「細部までこだわる」Pearl Abyss「紅の砂漠」BlackSpace Engineを披露

BlackSpace Engine「GDC2025」にてハイクオリティな技術力を立証

株式会社Pearl Abyss JP

2025年3月25日 16時30分

Pearl Abyss Corp.（パールアビス、本社：大韓民国果川市）は、アメリカ・サンフランシスコで開催された「GDC(Game Developers Conference)2025」にて、開発中のオープンワールドアクションアドベンチャーゲーム『紅の砂漠（Crimson Desert）』に使用されているBlackSpace Engineを披露しました。

Pearl Abyssは昨年、gamescom、G-STAR、The Game Awardsなどでボス戦を披露し、今回のGDCでは「紅の砂漠」に再現された優れた視覚効果や細部までこだわったオープンワールドなどゲームエンジンの高い品質を現地メディアを対象に披露しました。

■「紅の砂漠」のBlackSpace Engine

Pearl Abyssは設立初期から自社のゲームエンジンを活用し、Pearl Abyssならではの色が盛り込まれたゲームを披露しました。「黒い砂漠エンジン(BlackDerert Engine)」で「黒い砂漠」を制作した経験が、「紅の砂漠」と「DokeV」で使用されている「ブラックスペースエンジン(BlackSpace Engine)」を構築する際の一助になりました。

「ブラックスペースエンジン」はパールアビスだけの▲ルック＆フィール(Look & Feel)、▲技術に対する完全な統制(Control of Technology)、▲マルチプラットフォームでの対応(Multi-Platform Support)ができるように設計し、パールアビスが追求する基準とビジョンを実現可能にしました。

BlackSpace Engineを通じてゲームのクオリティを高め、圧巻のビジュアル体験と夢中になれる世界を創り出すことを目指し、『紅の砂漠』の開発を順調に進めています。

■シームレスローディング

主人公クリフが探検する広大なファイウェル大陸は、距離を基盤としたレンダリング(Distance Rendering)で実装されました。「紅の砂漠」の広大な世界は、単なる背景イメージではなく、プレイヤーが直接探検できる実際の風景です。

プレイヤーが探検する多様な場所はレンダリングとシームレスローディングを重点的に再現し没入感を高めました。レンダリングする環境の部分を優先的に処理して描画距離(draw distance)を最適化し、距離描画とローディング機能を一緒に使用し、快適で流れるようなゲームプレイを実現しました。特に空から飛び降りて速い速度で下降する時、現実のようなリアルな体験をすることができます。

■ダイナミックな戦闘

紅の砂漠は強烈で臨場感あふれる戦闘体験ができます。自社エンジンを通じて打撃の重みや衝撃を忠実に伝え、キャラクターが攻撃を受けたり攻撃する時のリアルさを再現しています。攻撃の重み、物理的効果、細部のアクション、視覚的表現など細部までこだわり、アクションの完成度を高めました。

特に、オブジェクトに加えられる力によってオブジェクトの破片数が変わるなど、物理的効果をよりリアルに再現しました。敵が戦闘中に鋭い防壁にぶつかって被害を受けたり、互いに衝突して被害を受けたりするなど、事実的な相互作用も再現しています。

■環境によるグラフィック表現

紅の砂漠のキャラクターは、GPUベースの物理演算(GPU-based Simulation)を通じて、細部までリアルに表現されています。髪の毛から馬のたてがみや尻尾まで細部まで緻密に描かれ、躍動感にあふれています。風に揺れる木や草、村の物干し竿にかかった布の自然な動きも、リアルに表現しています。

細かい水の動きの表現も紅の砂漠の世界に躍動感を与えます。高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform)、海洋シミュレーション(Ocean Simulation)と浅瀬のリアルな水流シミュレーション(Shallow Water Simulation)を通じて、波と潮の動きまでダイナミックに表現しています。

砂漠環境で試演した霧の効果は、リアルな流体表現(Fluid)と奥行きのあるリアルな光表現(Froxel Raymarching)を使用して表現しています。クリフが動く時に霧が割れて、残骸が渦を巻く姿まで細かく表現しています。時間経過とともに変化するライティングが、霧の濃度や色彩にまで影響を与え、実際の自然現象を彷彿とさせます。

■光源処理効果（天候変化等）

光の表現と天気の変化は、ゲームをよりリアルにする要素です。紅の砂漠はレイトレーシングを通じて天気、重なった物、窓の隙間から木漏れ日が差し込む光、灯火やストーブに影響を受ける多様な光源による光の経路を表現します。

ブラックスペースエンジンの強みの一つは、リアルタイムの光表現技術（Real-time Light Calculation）です。すべての照明がリアルタイムで計算され、パーティクル粒子の動きと照明が連動し火の効果などの自然な照明表現が可能です。

紅の砂漠の天候はリアルタイムでダイナミックにレンダリングされています。大雨、強風、雪などのような多様な環境の天候がリアルに表現されており、大気の散乱効果と立体的な雲の表現が（Unified Atmospheric Scattering with Volumetric Cloud）実際の空模様を自然に表現しています。

様々な木々も紅の砂漠の世界にリアルな躍動感をもたらしております。一般的に木を配置する際、種類に限界があり同じ木が重複する場合が多いですが、ブラックスペースエンジンは形状変化の機能を追加し、簡単な操作で様々な形の木を効率的に配置することができます。