ESG、SDGsと新たな金融の役割

フューチャーグループによるウェビナー 「FUTURE INSIGHT SEMINAR」実施サマリー

フューチャー株式会社

フューチャーグループは、ITコンサルティング事業を主軸とするフューチャーアーキテクト株式会社を中心に、テクノロジーをはじめ金融、流通、物流、サービスなど様々な分野のエキスパートがお客様のIT戦略パートナーとして提案から開発までを一貫してサポートしています。今回はフューチャーが運営するウェビナー「FUTURE INSIGHT SEMINAR」(https://www.future.co.jp/futureinsightseminar)にて実施した「ESG、SDGsと新たな金融の役割」に関する講演を紹介します。

◆ ESG、SDGsを起点にビジネスモデルを変革していく競争の時代
ニッセイアセットマネジメントは、ESGのフロントランナーとして様々な施策を行っております。時代の転換点にある現在のメガトレンドは、カーボンニュートラルとデジタルトランスフォーメーションです。これまでの投資のフレームワークは「リスク」「リターン」が基軸ですが、ESGの観点ではこの2軸に加え「インパクト」の指標が加わります。しかし、ESGには統一の評価基準がなく、バックテストの基準もないため何をもって評価が高いのか、統計的にも確立されていません。また投資すべき対象は、現在ESGへ積極的に取り組む企業なのか、それとも、現在はESGへの取組みが消極的な企業だけれども目標が達成されれば社会的インパクトが大きくなる方なのかといった、投資家としても難しい判断が求められます。今後は各社がESG、SDGsを起点にどのようにビジネスモデルを変革していくかという競争になるでしょう。日本はカーボンニュートラルに向けた要素技術をたくさん持っていますが、課題はこの要素技術をいかにくみ上げ、統一し、最終消費者に届けるかという点です。ただし、変革はチャンスでもあります。将来、日本のなかからESG・SDGsで何十倍の時価総額になったという企業が出てくるところをぜひ見てみたいです。

 

◆ 日本の公害問題を克服してきた歴史に潜む多くのヒント
私が所属する Japan Digital Designは、金融における情報技術の利用にフォーカスした会社であり、データの蓄積と分析が肝になるESGは、事業領域となり得ると考えています。私は昨年秋まで欧州にいましたが、「ESG」よりも「サスティナブル」という言葉を聞くことが多く、関連する金融は「サスティナブル・ファイナンス」と呼ばれていました。特に気候変動が関心の中心で、パリ協定の盛り上がりから、さらにコロナ禍を経て、グリーン・フォーカスを景気回復の柱とするに至っています。こうした取組みの中で、持続可能性を金融で支え、国際比較を実現するためには、そもそもどういうデータを活用するのか、またどのようにデータの正確性を担保するのかという課題があります。現在、グローバル、ローカルあわせて数多くの開示基準があり、その統一は実現していません。ESG、SDGsは誰もが前向きな気持ちで推進できるテーマであり、私は日本が公害問題を克服してきた歴史にもたくさんのヒントがあると思っています。人間のことだけではなく生物多様性を大事にし、地球全体にとって何が最良かということをGDPではない成長評価軸で考える時期に来ているのかもしれません。ここに、科学技術や金融が貢献できることは数多くあると確信しています。


◆ 金融機関もテクノロジーの進化とともにイノベーションを起こしながら発展的に変革を
ESG、SDGsは、産業構造やパワーバランスを大きく変える「経済・産業のGame Changer」として世界の主要アジェンダとなっています。消費行動やサプライチェーンでも脱炭素化が考慮され、企業経営もESG、SDGsコンプライアンス抜きでは難しくなります。ESG、SDGsにおける金融の役割を考えると、地球の持続可能性を市場メカニズムによって実現しなければならないという壮大なテーマにぶつかります。従来の「リスク」「リターン」の枠組みを超える判断が必要となり、企業にとっては情報開示が一段と重要になります。このような情報をもとに企業の持続可能性への貢献が金融市場で評価され、適切な資源配分が実現されていくという好循環の形成が求められます。市場メカニズムを通じた持続可能性への貢献という観点から、グリーンと金融は密接に連関しています。自身が委員長を務めた東京都の検討委員会でも東京のグリーンファイナンス発展に向けた「Tokyo Green Finance Initiative(TGFI)」を提言したほか、座長を務める「デジタル通貨フォーラム」でも、環境価値がデジタル通貨での取引に反映される仕組みなどが検討されています。ESG、SDGsは数十年先を展望したテーマです。金融機関がテクノロジーの進化とともにイノベーションを起こしながら発展的に変革していくことを期待しています。


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フューチャーグループの中核を担うフューチャーアーキテクトは、地域金融機関のIT戦略パートナーとして全国で30行を超えるお客様との実績があります。2021年1月からは、新しいコンセプトの基幹業務システム『次世代バンキングシステム』の提供に向けた取組みを開始しており、今後も地域金融機関のお客様の持続的な成長へ向け、ビジネスの変革や経営戦略の実現を支援してまいります。

 

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会社概要

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業種
情報通信
本社所在地
東京都品川区大崎1-2-2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー
電話番号
03-5740-5721
代表者名
金丸 恭文
上場
東証プライム
資本金
40億円
設立
1989年11月