珍しいアレンジ焼き芋の商品が特徴。

○ELEDIA

​ りんご飴を中心に、おしゃれなわた飴なども販売する佐賀で人気のキッチンカー。

  

○MOGMOG(モグモグ)

​ 若い方から年配の方まで人気のベビーカステラキッチンカー。月替わりの限定メニューのベビーカステラをはじめ、おしゃれなドリンクも多数。

○HAKATA YAMADAYA

​ おしゃれな和テイストのスイーツで大人気の店舗。常におしゃれで新しいスイーツを発信・販売しています。

  

○ Hideluka Deli

​ キッチンカーで営業するお芋スイーツ専門店。とことん厳選したさつま芋を使用し、美味しい冷やし焼き芋や、アレンジした新しい味の焼き芋、アイスと合わせた焼き芋のパフェを販売しています。

  

○ つづみ団子

​ 定番のみたらし団子や色とりどりの3色団子、季節の栗を使用した和菓子など、紅葉に合わせたスイーツをお楽しみいただけます。

  

○ Ça va 『サヴァ』

 ​キッチンカーでも焼き芋にこだわり、熟成壺焼き芋はとろける​食感。ドリンクはいろいろな種類のラテを楽しめます。もちろん和テイストも。

  

○ いもあめごとう

​ 食べたら止まらない!県内初のいもあめ専門店。カリッとほくっとさつまいもの風味が口いっぱいに広がる新感覚の芋菓子。

  

○ 甘味 ya-tsu

​ 店主の心も身体も喜んでいただきたいという気持ちが詰まった、和スイーツ。手作りのあんこや白玉をメインに季節のフルーツを添えて…

  

○ えびす笑店

​ 回転焼きとアイスのお店。老若男女問わず大好評。たっぷりあんこの回転焼きは焼きたてを提供するこだわり。

  

○ TOMODACHI NO DONUTS

​ 今大人気の生ドーナツが登場!!ふわふわの生地にクリームがたっぷり入ってかわいくデコレーションされたドーナツは老若男女問わず、一度は食べてみたくなるスイーツ。

  

○ ワッフルタイガー

​ サクッと、ふわっと焼き上げたワッフルにクリームやフルーツをサンドしたスイーツワッフルや、ハンバーガーのようなおかずワッフルまで様々なテイストのワッフルがお楽しみ頂けます。

※出店予定のキッチンカーについては、変更になる場合があります。

建物を上から眺めることができるスポットを含む“新ルート”を初公開!

​ 昨年初めて公開した山林部平場に続き、今年は建物を上から眺めることができるスポットを含む“新ルート”を公開します。これまで見ることができなかった九年庵の新しい景色を是非ご覧ください!

※新ルートは矢印のとおり、一方通行となります。

名勝 九年庵(旧伊丹氏別邸)庭園 ~大実業家たちが磨き上げた、歴史と自然が息づく庭園~

​ 九年庵は、佐賀県神埼市の城原川支流に向かってひらいた小谷間、仁比山神社の参道沿いにある名勝庭園です。佐賀の近代化に大きく貢献した実業家・伊丹文右衛門、弥太郎親子によって明治時代に築かれました。

 ​ 現在は佐賀県が所有・管理をしており、春と秋の年に2回、期間限定で公開しています。春には眩しいほどの新緑と澄んだ空気、秋にはモミジの紅と苔や山林の緑、そしてあたたかみのある茅葺屋根とが生み出す景観が大変美しく、毎年公開期間中には県内外から多くの方にお越しいただいています。

九年庵の歴史】

​ 現在の九年庵の土地は、奈良時代の天平元年(729)に聖武天皇の勅願で行基が草創したと伝わる仁比山護国寺の跡地に位置しています。仁比山護国寺は仁比山神社の神宮寺であり、かつてこの地には三十六もの宿坊が立ち並び、修験道の聖地として栄えていましたが、明治初期の神仏分離令により廃寺となりました。

​ 仁比山護国寺が廃寺となった後、この由緒ある土地を入手したのが、佐賀藩出身の実業家・伊丹文右衛門です。伊丹家は明治維新の頃まで「鉄屋」の屋号で佐賀藩主鍋島家の御用達もつとめた家柄で、近代に入ってからは、佐賀財閥御三家の一角として、銀行設立や鉄道開業、新聞創刊、発電所の創設など佐賀の近代化に大きく貢献しました。

​ 九年庵は、文右衛門が隠居の地として旧寺院跡を取得し、明治25年(1892)に別邸を建てたことに始まります。文右衛門の死後、弥太郎がこの地を受け継ぎ、明治33年(1900)から実に9年の歳月をかけて庭園を築造しました。

​ 庭園の作庭を手がけたのは、久留米市誓行寺の住職であり、京都で作庭技術を学んだ阿理成(ほとり りじょう)という人物です。彼は茶庭を得意とし、その作風は、林間をわずかに切り開き、その中に茶室を建てる趣を理想とした「自然流」と呼ばれるものです。九年庵の築造の際も「庭園にとって山林は重要である」と山林の伐採を止めるよう伊丹氏に進言し、山林の保護に努めた逸話が残っています。

​ 大正期には、政界を退いた大隈重信夫妻の歓迎会が催されるなど、九年庵は社交の場としても活用されました。大正9年(1920)には茶室が新築され、富岡鉄斎の書による「九年庵」の扁額が掲げられました。

​ その後、昭和初期に一時保存が危ぶまれましたが、昭和35年(1960)に実業家の倉田泰蔵氏が九年庵を取得し、日本庭園史学の第一人者・森蘊(もり おさむ)博士らの監修のもとで、建物の増改築や庭園の改修を行いました。この整備により、今に残る九年庵の形が完成しました。

​ 倉田泰蔵氏の没後、昭和58年(1983)に佐賀県が所有することとなり、昭和63年(1988)から秋の一般公開が始まりました。平成7年(1995年)には、古い寺院の歴史を継承し、明治期の特徴を残す庭園と建物が周囲の自然と一体となってよく保存されており、庭園を主体とした文化史上きわめて価値の高い庭園として、国の名勝に指定されました。

【「庭屋一如」の庭園】

​ 九年庵は、背後の山林や、南北二段に分かれる敷地の高低差を利用した立体的な回遊式(かいゆうしき)庭園です。庭園の南側は神埼市街や筑後平野、有明海に向かって開けた豊かな眺望が広がり、空気の澄んだ日には遠く雲仙普賢岳まで一望できます。敷地内には主屋、門、茶室、池庭、平庭が調和しながら独自の風情を形成しているほか、主屋は周囲の景色を視覚的に取り込むよう雁行型に連なって建ち、庭園と建築が一体のものとして融合する「庭屋一如(ていおくいちにょ)」の趣が見事に表現されています。

 ​ また、庭の随所には苔が美しく広がり、秋には140本を超えるモミジが紅く色づいて庭園全体を鮮やかに染め上げます。

【近代数寄屋建築の逸品】

​ 九年庵の主屋は数寄屋造の意匠からなり、客人をもてなすための主座敷である客間と次の間は、土庇(どびさし)を用いず量感ある入母屋屋根を載せ、南側と西側を大きく開放して庭園の景観を取り込むよう設計されています。また、四方柾の栂の柱、面皮つきの桧の長押、桜や辛夷(コブシ)を自然のままに用いた垂木など、厳選された上質な材料が用いられており、内壁は大きな藁苆(わらすさ)を現す仕上げ、天井は割竹の網代天井とするなど、造作や意匠にも高い技術が見て取れます。外観は、外壁を黄土色の中塗仕上げとして、腰壁には杉皮や割竹を張り、濡れ縁には丸竹を用いて榑縁(くれえん)とし、深い軒を支える側柱には細い円柱を用いて建物全体に軽快さを与えるなど、建物を構成する外観の素材や色彩には意匠的配慮がされており、周囲の自然景観に見事に馴染んでいます。明治25年に建てられたあと、伊丹氏時代の大正9年と倉田氏時代の昭和37年に一部改変が行われているものの、建築当初の主体部には大きな変更が行われず良好に受け継がれてきました。

​ 九年庵は、近代の数寄者によって築かれ継承されてきた、県内でも類を見ないほど充実した数寄屋建築として貴重な文化財といえます。九年庵を訪れた際は、ぜひ建物にも注目してみてください。

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会社概要

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業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
佐賀県佐賀市城内1丁目1-59
電話番号
0952-24-2111
代表者名
山口 祥義
上場
未上場
資本金
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設立
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