新しい商業施設に関する意識調査
新店舗・複合商業施設の情報源は「テレビ番組/CM」が44.4%で最多。20代の場合、SNSがこれを上回る。「MIYASHITA PARK」で周辺エリアイメージが「よくなった」と感じる割合、50.6%。
生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティング(所在地:東京都渋谷区)は、2024年6月25日(火)~2024年6月27日(木)の3日間、1都3県の20歳以上の男女を対象に「新しい商業施設」をテーマにインターネットリサーチを実施いたしました。
<調査背景>
昨今、東京の渋谷区や港区、中央区などを中心に、続々と再開発が進んでいます。
そんな再開発によるまちづくりの中心となるのが、「複合商業施設」ではないでしょうか。
そこで今回は、複数の複合商業施設をピックアップし、それぞれのイメージや周辺エリアの影響などを探るとともに、商業施設に関する情報収集や興味・関心度合いを調査。人と商業施設の関係性について探りました。是非、今後のマーケティング活動の一資料としてご活用ください。
【調査概要】
調査の方法:株式会社ネオマーケティングが運営するアンケートシステムを利用したWEBアンケート方式で実施
調査の対象:1都3県の20歳以上69歳以下の男女
有効回答数:1,000名
調査実施日:2024年6月25日(火)~2024年6月27日(木)
◆「新しい商業施設に関する意識調査」主な質問と回答
◆新しいお店や複合商業施設に行く際、参考にしている情報源は:「テレビ番組/テレビCM」が44.4%で最多。
男女ともに「テレビ番組/テレビCM」がトップとなった。昨今、情報源としてSNSの影響力が増しているが、複合商業施設においてはマスメディア(「テレビ番組/テレビCM」)の影響力の方が未だ強いようだ。
◆複合商業施設ができたことによる、周辺エリアのイメージの変化は:「よくなった」と感じられている割合は「MIYASHITA PARK」が50.6%で最多。
どの施設もポジティブな反応が多い中、特に目立ったのが東京・渋谷にある「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」。50.6%がよくなった(「とてもよくなった」11.8%、「よくなった」38.8%)と回答した。
新しいお店や複合商業施設に行く際に、参考にしている情報源をお聞きしました。
以下は、上位10項目を表示しています。
※「複合商業施設」とは、ショッピングセンターをはじめ飲食施設やホール、遊技場などの施設が集まった建物・地域のこと
■新しいお店や複合商業施設に行く際、参考にしている情報源(n= 1,000)
男女ともに「テレビ番組/テレビCM」がトップに。
そこに次ぐ2番手として、女性の場合は「友人・知人・家族のクチコミ」が、男性の場合は「公式ウェブサイト」が挙がっていました。
昨今、情報源として「X(旧Twitter)」や「Instagram」といったSNSの影響力が増していますが、複合商業施設においてはSNSよりも、マスメディア(「テレビ番組/テレビCM」)の影響力の方がより強いことがわかります。
ただし、20代では「X(旧Twitter)」の割合(特に女性にいたっては「X(旧Twitter)」に加え「Instagram」も)が「テレビ番組/テレビCM」の割合を上回っていました。
20代を狙ったプロモーションには、やはりSNS活用も欠かせないようです。
次に、新しいお店や複合商業施設に行く際、決め手となるものをお聞きしました。
以下は、上位10項目を表示しています。
■新しいお店や複合商業施設を選ぶ決め手(n= 1,000)
全体でのトップは「欲しいものがあるから」でした。
“買いたいものが明確にある”ことが、行き先の決め手として最も重要となっているようです。
また、全体では男女ともに「テレビで見かけたから」がTOP3に。前掲した設問【新しいお店や複合商業施設に行く際、参考にしている情報源】では「テレビ番組/テレビCM」がトップとなっていましたが、やはり「決め手」としてもマスメディアの影響力は強いようです。
一方で、20代男性は他の層と異なる動きを見せています。
全体のトップだった「欲しいものがあるから」の割合を、「そこにしかないお店があるから」「お気に入りのお店があるから」「友人・知人にすすめられたから」の割合が上回っています。中でも、「そこにしかないお店があるから」は27.0%でトップでした。
20代男性の来店促進には、“他店との差別化”がポイントになりそうです。
新しいお店や複合商業施設の「開業日」当日に足を運びたいと思うか、お聞きしました。
■新しいお店や複合商業施設の「開業日」に足を運びたいと思うか(n= 1,000)
約20%が、開業日の入店に積極的であることがわかりました。
前掲した設問【新しいお店や複合商業施設を選ぶ決め手】では全体の26.8%が、セールやキャンペーンを入店の決め手として挙げていましたが、複合商業施設は開業日にオープンセールをおこなうことが多いため、その点も、足を運びたい理由につながっていそうです。
一方、約40%が「全くそう思わない」と回答している点にも注目です。
単に開業日の入店にこだわらないというだけではなく、「開業日の混雑を避けたい」という理由も考えられそうです。
今までに行ったことのある複合商業施設、また、2回以上行ったことのある複合商業施設をそれぞれお聞きしました。(なお、グラフから「あてはまるものはない」は除外済み)
■今まで行ったことのある/2回以上行ったことがある複合商業施設(n= 1,000)
今まで行ったことのある複合商業施設(以下、「来店経験」)・2回以上行ったことがある複合商業施設(以下、「複数回来店経験」)のどちらも、男女ともに「六本木ヒルズ」「東京ミッドタウン」が上位2項目で、共通していました。
一方、「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」と「東急歌舞伎町タワー」は、全体では来店経験・複数回来店経験のどちらも10%未満にとどまるものの、20代・30代においては他の層よりも高くなっている点が目立ちます。現時点において、この2つの施設は若い利用者層が中心であると言えそうです。
各複合商業施設を認知している人に対し(※)、施設に対するイメージをそれぞれお聞きしました。以下は、上位10項目をランキング形式で表示しています。(なお、ランキングから「特にイメージが無い」は除外済み)
※・・・別設問にて聴取
■各複合商業施設に対するイメージ
同じ森ビル株式会社が手がけた「麻布台ヒルズ」「六本木ヒルズ」「虎ノ門ヒルズ」は、いずれも共通して「先進的である」「話題性がある」「現代的である」が上位3項目を占めました。
生活者は、これらの施設のコンセプトに一貫性を感じ取ったようです。
「東京ミッドタウン日比谷」と「東京ミッドタウン」は、どちらも三井不動産が手がけた施設ですが、前者の方がより「話題性がある」「現代的である」イメージが強くなっていることがわかります。
2018年開業の「東京ミッドタウン日比谷」の方がより話題になることが多いのかもしれません。
「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」も、同じく三井不動産が手がけた施設ですが、「東京ミッドタウン日比谷」「東京ミッドタウン」とはイメージが大きく異なることがわかります。
よりエンターテインメント性・アート性の強い、“楽しい場”として認識されていると言えそうです。
「東急歌舞伎町タワー」「豊洲 千客万来」「ハラカド」は、いずれも「話題性がある」「エンターテインメント性がある」が上位2項目を占めている点で共通していました。
「豊洲 千客万来」は「国際的である」とのイメージが24.1%で3位となっています。この割合は、他の施設と比較して最多です。
“うまさの聖地”をコンセプトに、豊洲市場を訪れる国内外の観光客もターゲットとしている「豊洲 千客万来」。生活者にも、そのグローバル感がしっかりと伝わっているようです。
各複合商業施設について、今後の来店意向をお聞きしました。
■複合商業施設における今後の来店意向(n=1,000)
「とてもそう思う」「ややそう思う」を合算したトップは、32.7%で「東京ミッドタウン」でした。
次いで、「六本木ヒルズ」が30.5%。わずか0.2ポイント差の30.3%で「豊洲 千客万来」の順でした。
特に、前掲した設問【今まで行ったことのある複合商業施設】では5.2%にとどまった「豊洲 千客万来」は、今後(も)来店してみたいと考える人の割合は、他の施設よりもやや高いことがわかりました。
また、「六本木ヒルズ」は、来店経験・複数回来店経験ともにトップでありつつ、今後の来店意向でも上位となっています。
「豊洲 千客万来」は“知らないけど興味をそそられる施設”、「六本木ヒルズ」は“何度も継続して行き続けたい施設”ということでしょう。
各複合商業施設を認知している人に対し(※)、その施設ができたことにより周辺エリアのイメージに変化があったか、それぞれお聞きしました。
※・・・別設問にて聴取
■複合商業施設ができたことによる、周辺エリアのイメージの変化
いずれの施設も、「変わらない」が最多であるものの、どの施設も30%以上がポジティブな反応を見せています。
特に目立ったのが東京・渋谷にある「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」。「とてもよくなった」だけでも11.8%を占めています。
「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」は、元々は公園があった場所ということもあり、“公共性”が意識されているのが特徴で、一部では周辺エリアの治安向上にも貢献しているとの声も多くあります。
前掲した設問【各複合商業施設に対するイメージ】でも、「地域に貢献している」の割合が18.8%で、他の施設と比較して最多となっていました。
やはり生活者の中でも「MIYASHITA PARK(ミヤシタパーク)」が周辺エリアのイメージを変えた、という実感は強いようです。
各複合商業施設を認知している人に対し(※)、その施設ができたことによる、周辺エリアの利用意向の変化をそれぞれお聞きしました。
※・・・別設問にて聴取
■複合商業施設ができたことによる、周辺エリアの利用意向の変化
「とても行きたくなった」「行きたくなった」を合算したトップは、東京・原宿の「ハラカド」でした。
「ハラカド」は、新たな原宿カルチャーの創造・体験の場を目指して作られ、ここにしかない個性的な専門店のラインナップが魅力の商業施設。しばらく原宿エリアに行かなかったという人が、再び訪れるきっかけとなっているようです。
■この調査のその他の質問
・新しいお店や商品に対する意識や行動(単数回答)
・知っている複合商業施設(複数回答)
など
■この調査で使用した調査サービスはコチラ
ネットリサーチ:https://neo-m.jp/research-service/netresearch/
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<例>「生活者を中心にしたマーケティング支援事業を提供する株式会社ネオマーケティングが実施した調査結果によると……」
■「ネオマーケティング」
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