現実のモンダイをディベート形式で「哲学」する、ユニークな哲学入門書が発売!
問題解決のための思考法とアプローチが同時に身につく哲学入門書『実践・哲学ディベート <人生の選択>を見極める』が5月10日に発売されました。
出生前診断と反出生主義、英語教育と英語公用語論……誰もが遭遇する人生の身近な話題を使って、「教授」と「学生」のディベート形式で哲学論点を浮かび上がらせる。
「ディベート」とは、一般的に相手を打ち負かす(=beat)から派生した単語で、それが転じて「討論」や「議論」を意味するようになったとされている。故に、ディベートといえば、勝ち負けを争う弁論の「競技ディベート」を大抵の人は思い浮かべることが多いのではないだろうか。
しかし、著者が提唱するのは「哲学ディベート」。議論に勝つことや相手を論破し説得することを目的とするのではなく、各々が多種多様な哲学的見解を持ち寄り、それらを比較する中から自分が何に価値を置いているのかを見極める方法だ。
- はじめにより抜粋
哲学ディベートの目的は、現実問題の背後にある哲学的見解を見出し、お互いの意見や立場の相違を明らかにしていく過程で、かつて考えたこともなかった発想や、これまで気付かなかったものの見方を発見すること、さらにそこからまったく新しいアイディアを生み出すことにある。
本書では、出生前診断や英語教育、美容整形、自動運転などの実際に誰もが遭遇する可能性のある「人生の選択」について、大学の研究室で教授と5人の学生が話をする、というシチュエーションで「哲学ディベート」が展開される。読者は、発言者のどこに賛成し、反対するのか。発言者のどの論点に最も価値を見出すか。議論の先に見えてくるものは、いったい何なのか……。彼らの具体的なやりとりを通して、ぜひ一緒に考えてみてほしい。
また、巻末の参考資料として、「日本ディベート協会・過去論題」や「全国教室ディベート連盟・過去論題(中学の部・高校の部)」が掲載されている。
- 内容
●第1章……出生前診断と反出生主義
出生前診断は受けるべきか?/生まれてこないほうがよかったのか?
●第2章……英語教育と英語公用語論
英語の早期教育は必要か?/英語を公用語にするべきか?
●第3章……美容整形とルッキズム
美容整形をしてもよいのか?/なぜルッキズムに陥るのか?
●第4章……自動運転とAI倫理
AIに自動運転を任せてもよいのか?/AIに倫理を組み込めるのか?
●第5章……異種移植とロボット化
ブタの心臓をヒトに移植してよいのか?/どこまでヒトをロボット化してよいのか?
●おわりに
●参考文献
●参考資料①……日本ディベート協会・過去論題
●参考資料②……全国教室ディベート連盟・過去論題
- 著者
1959年生まれ。ミシガン大学大学院哲学研究科修了。國學院大學教授。専門は論理学、科学哲学。著書は『理性の限界』『知性の限界』『感性の限界』『フォン・ノイマンの哲学』『ゲーデルの哲学』『20世紀論争史』『自己分析論』『反オカルト論』『愛の論理学』『東大生の論理』『小林秀雄の哲学』『哲学ディベート』『ノイマン・ゲーデル・チューリング』『科学哲学のすすめ』など、多数。
- 商品情報
書名:実践・哲学ディベート <人生の選択>を見極める
出版社:NHK出版
発売日:2022年5月10日
定価:968円(税込)
仕様:新書版並製
ページ数:224ページ
ISBN:978-4-14-088676-2 C0210
URL:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000886762022.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140886765
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