レバノン:MSF、ベイルートでの爆発を受け医療援助を開始

レバノンの首都ベイルートの港湾倉庫で8月4日、大規模な爆発が発生し、多数の死傷者と甚大な被害を引き起こした。8月6日時点で、死者は100人を超え、負傷者は5000人近くに上っている。国境なき医師団(MSF)は、爆発直後から医療物資の提供を開始。保健当局と連携し、移動診療チームの派遣や病院での患者の受け入れ、心のケアなど、支援の検討を進めている。

大きな被害を受けたベイルートの市街地 © Mohamad Cheblak/MSF大きな被害を受けたベイルートの市街地 © Mohamad Cheblak/MSF


爆発直後から医療物資を提供

レバノン保健省によると、爆発後の数時間で数千人の負傷者が病院に搬送された。港付近の医療機関は全壊したため、機能している病院に患者が殺到し、すぐに物資が不足する事態となった。頭部や胸部などに重傷を受けた患者は4日の夜に救急搬送され優先的に治療が行われたが、いまだに治療を受けられていない負傷者も多い。

「MSFのスタッフは、爆発直後に医療機関に駆け付け救急対応への協力を申し出て、包帯交換キットを市民防衛局に寄贈しました」とベイルートでMSFの緊急対応コーディネーターを務めるジョナサン・ホイットールは説明する。その後もMSFは医療物資の提供を行い、多数の負傷者の治療に当たる医療機関を支援している。

MSFは、病院や緊急医療体制のニーズを調査し、保健省などと連携して移動診療チームの派遣を含む新たな支援を検討している。

ベイルート市内では、特に弱い立場に置かれた人びとのニーズを調査するほか、心のケアが必要な人に対応できるよう準備も進めている。また、ベッカー高原にあるMSFのバール・エリアス病院では、必要に応じて術後ケアを必要とする患者を受け入れられるよう対応を進めている。

街にはガラスの破片やがれきが散乱している © Mohamad Cheblak/MSF街にはガラスの破片やがれきが散乱している © Mohamad Cheblak/MSF



新型コロナウイルス禍の中で発生した爆発

爆発以前から、経済危機と新型コロナウイルスの危機に見舞われていたベイルート。今回の爆発は、人びとの生活にさらなる追い打ちをかけた。

「レバノンでは、ここ数週間で新型コロナウイルス感染症の患者が増えており、患者対応が困難になった病院も出始めていました。また、これまで続いていた経済危機のため、医療を受けられない人びとも大勢いたのです。今回の爆発で、人びとの苦境はたった数秒でさらなる混沌に変わってしまいました」とMSFのオペレーション・マネジャーを務めるエマニュエル・マサーは話す。

MSFは1976年からレバノンで活動。現在約600人のスタッフが、各地で医療援助を提供している。困難の中にあるレバノンの人びとの命を支えるために、MSFは引き続き調査と緊急支援の検討を進めていく。
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