【国立劇場】“幻の公演”がよみがえる!「さよなら公演」歌舞伎第一弾は、菊之助の“三役完演”
国立劇場10月歌舞伎公演『通し狂言 義経千本桜』10月1日~26日
多様な伝統芸能の上演により、芸能の振興と技芸の伝承に取り組んできた国立劇場。
「初代国立劇場さよなら公演」と題して、開場以来の集大成――未来へつなぐ記念公演が開幕します!
「初代国立劇場さよなら公演」と題して、開場以来の集大成――未来へつなぐ記念公演が開幕します!
歌舞伎公演として「さよなら公演」の幕開けを飾るのは、不朽の名作『義経千本桜』の通し上演。無観客収録した動画の配信でコロナ禍に大きな話題となった“幻の公演”が、約2年半ぶりに実現します。
尾上菊五郎 をはじめとする「さよなら公演」にふさわしい豪華な顔ぶれの中で、進境著しい尾上菊之助が知盛・権太・忠信の三役を勤め、芸術の秋に極上の舞台を繰り広げます。
【公演情報】https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_l/2022/41010.html
菊之助が知盛・権太・忠信の“三役完演”に満を持して挑む!
名作『義経千本桜』の醍醐味を楽しめる 待望の通し上演
この作品の主要登場人物である知盛・権太・忠信の三役は、立役を代表する役として名優たちにより演技・演出に工夫が重ねられ、時代・世話・舞踊の高い技芸が必要です。通し上演で一人の役者が三役を勤めるには、全く異なる役柄を演じ分ける力量が求められます。今回は、尾上菊之助が、令和2年3月国立劇場小劇場で新型コロナウイルス感染症流行による公演中止のために果たせなかった念願の“三役完演”に、満を持して臨みます。
国立劇場では、『義経千本桜』の過去4回の通し上演のうち、昭和51年(1976)に二代目尾上松緑、平成13年(2001)に十二代目市川團十郎が三役を兼ねました。令和2年3月(小劇場)には、尾上菊之助が以前に手掛けたことのある忠信と知盛に加え、音羽屋(尾上菊五郎家)の家の芸であるいがみの権太を初役で勤める予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、全公演が中止となりました。
緊急事態宣言によりステイホームが呼びかけられる中、無観客で映像収録した動画(A・B・Cプロの3本・計5時間超)を、国立劇場公式YouTubeチャンネルにて、令和2年4月6日から30日まで無料公開しました。 歌舞伎では初となる公演の無料動画配信は絶大な支持を得て、視聴回数は計40万回を突破しました。
あれから2年半の時を経て、待望の公演が実現します。
渾身の“三役完演”から目が離せません。
物語は、『義経記』(ぎけいき)や『平家物語』(へいけものがたり)、さらにその影響を受けた謡曲等に題材をとり、西海で滅んだはずの平家一門の武将が密かに生き延びていたという設定のもと、源義経(みなもとのよしつね)の流転に絡ませて展開します。安徳帝(あんとくてい)を守護して摂津国(せっつのくに)大物浦(だいもつのうら)で義経打倒を期す平知盛(たいらのとももり)、父が恩を受けた平維盛(これもり)一家を落ち延びさせる無頼漢・いがみの権太(ごんた)、そして、義経の忠臣・佐藤忠信(さとうただのぶ)に化けて義経を恋い慕う静御前(しずかごぜん)を守護する源九郎狐(げんくろうぎつね)をはじめ、様々な登場人物が波瀾万丈のドラマを彩ります。
今回は、原作の中心的な場面である二段目(鳥居前(とりいまえ)・渡海屋(とかいや)・大物浦(だいもつのうら))、三段目(椎の木(しいのき)・小金吾討死(こきんごうちじに)・鮓屋(すしや))、四段目(道行初音旅(みちゆきはつねのたび)・河連法眼館(かわつらほうげんやかた))をA・B・Cの3つのプログラムに分けて一挙に上演します。どのプログラムもみどころに溢れ、単独でもお楽しみいただけるとともに、全てのプログラムをご観劇いただければ、通し狂言ならではの醍醐味も存分にご堪能いただけます。
「渡海屋」の前半、廻船問屋(船宿)の主人・銀平(ぎんぺい)に変装した平知盛は、義経を逃そうと討手を退治し、気骨溢れる姿を見せます。本心を表す後半は、白装束に身を固め、重厚で凛々(りり)しい大将の姿で登場します。
「大物浦」では、知盛は深手を負いながらも、平家の無念を晴らそうと戦います。知盛の鬼気迫る演技が舞台にみなぎり溢れます。幕切れで、体に結び付けた碇(いかり)を担ぎ上げ、海中に投じる最期は圧巻です。
平成27年(2015)7月当劇場で、岳父・二代目中村吉右衛門監修のもと、初役で勤めた知盛に、菊之助が再び挑みます。また、菊之助の長男・尾上丑之助が、銀平娘お安実ハ安徳帝を勤めます。親子共演にもご期待ください!
「椎の木」では、ならず者の権太が、街道の茶店で休んでいた小金吾らに強請(ゆす)りを仕掛けます。悪賢い小悪党ぶりを見せる権太が、妻子への情愛も垣間見せ、どこか憎み切れない愛嬌を感じさせます。
「鮓屋」で手負いの権太が本心を明かす場面では、周囲の人々の思いも次々に明らかになり、権太の葛藤や、源平の争いに巻き込まれた家族の悲劇が浮き彫りになります。親にも疎まれた権太が最期に見せる誠実な心は胸に迫ります。
五代目、六代目の菊五郎を経て洗い上げられた江戸前の演技が、当代菊五郎から菊之助に継承されます。菊之助が本公演で挑戦する権太にどうぞご注目ください!
「道行初音旅」では、吉野山に爛漫と咲く桜を背景に、静御前と忠信(実は源九郎狐)が義経の後を追って旅します。静が鼓を打つと、どこからともなく忠信が現れ、やがて忠信は勇壮な軍(いくさ)物語を語ります。相思相愛の男女と見紛うような二人によって、美しい舞踊劇が華やかに展開します。
「河連法眼館」では、吉野山に身を隠した義経のもとへ、奥州から本物の忠信が到着します。続いて、そこへひとり静御前が……。そして、思いも寄らない形で出現した源九郎狐が、狐の本性を顕し、親を慕う心を切々と訴えます。独特の台詞回し「狐詞(きつねことば)」や「狐手(きつねで)」のしぐさなどで、狐の特徴が巧みに表現されます。本物の忠信と源九郎狐との演じ分けや早替りも大きな楽しみです。
義経から初音(はつね)の鼓(つづみ)を与えられた源九郎狐は、喜び勇んで義経の守護を約束し、古巣へと帰って行きます。親を想ういじらしさや忠義を尽くす誠実さなど、魅力溢れる役どころです。
権太と同様に、五代目、六代目、そして当代の菊五郎と音羽屋代々が磨き上げた忠信を、菊之助が見事に継承して演じます。
所在地:東京都千代田区隼町4-1
03-3265-7411(代表)
https://www.ntj.jac.go.jp/
伝統芸能の保存と振興に取り組むため
昭和41年国立劇場が誕生しました。
そして半世紀。
これは国立劇場が未来へ向けて
新たな飛躍を目指す一大プロジェクトです。
特設サイト
https://www.ntj.jac.go.jp/future/
令和4年度(第77回)文化庁芸術祭主催公演
国際音楽の日記念
『通し狂言 義経千本桜』(よしつねせんぼんざくら)
尾上菊五郎 をはじめとする「さよなら公演」にふさわしい豪華な顔ぶれの中で、進境著しい尾上菊之助が知盛・権太・忠信の三役を勤め、芸術の秋に極上の舞台を繰り広げます。
【公演情報】https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_l/2022/41010.html
菊之助が知盛・権太・忠信の“三役完演”に満を持して挑む!
名作『義経千本桜』の醍醐味を楽しめる 待望の通し上演
この作品の主要登場人物である知盛・権太・忠信の三役は、立役を代表する役として名優たちにより演技・演出に工夫が重ねられ、時代・世話・舞踊の高い技芸が必要です。通し上演で一人の役者が三役を勤めるには、全く異なる役柄を演じ分ける力量が求められます。今回は、尾上菊之助が、令和2年3月国立劇場小劇場で新型コロナウイルス感染症流行による公演中止のために果たせなかった念願の“三役完演”に、満を持して臨みます。
国立劇場では、『義経千本桜』の過去4回の通し上演のうち、昭和51年(1976)に二代目尾上松緑、平成13年(2001)に十二代目市川團十郎が三役を兼ねました。令和2年3月(小劇場)には、尾上菊之助が以前に手掛けたことのある忠信と知盛に加え、音羽屋(尾上菊五郎家)の家の芸であるいがみの権太を初役で勤める予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、全公演が中止となりました。
緊急事態宣言によりステイホームが呼びかけられる中、無観客で映像収録した動画(A・B・Cプロの3本・計5時間超)を、国立劇場公式YouTubeチャンネルにて、令和2年4月6日から30日まで無料公開しました。 歌舞伎では初となる公演の無料動画配信は絶大な支持を得て、視聴回数は計40万回を突破しました。
あれから2年半の時を経て、待望の公演が実現します。
渾身の“三役完演”から目が離せません。
- ~あらすじ~ 『義経千本桜』(よしつねせんぼんざくら)
物語は、『義経記』(ぎけいき)や『平家物語』(へいけものがたり)、さらにその影響を受けた謡曲等に題材をとり、西海で滅んだはずの平家一門の武将が密かに生き延びていたという設定のもと、源義経(みなもとのよしつね)の流転に絡ませて展開します。安徳帝(あんとくてい)を守護して摂津国(せっつのくに)大物浦(だいもつのうら)で義経打倒を期す平知盛(たいらのとももり)、父が恩を受けた平維盛(これもり)一家を落ち延びさせる無頼漢・いがみの権太(ごんた)、そして、義経の忠臣・佐藤忠信(さとうただのぶ)に化けて義経を恋い慕う静御前(しずかごぜん)を守護する源九郎狐(げんくろうぎつね)をはじめ、様々な登場人物が波瀾万丈のドラマを彩ります。
今回は、原作の中心的な場面である二段目(鳥居前(とりいまえ)・渡海屋(とかいや)・大物浦(だいもつのうら))、三段目(椎の木(しいのき)・小金吾討死(こきんごうちじに)・鮓屋(すしや))、四段目(道行初音旅(みちゆきはつねのたび)・河連法眼館(かわつらほうげんやかた))をA・B・Cの3つのプログラムに分けて一挙に上演します。どのプログラムもみどころに溢れ、単独でもお楽しみいただけるとともに、全てのプログラムをご観劇いただければ、通し狂言ならではの醍醐味も存分にご堪能いただけます。
- ~みどころ~ 【Aプロ】二段目 勇猛な狐忠信、決死の知盛
「鳥居前」では、義経の家臣・佐藤忠信に化けた源九郎狐が、静御前を捕らえようとする鎌倉方の討手を追い散らします。華麗な立廻りと荒事の豪快な演技を見せた後、源九郎狐は「狐六方(きつねろっぽう)」で花道を引っ込みます。
「渡海屋」の前半、廻船問屋(船宿)の主人・銀平(ぎんぺい)に変装した平知盛は、義経を逃そうと討手を退治し、気骨溢れる姿を見せます。本心を表す後半は、白装束に身を固め、重厚で凛々(りり)しい大将の姿で登場します。
「大物浦」では、知盛は深手を負いながらも、平家の無念を晴らそうと戦います。知盛の鬼気迫る演技が舞台にみなぎり溢れます。幕切れで、体に結び付けた碇(いかり)を担ぎ上げ、海中に投じる最期は圧巻です。
平成27年(2015)7月当劇場で、岳父・二代目中村吉右衛門監修のもと、初役で勤めた知盛に、菊之助が再び挑みます。また、菊之助の長男・尾上丑之助が、銀平娘お安実ハ安徳帝を勤めます。親子共演にもご期待ください!
- ~みどころ~ 【Bプロ】三段目 いなせで愛嬌のある無頼漢・権太
「椎の木」では、ならず者の権太が、街道の茶店で休んでいた小金吾らに強請(ゆす)りを仕掛けます。悪賢い小悪党ぶりを見せる権太が、妻子への情愛も垣間見せ、どこか憎み切れない愛嬌を感じさせます。
「鮓屋」で手負いの権太が本心を明かす場面では、周囲の人々の思いも次々に明らかになり、権太の葛藤や、源平の争いに巻き込まれた家族の悲劇が浮き彫りになります。親にも疎まれた権太が最期に見せる誠実な心は胸に迫ります。
五代目、六代目の菊五郎を経て洗い上げられた江戸前の演技が、当代菊五郎から菊之助に継承されます。菊之助が本公演で挑戦する権太にどうぞご注目ください!
- ~みどころ~ 【Cプロ】四段目 親思いの源九郎狐
「道行初音旅」では、吉野山に爛漫と咲く桜を背景に、静御前と忠信(実は源九郎狐)が義経の後を追って旅します。静が鼓を打つと、どこからともなく忠信が現れ、やがて忠信は勇壮な軍(いくさ)物語を語ります。相思相愛の男女と見紛うような二人によって、美しい舞踊劇が華やかに展開します。
「河連法眼館」では、吉野山に身を隠した義経のもとへ、奥州から本物の忠信が到着します。続いて、そこへひとり静御前が……。そして、思いも寄らない形で出現した源九郎狐が、狐の本性を顕し、親を慕う心を切々と訴えます。独特の台詞回し「狐詞(きつねことば)」や「狐手(きつねで)」のしぐさなどで、狐の特徴が巧みに表現されます。本物の忠信と源九郎狐との演じ分けや早替りも大きな楽しみです。
義経から初音(はつね)の鼓(つづみ)を与えられた源九郎狐は、喜び勇んで義経の守護を約束し、古巣へと帰って行きます。親を想ういじらしさや忠義を尽くす誠実さなど、魅力溢れる役どころです。
権太と同様に、五代目、六代目、そして当代の菊五郎と音羽屋代々が磨き上げた忠信を、菊之助が見事に継承して演じます。
- 国立劇場について
日本の伝統芸能の保存及び振興を目的として昭和41年(1966)に開場。外観は奈良の正倉院の校倉造りを模している。大劇場・小劇場・演芸場・伝統芸能情報館を備え、多種多様な日本の伝統芸能を鑑賞できる。初心者や外国人を対象とした解説付きの鑑賞教室も開催している。
所在地:東京都千代田区隼町4-1
03-3265-7411(代表)
https://www.ntj.jac.go.jp/
- 「未来へつなぐ国立劇場プロジェクト」
明治以来の国立劇場設立構想からおよそ100年。
伝統芸能の保存と振興に取り組むため
昭和41年国立劇場が誕生しました。
そして半世紀。
これは国立劇場が未来へ向けて
新たな飛躍を目指す一大プロジェクトです。
特設サイト
https://www.ntj.jac.go.jp/future/
- \チケット好評販売中/
〈初代国立劇場さよなら公演〉令和4年10月歌舞伎公演
令和4年度(第77回)文化庁芸術祭主催公演
国際音楽の日記念
『通し狂言 義経千本桜』(よしつねせんぼんざくら)
- 公演日程 10月1日(土)~26日(水) ※6日(木)・17日(月)は休演
- 会 場 国立劇場 大劇場
- 出 演 尾上菊之助、坂東彦三郎、中村梅枝、中村萬太郎、市村竹松、中村米吉、市村光、尾上丑之助、市村橘太郎、上村吉弥、河原崎権十郎、中村錦之助、中村又五郎、中村時蔵、坂東楽善 / 尾上菊五郎 ほか
- 料 金(各部・税込)
1等席 12,000円(学生8,400円)/2等席 8,000円(学生5,600円)/3等席 3,500円(学生2,500円)
※障害者の方は2割引です(他の割引との併用不可)
▼セット割引料金:同時購入の場合のみ
3セット割引(A+B+C) 1等席 33,000円/2等席 22,500円 - お申込み 国立劇場チケットセンター https://ticket.ntj.jac.go.jp
0570-07-9900/03-3230-3000(一部IP電話等)[午前10時~午後6時] - 公演詳細 https://www.ntj.jac.go.jp/schedule/kokuritsu_l/2022/41010.html
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