転職サービス「doda」が「仕事満足度ランキング2024」を発表　仕事満足度総合の平均点は60.3点（前回比＋0.5ポイント）

～総合1位は、企業の資金調達や予算管理に携わる「財務」～

転職サービス「doda」

2024年10月28日 10時00分

パーソルキャリア株式会社が運営する転職サービス「doda（デューダ）」（編集長：桜井貴史）は、「仕事満足度ランキング2024」を発表しましたので、お知らせいたします。本調査は、20～59歳のビジネスパーソン15,000人を対象に、現在就いている職種について、「総合」「仕事内容」「給与・待遇」「労働時間（残業・休日など）」「職場環境（社風・周囲の社員など）」の5つの指標別に、満足度を100点満点で回答してもらった結果をまとめたものです。

調査結果詳細：https://doda.jp/guide/manzokudo/

【調査結果サマリー】

・仕事満足度ランキング総合の平均点は、60.3点。前回より0.5ポイント上昇

平均点が上がったのは「仕事内容」、「給与・待遇」。逆に下がったのは「労働時間」、「職場環境」。背景に賃上げや時間外労働の上限規制適用も。

・仕事満足度ランキング総合1位は「財務」で70.6点

「仕事内容」、「給与・待遇」、「労働時間」、「職場環境」など、複数の項目が総じて高い評価を獲得。

・2位は「基礎研究／先行開発／要素技術開発」で70.4点、3位は「学術／メディカルサイエンスリエゾン」で70.0点

共通点は「仕事内容」への満足度が高いこと。医療系専門職の「学術／メディカルサイエンスリエゾン」は昨年度20位圏外から3位に上昇。

・トップ20で最も多かったのは「企画／管理」で6職種ランクイン。「IT／通信系エンジニア」が4職種、「モノづくり系エンジニア」が3職種でつづく

3職種ともに、「やりがいのある仕事内容」が評価の高さにつながっている。

仕事満足度ランキング総合の平均点は、60.3点。前回の「普通」からワンランク上がり「やや満足」に

2024年の仕事満足度ランキング総合の平均点は、2023年から0.5ポイント上がり、60.3点でした。これは、点数目安の「やや満足」（60～79点）に分類され、前回の「普通」（40～59点）からワンランク上がる結果となりました。

「仕事内容」「給与・待遇」「労働時間」「職場環境」の各指標のうち、平均点が上がったのは「仕事内容」、「給与・待遇」でした。一方、平均点が下がったのは、「労働時間」、「職場環境」です。
　具体的には、「仕事内容」が62.5点（前回比+0.3ポイント）で「やや満足」、「給与・待遇」が55.0点（前回比+0.6ポイント）で「普通」、「労働時間」が65.7点（前回比-0.6ポイント）で「やや満足」、「職場環境」が60.6点（前回比-0.7ポイント）で「やや満足」でした。

今回の結果の背景としては、2024年春闘で1991年以来33年ぶりとなる5％の賃上げ率が話題となったことや、2024年3月に「建築事業」「自動車運転の業務」など一部の事業・業種に与えられていた猶予期間が終了し、時間外労働の上限規制が適用され、時間当たりの業務量が増えたことなどが考えられます。

・仕事満足度ランキング総合1位は「財務」で70.6点

「財務」の総合満足度は前回の67.7ポイントから2.9ポイント増加し、順位も2位から1位となりました。指標別で見ると「仕事内容」「職場環境」は2位、「給与・待遇」は7位となり、「労働時間」以外が10位以内にランクインしています。満足度コメントでは、「給与に不満はなく定時に帰れて人間関係も良好」「ワーク・ライフ・バランスを重視しつつ、やりたい業務に携われている」など、業務内容や給与、人間関係、ワーク・ライフ・バランスなどを総合的に評価する声が多く寄せられています。

・2位は「基礎研究／先行開発／要素技術開発」で70.4点、3位は「学術／メディカルサイエンスリエゾン」で70.0点

2位の「基礎研究／先行開発／要素技術開発」は、「仕事内容」「給与・待遇」「職場環境」の指標において3位にランクイン。医療系専門職の「学術／メディカルサイエンスリエゾン」は前回の20位圏外から3位に浮上し、「仕事内容」の指標では全職種の中で1位、「給与・待遇」「労働時間」では2位を獲得しています。どちらも専門性の高さや資格を活かせるなど、やりがいをもってはたらくことができることを満足度コメントとしてあげる人が多く、満足度の要因となっているようです。

2024年の仕事満足度ランキング上位20位までのうち、最も多かったのは「企画／管理」で6職種ランクインしました。それに「IT／通信系エンジニア」が4職種、「モノづくり系エンジニア」が3職種でつづいています。

これらの職種に共通して見られたのは、「関係者と一体となり、目標を達成できた」（財務）、「システムが完成したときの達成感」（社内SE）といった、「やりがいのある仕事内容」が評価の高さにつながっているという満足度コメントです。また「勤務の仕方がフレックスで、フルリモートで働けるから」（Webエンジニア）など「職場環境」を評価するコメントも多く見られました。

【doda編集長解説】

2024年の仕事満足度ランキング総合1位は「財務」でした。企業が事業を行うために必要な資金の調達や資産運用、予算管理に携わる「財務」は、未来を見据えて企業がこれから使うお金を管理する職種です。「役職、給与ともに満足している」「ワーク・ライフ・バランスを重視しつつやりたい業務に携われている」といったコメントからも、「仕事内容」「給与・待遇」「労働時間」「職場環境」が総じて高く評価されたことが、総合満足度の高さにつながりました。

さらに、今回の調査で仕事への満足度が高いと答えた人は、リモートワークやフレックスといった自由度の高いはたらき方や、勤務時間や仕事における人間関係の面で満足している傾向が見られます。

近年では、人々が活き活きと働くためには、身体的・精神的・社会的に満たされた状態である「ウェルビーイング※」が重要であるという考えが広まりつつあります。やりがいや給与だけでなく、ワーク・ライフ・バランスや良好な人間関係などを総合的に判断し、自分らしい仕事や働き方を自分で決め、選ぶことが必要になるでしょう。

※⾝体的に良好なだけでなく、⼼⾝ともに満たされた状態を表す概念のこと。パーソルグループでは、はたらくことで得られる幸せや満足感を"はたらく Well-being"と定義しています。

【解説者プロフィール】

doda編集長　桜井貴史（さくらい・たかふみ）

新卒で大手人材会社に入社し、一貫して国内外の学生のキャリア教育や就職・転職、幅広い企業の採用支援事業に携わる。2016年11月、パーソルキャリア株式会社に中途入社。同年、株式会社ベネッセホールディングスとの合弁会社、株式会社ベネッセi-キャリアに出向、新卒オファーサービス「dodaキャンパス」の立ち上げを牽引し、初代dodaキャンパス編集長に。その後、同社商品サービス本部本部長として、キャリア講座やアセスメントをはじめとした、大学生向けサービスの責任者を務める。2023年4月、doda副編集長兼クライアントP&M本部プロダクト統括部エグゼクティブマネジャーに就任し、法人向け採用支援プロダクト全体を管掌。2024年4月、doda編集長に就任。サービスを通じてこれまで60万人以上の若者のキャリア支援に携わり、Z世代の就職・転職動向やキャリア形成、企業の採用・育成手法に精通している。