私たちを襲ったパンデミックの本質とは何だったのか? 4人の識者が白熱の討論を繰り広げた特番「100分deパンデミック論」(NHK Eテレ)が、パワーアップして待望の出版化!5月27日に発売です。
斎藤幸平、小川公代、栗原康、高橋源一郎。年齢も専門も異なる4人が事前の相談なしに持ち寄った名著は、思わぬ化学反応を引き起こして――。
不安、孤立、差別、貧困……。新型コロナウイルスがもたらしたパンデミックは、さまざまな問題や社会の矛盾を露わにしました。経済活動は停滞し、エッセンシャル・ワーカーと呼ばれる人々に負担が集中する一方で、「ただ時が経つのを待つしかないのか」と悩まれた方も多いでしょう。
こうした問題を考えるために、NHKの人気番組「100分de名著」では、2022年の正月特番として「100分deパンデミック論」(2022年1月3日)を放送。5冊の名著を通してパンデミックの本質を考える議論は、いつも以上に多くの反響を呼んで、放送からひとつき余りで再放送が決まりました。
本書は、番組をもとに大幅な追加取材・加筆を施した決定版。
経済思想家の斎藤幸平さんは、哲学者スラヴォイ・ジジェクの『パンデミック』『パンデミック2』を通して、資本主義社会の限界とその先を見つめます。
英文学者の小川公代さんは、ヴァージニア・ウルフの『ダロウェイ夫人』にスペイン風邪のパンデミックの影響があることを読み解き、「病臥者の視点」の重要性を説きます。
新進気鋭の政治学者・栗原康さんは、『大杉栄評論集』をひも解きながら、私たちが権力に飼いならされていることを指摘します。
作家の高橋源一郎さんは、ノーベル賞作家ジョゼ・サラマーゴの小説『白の闇』を通して、非常事態で起こりえる差別や性暴力の問題を提起。「目が見えなくなる感染症」というSF小説にも近い設定が、コロナ禍とも地続きだと思わされます。
私たちが直面している新型コロナ・パンデミックが、この先どうなるのかはまったくわかりません。しかし、本書を通してパンデミックの本質に迫ることができれば、心の備えは整うはずです。
- 目次
第1章 コミュニズムか、野蛮か:ジジェク『パンデミック』『パンデミック2』(斎藤幸平)
第2章 パンデミックとケア:ウルフ『ダロウェイ夫人』(小川公代)
第3章 奴隷根性をうち砕け!:大杉栄『大杉栄評論集』(栗原康)
第4章 露わになる社会の本質:サラマーゴ『白の闇』 (高橋源一郎)
- 商品情報
出版社:NHK出版
発売日:2022年5月27日
定価:990円(税込)
判型:A5判
ページ数:152ページ
ISBN:978-4-14-407282-6
URL:NHK出版サイト→https://www.nhk-book.co.jp/detail/000064072822022.html
Amazon→https://www.amazon.co.jp/dp/4144072827
楽天ブックス→https://books.rakuten.co.jp/rb/17113235/
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