国内初の水素混焼エンジン搭載タグボート 水素×バイオ燃料による“ゼロカーボン航行”に世界初※1成功
~日本財団 ゼロエミッション船プロジェクト~
日本財団(東京都港区、会長 尾形 武寿)は、2050年に内航分野でのカーボンニュートラルを実現するため、運航時に温室効果ガスを排出しない次世代燃料として、「究極のクリーンエネルギー」とされる水素を燃料にした船舶の開発を目指す「ゼロエミッション船プロジェクト」を2022年1月に開始しました。3つのコンソーシアムを設立し、エンジンや供給インフラの開発・整備を進めています。
ジャパンハイドロ株式会社(広島県福山市、代表取締役社長 神原 満夫)等が参画するコンソーシアムでは、国内初の水素混焼エンジン搭載タグボート「天歐(てんおう)」が2025年12月24日、水素とバイオディーゼル燃料の混焼によって、温室効果ガスを排出しない世界初のゼロカーボン航行に成功しました。今回の成功を皮切りに今後、水素需要の創出やカーボンニュートラル航行の普及等が期待されます。
優れた操作性と高いエンジン出力によって大型船の舵や推進器の役割を補完するタグボートにおいて、2025年10月に常石造船(株)から引き渡された「天歐」は、ジャパンハイドロ社が供給する水素混焼エンジン、そして大容量の高圧水素ガス貯蔵・供給システムを搭載。従来の化石燃料である重油(A重油)に、水素を混ぜて燃やすことで、化石燃料のみを使用するタグボートと比べて約60%のCO2排出削減を可能にします。今回は重油の代替として、CO2排出量が実質ゼロのカーボンニュートラル燃料として、バイオディーゼル燃料(B100)を用いた航行の実証実験に成功したものです。
※1:日本財団調べ(2026年1月時点):水素とバイオディーゼルの混焼によって、実質的に温室効果ガスを排出しないゼロカーボン航行の成功は、タグボートを含むあらゆる船舶において世界初(*備考:水素とバイオディーゼルの混焼以外での方法(水素とバイオディーゼルを燃料に、バッテリー・モーターを用いた電気推進)、水素以外の燃料(アンモニア)を使用するタグボートは、国内でも既に実績あり)

【写真】
左:水素混焼エンジン搭載タグボート「天歐」(全長:38m)
右:お披露目セレモニーには地元の小学生約80人も参加。代表児童が水素充填の開始を合図。
■水素混焼エンジン搭載タグボート「天歐」記者発表会について(2026年1月14日開催)
▶配布資料/写真素材:https://x.gd/B0mcx
▶記者会見アーカイブ視聴URL: https://x.gd/yUNYD
※各種素材をご使用される場合「提供:日本財団」とクレジットの明記をお願いします。
※視聴URLや配布資料、写真素材のリンクは、予告なくアクセスできなくなることがあります。
■関係者コメント(2026年1月14日・記者発表)
▶海野 光行(日本財団 常務理事)
異分野の連携によって今回の実証が成功しました。2050年のカーボンニュートラル実現に向けた一歩であり、今後の内航海運の脱炭素化を加速させる弾みになります。また、水素やエンジンの技術を活かしたゼロエミッション船開発は、カーボンニュートラルを強力に推進するだけでなく、日本の「未来の産業」を支える取り組みになると考えています。今回の成功を皮切りに、今後はカーフェリーやタンカーなどの開発・実証も着実に実施し、ゼロエミッション船が当たり前に海を走る未来の実現を目指します。
▶神原 満夫(ジャパンハイドロ(株) 代表取締役社長)
私たちは既に「水素エンジン搭載船」を商品化し、これらが我が国の海運・港湾脱炭素化に向
けて直ちに実用レベルで利用可能なソリューションの1つになると確信しています。今回の水
素とバイオ燃料の混焼でのゼロカーボン航行は世界初の事例となり、水素混焼エンジンを活用
した脱炭素化へひとつの足がかりとなりました。これからも船舶や港湾設備などへの水素エン
ジンの適用に経済性、安全性を加味した付加価値のある提案を行います。
■日本財団ゼロエミッション船プロジェクト~温室効果ガス排出ゼロの未来の船を開発する~
2050年に内航分野におけるカーボンニュートラルを実現するため、世界に先駆けた水素燃料船舶(ゼロエミッション船)の実現を、設立した3つのコンソーシアムで目指す取り組みです。2024年4月には水素燃料電池を用いた洋上風車作業船「HANARIA」のゼロエミッション運航を成功させており、2026年度末までに、他の2つのコンソーシアムと共同で、実証実験を実施予定です。ゼロエミッション船の開発は、世界中で喫緊の課題であるカーボンニュートラルの実現を強力に推進するだけでなく、日本が世界的に高い技術レベルを有する水素技術やエンジン技術などを活かすことができる「未来の産業」として期待されます。 https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/zeroemission2050

■日本財団について https://www.nippon-foundation.or.jp/
痛みも、希望も、未来も、共に。日本財団は1962年、⽇本最⼤規模の財団として創⽴以来、人種・国境を越えて、子ども・障害者・災害・海洋・人道支援など、幅広い分野の活動をボートレースの売上⾦からの交付⾦を財源として推進しています。

■ジャパンハイドロ株式会社(JPNH2YDRO CO.,LTD)について https://jpnh2ydro.com/
海事産業で実績を積んだ常石グループと、ベルギー最大手の総合海運会社である CMB グループの合弁会社。私たちは既に「水素エンジン」を商品化し、これらが脱炭素化へのソリューションの1つになると確信しています。豊富な経験とノウハウを駆使し、船舶や港湾設備などへの水素エンジンの適用に経済性、安全性を加味した付加価値のある提案を行います。(代表取締役:神原 満夫、設立:2019 年、事業内容:水素エンジンを適用した各種製品の開発、販売、その他水素関連の事業開発、船舶保有・管理等)

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