日本財団18歳意識調査結果 第71回テーマ「戦後80年」
―記憶に残る作品40%超が「火垂るの墓」 目指すべき国づくり「自由で平和な国」トップ―
戦後80年を記念したシンポジウムなど催しが各地で開催される中、日本財団(会長 尾形武寿)も6月、「戦後80年」をテーマに71回目の18歳意識調査を実施し、次代を担う若者に太平洋戦争に関する学習経験や、この国が目指すべき今後の国づくりなどについて聞きました。
まず太平洋戦争に関する学習経験。全体の約95%が学んだ経験があると答え、印象に残った学習内容に関しては3人に2人が「学校での授業の内容」を挙げました。「資料館・記念館・博物館への訪問」も30%を超えています(重複回答)。太平洋戦争を題材にした記憶に残る書籍や映画では、大戦下に孤児となった兄妹の過酷な日々を描いた直木賞作家・故野坂昭如氏の短編小説「火垂るの墓」が40%を超えトップ。次いで故中沢啓治氏が自らの被爆体験を基に描いた漫画「はだしのゲン」が約20%で2位。次いで「アンネの日記」、「ゾウのいない動物園」が続いています。
これからの日本が目指すべき国づくり(重複回答)では、「自由で平和な国」が40%を超え1位、「経済に強い国」が2位、「災害に強い国」が3位。4位の「福祉が手厚い国」では女性が男性より10%以上高く、6位の「自主防衛力を備えた国」では逆に男性が女性より10%近く高い数字となっています。
7月20日に投開票が行われた参議院選挙では衆議院に続いて参院選でも与党が過半数割れし、政治の先行きも不透明感を増しています。参院選のほぼ1カ月前に行われた今回の調査の「これからの日本が目指すべき国づくり」に関する自由記述では、「国の問題に真摯に向き合い、国民のためになる政策を実現させる国」、「今よりまともな政治ができる国」、「正しく政治が行われる国」といった言葉が並んでいます。若者がどのような思いを込めて今回の参院選に臨んだか、引き続き調査していく考えです。なお、調査結果の詳細は報告書に掲載されています。ご参照ください。
第71回「戦後80年」調査結果の概要
▼太平洋戦争についての学習経験:
ある 94.9% / ない 5.1%
※あるは「しっかりと学んだ」「ある程度学んだ」「少し学んだ」の合計、ないは「学んだことがない/学んだかどうか覚えていない」
▼特に記憶にのこっている書籍/マンガ/映画:
火垂るの墓 42.2% / はだしのゲン 20.1% / アンネの日記 8.5% / ゾウのいない動物園 7.7%
▼これからの日本が目指すべき国づくり(男・女):
自由で平和な国 38.6%・43.1% / 経済に強い国 38.4%・26.9% / 災害に強い国 22.8%・28.1%
福祉が手厚い国 17.5%・28.3% / 文化的に豊かな国 21.4%・22.4% /
自主防衛力を備えた国 21.4%・12.9% / 外交力を備えた国 15.2%・12.3%
■調査対象・方法
第71回「戦後80年」
調査対象:全国の17歳~19歳男女、計1,000名
実施期間:2025年6月13日(金)~6月15日(日)
調査手法:インターネット調査
第71回調査結果の詳細は、報告書をご覧ください。
https://www.nippon-foundation.or.jp/who/news/pr/2025/20250725-114026.html
【調査結果抜粋】
●太平洋戦争についての学習経験:

●特に記憶にのこっている書籍 / マンガ / 映画:

●これからの日本が目指すべき国づくり

■18歳意識調査とは
民法の改正に伴い2022年4月には成人年齢も18歳となり、次代を担う18歳の意識を知り、また記録することの重要性が高まっています。日本財団は、選挙権年齢の引下げをきっかけに、2018年10月より、18歳前後の若者の価値観、政治・選挙に対する態度、社会課題の理解などを継続的に調査してきました。過去の調査結果など、18歳意識調査の詳細は以下をご参照ください。
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/eighteen_survey
【日本財団とは】
痛みも、希望も、未来も、共に。
日本財団は1962年、日本最大規模の財団として創立以来、
人種・国境を越えて、子ども・障害者・災害・海洋・人道支援など、幅広い分野の活動をボートレースの売上金からの交付金を財源として推進しています。

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