LetiとST、FD-SOI技術を採用し、超広電圧範囲に対応した10倍高速のDSPのデモを実施

ISSCC(International Solid-State Circuits Conference)2014で紹介

STマイクロエレクトロニクス

CEA-LetiとSTマイクロエレクトロニクス(NYSE: STM、以下ST)は、UTBB
(ultra-thin body buried-oxide)を特徴とする28nm FD-SOI(完全空乏型
シリコン・オン・インシュレータ)技術を採用した超広電圧範囲(UWVR:
ultra-wide-voltage range)のデジタル・シグナル・プロセッサ(DSP)のデモ
に成功したことを発表しました。

STの28nm UTBB FD-SOI技術をベースとするこのDSPは、ボディ・バイアス電圧
範囲0V~+2Vに対応し、最小動作電圧を低下させ、400mV時に460MHzのクロック
周波数で動作します。

このデモは、複数の設計手法を組み合わせることで、UWVRと高い電力効率、
さらに電圧に対する動作周波数において卓越したレベルの効率を実現しています。
STとLetiは、0.275V~1.2Vの電圧範囲においてスタンダード・セル・ライブラリ
の開発・最適化を行いました。これらは、電力・性能特性の利点を活かした、
理想的な実装を実現します。最適化されたセルの中では、低電圧での変動許容
範囲に対応する高速パルス・トリガ・フリップフロップがあります。

さらに、オンチップ・タイミング・マージン・モニタが、供給電圧値、ボディ・
バイアス電圧値、温度、製造プロセスとは関係なく、クロック周波数を最大動作
周波数の数パーセントに動的に調整します。その結果、0.4V時でも、10倍という
最先端の動作周波数が可能になります。

STの設計実現化&サービス担当エグゼクティブ・バイスプレジデントである
Philippe Magarshackは、次の様にコメントしています。「UTBB FD-SOI技術は、
高速、低発熱、シンプルさを特徴とするSTのソリューションです。この技術に
より、高性能化と低消費電力化が飛躍的に向上する一方、既存の設計と製造手法
への調整は最小限に抑えられます。今回デモに成功したDSPは、FD-SOIが、
最終的には10nmノードまでのさらに高効率な半導体を使用し、バッテリ駆動機器
やポータブル機器を新たなレベルに引き上げることを示しています。」

Letiの設計・エンベデッドシステムプラットフォーム担当バイスプレジデントで
あるThierry Colletteは、次の様にコメントしています。「イノベーションと産業を
結ぶLetiの能力は、技術に内在する力と性能メリットの活用に向けた高度な設計手法
の開発、そしてIoT(Internet-of-Things)製品に適合する専用コンポーネントの設計
において、非常に重要なことでした。」

2月12日、LetiとSTの論文「A 460MHz at 397mV, 2.6GHz at 1.3V, 32b VLIW DSP,
Embedding Fmax Tracking」がISSCCのSession 27「Energy-EfficientDigital Circuits」で
発表され、デモ・キットが公開されました。

CEA-Letiについて
Letiは、革新的な技術の開発やその産業化により、マイクロテクノロジーやナノ
テクノロジーの基礎研究と最終製品をつなぎあわせ、世界中の人々の暮らしを
向上させています。2200件におよぶ特許ポートフォリオを有しており、競争力を
強化する先進的なソリューションの開発に向け、多くの大企業、中小企業および
ベンチャー企業と提携しています。また、50社以上のベンチャー企業を立ち上げ
てきました。200mm / 300mmウェハ・プロセスを備えた新世代クリーンルーム
(8,000m2)は、宇宙用製品からスマート機器までの幅広いアプリケーションに
おけるマイクロ・ソリューションおよびナノ・ソリューションに対応しています。
1700名を超えるLetiのスタッフの中には、パートナー企業からの出向者が200名
在籍しています。Letiは、グルノーブル(フランス)を拠点とし、シリコン
バレー(カリフォルニア州)と東京にオフィスを開設しています。詳細について
は、Webサイト( http://www.leti.fr )をご覧ください。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロ
セッシング ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供
する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・
セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、
家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆる
シーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた
技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2013年の売上
は80.8億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト
http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。

◆CEA-Letiへのお問い合わせ先
CEA-Leti
+33 4 38 78 02 26
pierre-damien.berger@cea.fr

Agency
+33 6 64 52 81 10
aravier@mahoneylyle.com

◆STへのお客様お問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクス株式会社
デジタル製品グループ
TEL : 03-5783-8340 Fax : 03-5783-8216

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。


会社概要

STマイクロエレクトロニクス

23フォロワー

RSS
URL
http://www.st.com/jp
業種
製造業
本社所在地
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220
代表者名
マルコ・カッシス
上場
未上場
資本金
-
設立
-