富士通と米ARYA社、高精度AIで不審行動を即時に検知するソリューションを共同開発

映像解析AIと地理空間AIを組み合わせ、安心・安全な社会の実現に貢献

富士通株式会社

富士通株式会社(注1)(以下、富士通)と米ARYA, Inc.(注2)(以下、ARYA)は、「Uvance」のオファリング「Smart Space」を通じて提供する映像解析AIと、ARYAのリアルタイムなデータ可視化とメッセージ共有を実現する地理空間AIを組み合わせたソリューション(注3)を共同で開発・展開するための戦略的提携に2025年9月22日に合意しました。

本ソリューションは、公共機関および民間施設で防犯カメラ映像を通じ犯罪や危険行為につながる不審行動をリアルタイムで検知しアラートを通知、インシデントの未然防止とセキュリティレベルの向上を支援します。これにより、安全で暮らしやすい都市や空間の実現に貢献します。

背景

近年、都市化の進展に伴い、公共機関および民間施設における犯罪やトラブル・迷惑行為などのインシデント発生件数は年々増加傾向にあり、セキュリティの重要性は一層高まっています。また、監視カメラやセンサーなどのデバイスから生成されるデータ量は爆発的に増加している一方で、情報セキュリティ担当者や施設警備員などのセキュリティスタッフは人員の減少や高齢化が進んでおり、限られた人員で膨大な量の映像やデータをすべて目視で監視し、潜在的な脅威に先行して対応するのは困難です。効率的かつ高精度なセキュリティシステムの提供により、富士通とARYAは、この深刻な課題の解決を目指します。

本ソリューションの特長と概要

本ソリューションは、富士通の映像解析AIにより、100種類以上の基本行動データを組み合わせることで、大量の学習データを必要とせず、既に設置されている防犯カメラの映像から、徘徊や立ち止まりなど不審な行動を検知します。また、特定した人物を複数のカメラ映像をまたいで自動で追跡し、監視エリア全体における行動を一貫して把握できます。ARYAの地理空間AIにより、不審な行動が検知されると、その位置情報が地図上に表示されて通知されます。これにより、広い監視エリアの状況を直感的に把握でき、公共機関や民間のセキュリティ関係者がリアルタイムでの情報共有が可能になります。両社が本契約に先駆け、米国で大型ホテルリゾートを経営するWynn Resorts, Limited(注4)向けに実施している実証実験では、不審行動を正確に検知し、迅速に通知することが確認できています。

両社の役割

富士通:

ICTで都市や空間の安心安全を高度化するオファリング「Smart Space」における「Fujitsu Kozuchi for Vision」の映像解析AIを提供し、本ソリューションの中核となる高精度なAI機能を実現します。また、本ソリューションの導入や運用・保守業務および継続的共同ソリューションの検討・開発を実施します。

ARYA:

セキュリティサービスプラットフォーム「City Connect」の地理空間AIを連携し、不審行動の検知結果をリアルタイムに通知し、警備員や管理者など施設におけるセキュリティ関係者間での情報共有を効率化します。また、本ソリューションの提供やマーケティングの推進、およびお客様の運用・保守の窓口業務を実施します。

今後について

両社は、今後Uvance Partnerとして協業をさらに加速し、北米を中心とした空港などの公共施設や大型リゾートホテルへの導入を推進するとともに、両社のビジョンにもある「イノベーションを活用した安心・安全・持続可能な社会の実現」へ向けて、組織が犯罪を検知・対応し、さらには未然に防ぐ方法を根本的に変革し、より安全で暮らしやすい都市空間の実現に貢献します。

富士通は、今後も社会課題を起点とする事業モデル「Uvance」のもと、データとAIを活用することで人・施設・サービスなどのあらゆる要素の最適化を実現し、人々が集まりたくなる快適で魅力あるエリア体験の創出を前進させます。

ARYA, Inc. CEO 兼 Chairman Robert Wilsonのコメント

真のセキュリティは真のインテリジェンスから始まります。ARYAと富士通は、企業におけるインシデントの対応から未然防止へとセキュリティを進化させます。

富士通株式会社 クロスインダストリーソリューション事業本部長 伊藤 英紀のコメント

今回の提携は、富士通のAIとARYAの技術を活用し、セキュリティ強化による犯罪の未然防止を達成します。安心・安全で持続可能な社会を実現するUvanceの取り組みをARYAおよびお客様と共に推進してまいります。

Wynn/Encore SVP Todd Fasulo様のコメント

当社では、常にお客様に卓越した体験を提供することを重視しており、現在、ARYA社および富士通が提供する最新の先進テクノロジーを活用したパイロットを実施しています。

Powered by Uvance 、Uvance Partnerについて

「Uvance」の目指す持続可能な世界に向けたサスティナビリティ・トランスフォーメーションには、多様な知見と技術を結集し、共に未来を創造するパートナーの存在が不可欠です。これらUvance Partnerは、「Uvance」のオファリングを組み込み、最先端技術やノウハウを活かした革新的なPowered by Uvance製品を開発、提供します。富士通は、Uvance Partnerと共に成長し、ビジネスの拡大と社会課題の解決に向けて取り組んでいきます。

商標について

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

注釈

・注1 富士通株式会社:

本店:神奈川県川崎市、代表取締役社長:時田 隆仁

・注2 ARYA, Inc.:

本社所在地:米国ネバダ州ラスベガス、CEO 兼 Chairman: Robert Wilson

・注3 ソリューション:

本ソリューションは、Fujitsu Uvanceオファリングと最先端のテクノロジー・ノウハウを融合し、“Powered by Uvance”として新たな価値を提供する製品・サービスです。

・注4  Wynn Resorts, Limited:

本社所在地:米国ネバダ州パラダイス、CEO: Craig Billings

関連リンク

Uvance

富士通株式会社について

富士通のパーパスは、イノベーションによって社会に信頼をもたらし、世界をより持続可能にしていくことです。世界中のお客様に選ばれるデジタル・トランスフォーメーション(DX)パートナーとして、約11万3,000人の富士通グループ社員が、世界が直面する複雑な課題解決に取り組んでいます。富士通が注力する5つの重点技術領域である、AI、コンピューティング、ネットワーク、データ&セキュリティ、およびコンバージングテクノロジーを駆使した幅広いサービスとソリューションを組み合わせ、サステナビリティ・トランスフォーメーション(SX)を実現します。
富士通 (東証:6702) の2025年3月期の連結売上高は3兆6,000億円 (230億米ドル) で、国内ITサービス市場におけるベンダー売上でトップシェアを維持しています。

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ARYA, Inc.について

ARYAは、最先端のAIおよび量子駆動型プラットフォームにより、組織のレジリエンスとコミュニケーションを再定義しています。人、資産、知的財産を保護するために設計されたARYAは、重要な情報を適切なタイミングで適切な人々に届け、日常業務と危機管理を変革します。法執行機関、サイバーセキュリティ、企業技術のグローバルリーダーとの協力により構築されたARYAは、より安全でスマートなコミュニティを創造しています。

企業サイト:www.ARYA.Earth

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ARYA, Inc.

Media Contact:
Ariana Brandt, Director of Communications

Ariana.Brandt@ARYA.Earth


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会社概要

富士通株式会社

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URL
https://global.fujitsu/ja-jp
業種
情報通信
本社所在地
神奈川県川崎市中原区上小田中4-1-1
電話番号
-
代表者名
時田 隆仁
上場
東証プライム
資本金
-
設立
1935年06月