有機廃棄物の有効活用・資源循環に貢献する事業の推進に向け、カナダのスタートアップ・Anaconda Systems社へ出資
新規事業の創出に向け、オープンイノベーションを加速
Anaconda社は、革新的な独自の好気性発酵※1処理システムで有機廃棄物の処理・堆肥化を行うスタートアップ企業です。Anaconda社の技術は有機廃棄物の処理・堆肥化を10日以内という短期間※2で行うことを可能とするものであり、この強みを生かし、廃棄物の活用による資源循環の推進や、低炭素化に向けた取り組みの一つとして期待されている有機農業※3の普及に寄与する事業を北米で展開しています。
当社およびIAHはこれまで、Anaconda社と資源循環型社会の実現に向けたパートナシップのあり方や、地産地消型の廃棄物処理と堆肥製造の事業化について検討・議論を進めてきました(2023年6月28日:有機廃棄物を原料とする堆肥製造事業の検討開始について)。今回の出資はその取り組みの一環であり、本出資を通じ、有機廃棄物の処理を起点とした資源循環に関わるビジネス・技術・マネジメント等の知見やノウハウの獲得を目指します。
また今後は、地域創生、低炭素化社会の実現への貢献に向け、有機廃棄物処理ニーズを持つ企業や、設備運営・保守等を担うパートナー企業、各自治体等の協力を得ながら国内外の事業の可能性を追求していきます。
IAHは今後も新規事業の創出に向け、革新的な技術やビジネスモデルを有するスタートアップとの連携によるオープンイノベーションを加速していきます。
(参考図:Anaconda社のFull Size Plant Model)
■IAH 社長兼CEO杉原啓太郎コメント
Anaconda社の持つ独自技術とビジネスモデルは、出光グループの目指す省資源・資源循環社会の実現に資するものです。この度の出資を通じて、当社はCEOのZishiri氏をはじめとしたAnaconda社のメンバーとさらに緊密に連携し、北米におけるAnaconda社の事業拡大の経験から得られる資源循環ビジネスに関する知見を深めるとともに、社内外の多様なプレーヤーを巻き込みながら、日本および国外における事業展開の可能性を追求していきます。
■Anaconda社Founder & CEO Russell Zishiri氏コメント
この投資はAnaconda社にとって重要であり、Anaconda社がカナダ、アメリカ、アジア太平洋地域での成長を追求することを可能にします。100年以上のビジネス経験を有する出光、そしてIAHとの協力は、当社がクリーンテクノロジーをスケールするためのリソースと基盤を提供してくれます。
(写真:左から、IAH General Manager Kei Honda、Anaconda Vice President Finance Brian Chow、Anaconda Founder & CEO Russell Zishiri、IAH President & CEO Keitaro Sugihara、IAH Vice President Naoki Oi、IAH Senior Manager Kosuke Maezono)
※1 有機廃棄物へ酸素を送るとともに、一定程度の温度に保つことで廃棄物自体が有する微生物の作用を活発化させ、発酵・分解を通じて土壌の栄養素となる堆肥を製造する技術。
※2 堆肥化に必要な期間は処理設備の構造や処理する廃棄物により大きく異なるが、一般的には数週間~数か月程度を要する。
※3 化学肥料に代わり有機肥料を導入した農業。肥料の製造・輸送時における温室効果ガス排出を抑えることができる。
■Anaconda社について
Anaconda社は2015年にカナダのバンクーバーで設立されたクリーンテック企業です。革新的な独自の好気性発酵処理システムを用い、バンクーバーの1号プラントで商業運転を開始しており、有機廃棄物から堆肥を製造しています。今後、2035年までに北米で50件のプラントを建設・運営することを目指しています。
名称:Anaconda Systems Limited
住所:8601 Main St, Vancouver, BC V5X 3L8 Canada
代表:Russell Zishiri, Founder & CEO
URL:https://www.anacondasystems.ca/
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