MaxLinearとST、UHD HEVC対応STB・ゲートウェイの普及を加速させるリファレンス設計を発表

STのHEVCデコーダSoCファミリとMaxLinearのFull-Spectrum Capture(TM)4~8チャネル対応フロントエンドICを統合

STマイクロエレクトロニクス

ブロードバンド通信用の高周波(RF)ICとミックスド・シグナルICの主要サプライヤであるMaxLinear(NYSE:MXL)と、多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、世界の衛星放送ペイTV事業者向けに、Ultra HD対応の次世代セット・トップ・ボックス(STB) / ゲートウェイの採用を加速させるリファレンス設計を発表しました。

このリファレンス設計により、次世代STB / ゲートウェイの開発が加速するため、衛星放送事業者はHEVC(高効率ビデオ・コーディング) / H.265規格を使用してUltra HDコンテンツの配信が可能になります。STとMaxLinearの次世代技術を統合した高度な設計は、超低消費電力性を維持すると同時に、マルチ・デコード、マルチチャネルPVR(Personal Video Recorder)、VOD(Video-On-Demand)、セカンド・スクリーン・クライアント向けストリーミング用マルチ・トランスコーディング、最先端グラフィックスを含む、非常に要求レベルの高い衛星放送事業者のサービスをサポートします。

このリファレンス設計は、MaxLinearのクラス最高のFull-Spectrum Capture(TM)(FSC)衛星レシーバ・ファミリであるMxL5xxと、STのSTB用システム・オン・チップ(SoC)デコーダで、ピン互換性のあるSTiH312(Cannes)およびSTiH412(Monaco)を統合しています。このプラットフォームは、マルチ・チャネル・デコード機能を備えたHD HEVC対応STBから、4K Ultra HDとHEVCデコード機能に加え、多数のHDストリームの表示とリアルタイム・トランスコーディングを同時に行うハイエンド・サーバまで、様々な最終製品をサポートします。

両製品ファミリのピン互換性により、リファレンス設計は4チャネルから8チャネルに対応する拡張性と、フルHDまたは4K Ultra HDのトランスコードの有無をサポートする柔軟性を備えています。また、このプラットフォームは、ピン互換性のあるマルチ・チャネル対応のFSCケーブル・レシーバのMxL2xxファミリを使用することで、ケーブルMSO(1) にも対応することができます。

衛星放送事業者は、FSCフロントエンドICにより、素早いチャネル切り替え、複数のTVやIPデバイスへのビデオ・ストリーミング、録画・視聴の柔軟な組み合わせ、バックグラウンドでのプログレッシブVODを含むマルチ・チャネル機能のサポートが可能です。このプラットフォームに、市場をリードするMaxLinearの地上波レシーバ技術をベースとした地上フロントエンド・モジュールを追加することで、地上波放送チャネルの受信も可能になります。

Cannes / Monacoファミリは、ARMマルチコア・プロセッサ、優れた2D/3Dグラフィック性能を実現するMali(TM) GPU、HEVC対応ビデオ・デコーダを備えた内蔵ハードウェアFaroudja(R)マルチメディア・サブシステム、高性能ビデオ・エンコーダおよび高品質ビデオ・プロセッサをベースに設計されています。両製品ファミリは、Wi-Fi接続をサポートするPCIe(TM)、スマートカード・インタフェース、6Gb/s Gen 3 eSATAインタフェース、USB2/3、SPI、I2C、SDIO、およびDDR3メモリ・インタフェースを含む、多数のインタフェースを備え、低コストな周辺部品による柔軟なハードウェア設計が可能になります。また、プレミアム・コンテンツ向けにパフォーマンスを最適化するプレミアム・コンテンツ配信用セキュリティ・ツールボックスが提供されています。さらに、両製品ファミリの低消費電力性とアクティブ・スタンバイ・モードの組み合わせが、業界をリードする低消費電力ソリューションを可能にしています。

STのユニファイド・プラットフォーム事業部 ジェネラル・マネージャであるHerve Mathieuは、次の様にコメントしています。「Ultra HDは、衛星放送事業者の幅広いプレミアム・コンテンツ・ポートフォリオの価値を最大化する特別な機会を創出し、高度なユーザ体験を提供します。STとMaxLinearのリファレンス設計は、衛星放送視聴体験を革新する強力かつ柔軟なプラットフォームを可能にします。当社は、そのリーダーシップとCannes /Monacoの世界的普及により、衛星事業者における新しい画期的なプラットフォームへの移行をサポートする最適な地位を確立しています。」

MaxLinearのバイスプレジデント 兼 ジェネラル・マネージャであるBrian Spragueは、次の様にコメントしています。「衛星放送事業者にとって4Kコンテンツへの対応は2015年の重点事項になります。このリファレンス設計は、性能と消費電力の両面でゲートウェイ製品市場の新基準となります。また、このリファレンス設計は、当社のFSCチューナとSTの4K/HEVC SoCを搭載しており、この市場で先手を打つ顧客に最適です。」

STおよびMaxLinearは、ルクセンブルクで開催されたSES Industry days(2014年4月3日~4日)に出展しました。

MxL5xxの技術情報
MxL5xxファミリのシングル・インプットRFレシーバ3品種(MxL541、MxL561、MxL581)は、それぞれ4個、6個または8個のデモジュレータを内蔵しています。MxL582は2個のRF入力と8個のデモジュレータを、MxL544は4個のRF入力と4個のデモジュレータを、MxL584は4個のRF入力と8個のデモジュレータをそれぞれ内蔵しています。全ての製品が非常に小型で、ピン互換性のあるQFNパッケージ(10 x 10mm)で提供されており、システム製造コストの最小化に適しています。

MxL5xxには、低ノイズ・アンプ(LNA)を含む、全てのアクティブ・フロントエンド・コンポーネントが内蔵されています。高いシステム集積度により、最終製品に必要な周辺部品は最小限の低価格受動部品と水晶部品に抑えられ、超小型の低価格システム・ソリューションを実現することができます。

各RF入力のキャプチャ帯域幅は、従来のLバンド要件(950~2150MHz)への適合や、より広い帯域幅(250~2300MHz)への設定が可能です。FSC(TM)技術には、内蔵されたリモート・スペクトル・モニタ機能があり、衛星放送事業者
向けの自己性能モニタリングとリモート診断機能が実現できます。

MxL5xxの低消費電力性および電力制御の柔軟性は、スタンバイ・モードと動作モードの両方で、「Energy Star」および「European Code of Conduct for Digital TV Services and Broadband Equipment」への準拠を可能にします。

STiH312 / STiH412の技術情報
クライアントボックス用SoCの Cannesファミリは、UHD(STiH312)およびHD(STiH310、STiH305)のプレミアム・コンテンツの広範なサポートから、すべてを統合した低価格ソリューションまで、幅広いニーズに対応します。

また、ARMマルチコア・プロセッサをベースとする高度な演算能力、優れた2D/3Dグラフィック性能、プリ・プロセッシング機能を備えた内蔵ハードウェア・ビデオ・エンコーダ、およびFaroudja(R)で強化されたビデオ処理能力を提供
します。さらに、Wi-Fi接続をサポートするPCIe(TM)、スマートカード・インタフェース、2個の6Gb/s Gen 3 eSATAインタフェースに加え、USB2/3、低電力モード、およびプレミアム・コンテンツ配信用の総合的なセキュリティ・ツールボックスを備えています。

Monacoファミリは、ホーム・ゲートウェイ等のサーバ型アプリケーション向けに、全ての機能を備えた低価格ソリューションです。STのFaroudjaトランスコード・エンジンは、コンスーマ・携帯型機器でのマルチスクリーン体験を可能にするクラス最高のトランスコーディング機能を提供します。これにより、放送事業者はネットワーク帯域幅を縮小すると同時に、優れた品質のサービスを住宅全体に届けることができます。Monacoファミリは、Ultra HD対応のSTiH412およびHD対応の低価格なSTiH407とSTiH410で構成されています。

入手状況
このリファレンス設計は今月サンプル出荷され、完全なソフトウェア開発キットと共に入手可能です。このリファレンス設計は、主要CASベンダによる事前認証を取得しており、迅速な市場展開が可能です。

(1)Multi-media Service Operator(マルチメディア・サービス事業者)

MaxLinearについて
MaxLinear, Inc.は、ブロードバンド通信アプリケーション向けのRFおよびミックスド・シグナル半導体ソリューションの主要サプライヤです。本社所在地は、カリフォルニア州カールスバッドです。さらに詳しい情報は、http://www.maxlinear.com をご覧ください。

MxL、Full-Spectrum Capture、FSC、およびMaxLinearのロゴはMaxLinear社の商標です。その他の商標は各所有者の財産です。

STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッシング ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2013年の売上は80.8億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。

注記 : 将来予測に関する記述
本プレスリリースには、将来予測に関する記述(1933年米国証券法第27A条または1934年米国証券取引法21E条(いずれも修正後)に該当する)が含まれています。将来予測に関する記述には、特に、将来的な財務業績、動向及び成長機会、並びに新製品、とりわけ本プレスリリースで発表されたリファレンス設計の提供に関連する機会に関する記述、またはそれらを意味する記述が含まれます。これらの将来予測に関する記述は、そこで表現または意味される将来的な結果と大きく異なる結果を引き起こす可能性のある、既知および未知のリスク、不確実性、その他の要素を含みます。将来予測に関する記述は経営陣による現時点での予測に基づいており、様々なリスク及び不確実性の影響を受けます。両社の各事業、業績、株価に影響を及ぼすリスク及び不確実性には、とりわけ、両社の業界における厳しい競争や、本日発表のリファレンス設計のエンド・ユーザ市場を含む両社の製品のエンド・ユーザ市場の今後の発展に関する不確実性が含まれます。こうしたリスクや不確実性に加え、投資家には、MaxLinearの最新の年次報告書(Form 10-K)を含む、MaxLinearおよびSTマイクロエレクトロニクスによる米国証券取引委員会(SEC)への提出書類を確認して頂く必要があります。

◆MaxLinear Inc.への報道関係者お問い合わせ先
David Rodewald
The David James Agency LLC
Tel: +1 805-494-9508
david@davidjamesagency.com

◆MaxLinear Inc.へのお客様お問い合わせ先
Yves Rasse
Senior Director,
Consumer Product Line
Tel: +1 760-692-0711
yrasse@maxlinear.com

◆STへのお客様お問い合わせ先
STマイクロエレクトロニクス株式会社
デジタル製品グループ
TEL : 03-5783-8340 Fax : 03-5783-8216

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会社概要

STマイクロエレクトロニクス

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URL
http://www.st.com/jp
業種
製造業
本社所在地
東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220
代表者名
マルコ・カッシス
上場
未上場
資本金
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設立
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