【2/19発売】3.11直後の検証で話題を呼んだシンクタンクによる、福島原発事故10年目の総括と未来への提言をまとめた「最後の報告書」刊行決定
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン(本社:東京都千代田区、代表取締役:谷口奈緒美)は、2021年2月19日に『福島原発事故10年検証委員会 民間事故調最終報告書』(一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ・著)を刊行いたします。本報告書では、福島原発事故10年目の総括と未来への提言をまとめています。
- 福島原発事故より10年、今この報告書を作成した理由
8年後の2019年夏、「福島原発事故10年検証委員会」が立ち上がりました。
2021年3月11日の事故発生後10年のフクシマの真実に今一度正面から向かい合い、民間事故調が提起した課題と教訓をおさらいし、日本はそこからの教訓をどこまで学んだのか、実際のところ何をどのように活かしたのか、また、十分に学べなかったことは何なのか、それは何故なのかを検証するためです。
人間社会における悲劇的事件・事故・事象を常に検証し続け、そこから学び続けることが、「忘れない」ことのもっとも真摯な実践であり、このたび再び、民間事故調を設立し、「10年後のフクシマ」を検証することにしたのはその実践の一環です。
- 関係者へのヒアリングをもとに、8名の専門家による執筆
専門家の客観的な視点により、福島原発事故から「私たちは何を学んだのか」を検証しています。
- 政府の新型コロナウイルス対応との比較による検証も実施
そこで本報告書では、福島原発事故に対する政府の対応と、新型コロナウイルスに対する政府の対応の比較を行っています。
福島原発事故に対する報告書としてだけではなく、政府の対応について、福島原発事故においての教訓が活かされている部分、さらに学ぶ必要のある部分を検証している内容となっています。
【目次】
序章 第二次民間事故調の課題:「いつものパターン」は許さない
第1章 安全規制─不確かさへのアプローチ─
コラム1 消防車による原子炉注水
第2章 東京電力の政治学
コラム2 なぜ、米政府は4号機燃料プールに水はないと誤認したのか
第3章 放射線災害のリスク・コミュニケーション
コラム3 “過剰避難”は過剰だったのか
第4章 官邸の危機管理体制
コラム4 福島第二、女川、東海第二原発
コラム5 原子力安全・保安院とは何だったのか
第5章 原子力緊急事態に対応するロジスティクス体制
コラム6 日本版「FEMA」の是非
コラム7 求められるエネルギー政策の国民的議論
第6章 ファーストリスポンダーと米軍の支援リスポンダー
コラム8 2つの「最悪のシナリオ」
コラム9 「Fukushima50」─逆輸入された英雄たち
第7章 原災復興フロンティア
コラム10 行き場のない“汚染水”
コラム11 免震重要棟
終章 「この国の形」をつくる
【著者情報】
一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ
一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブ(API)は、2017年7月に発足した、アジア太平洋の平和と繁栄を追求し、この地域に自由で開かれた国際秩序を構築するビジョンを描くことを目的とするシンクタンクであり、フォーラムです。
【委員会委員情報】
座長 鈴木 一人 東京大学公共政策大学院教授。
委員 久郷 明秀 株式会社三菱総合研究所 主席専門研究員。博士(エネルギー科学)。
委員 奥山 俊宏 朝日新聞 編集委員。
委員 関谷 直也 東京大学大学院情報学環 総合防災情報研究センター 准教授、総長補佐。福島大学食農学類客員准教授。
委員 千々和 泰明 防衛省防衛研究所 戦史研究センター 安全保障政策史研究室 主任研究官。博士(国際公共政策)。
委員 小林 祐喜 公益財団法人 笹川平和財団 安全保障研究グループ 研究員。博士(原子力安全・レジリエンス)。
委員 磯部 晃一 一般財団法人アジア・パシフィック・イニシアティブAPI シニアフェロー。元陸上自衛隊東部方面総督/陸将。
委員 開沼 博 立命館大学衣笠総合研究機構 准教授。
【書籍情報】
タイトル:『福島原発事故10年検証委員会 民間事故調最終報告書』
発売日:2021年2月19日
刊行:ディスカヴァー・トゥエンティワン
仕様:B5判変形/312ページ
ISBN:978-4-7993-2719-7
本体価格:2500円(税抜)
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