IBMとウィンブルドンを主催するオールイングランド・ローンテニス・クラブ、パーソナライズされた選手情報を提供する新しい生成AIを発表

日本IBM

• IBMのwatsonxプラットフォームを活用し、大規模言語モデル(LLM)「Granite」で構築された「Catch Me Up」機能は、シングルスの全試合において選手の最新情報をファンに提供
• IBMの新調査では、世界のテニスファン1の55%が、AIがスポーツにポジティブな影響を及ぼすと考えていることを示唆

【英国ロンドン-2024年5月17日(現地時間)】IBMとオール・イングランド・ローンテニス・クラブは、ウィンブルドンのデジタル体験向上のための新機能を発表しました。この新機能は、IBMのAIおよびデータ・プラットフォームであるwatsonxの生成AIを使用して試合データを活用し、選手権を勝ち進む世界の一流選手の最新情報をファンに提供するものです。


新機能の「Catch Me Up」は、「wimbledon.com( https://www.wimbledon.com/ )」と「wimbledon 2024アプリ」を通じてAIが作成した選手のストーリーや分析とともに、試合前後の選手情報を表示します。情報が反映された選手カードは、ファンの好みや位置情報、myWimbledonプロフィールなどのデータに基づいてパーソナライズされ、お気に入りの選手から順に表示されます。試合前のコンテンツには、最近の選手のパフォーマンス分析や勝利予測が含まれ、試合後には主要な試合の統計やハイライトが含まれます。また、この機能では、より長編の日別のサマリーも作成されます。


「Catch Me Up」は、IBMの大規模言語モデルである「Granite(グラナイト)」を活用して構築されており、watsonxプラットフォームの機能を使い、AIが生成したテキストを提供します。このモデルはウィンブルドンの編集スタイルでトレーニングされ、オールイングランド・クラブによってモニタリングされます。この新機能は、ウィンブルドンが世界中の新規および既存のテニスファンに向けてコンテンツを拡大し、同時開催が多い男子シングルスと女子シングルスの試合を、よりタイムリーかつ、編集された形でファンに提供することを目的としています。


また、今年のウィンブルドンは生成AIを使い、車いす競技を含む、従来よりも幅広い試合の中継を提供し、ウィンブルドンの多様で国際的な視聴者に向け、より多くの情報を提供します。これは、「wimbledon 2024アプリ」と「wimbledon.com」で利用可能なIBM Slamtrackerとして知られる、再設計されたデジタル・マッチセンターの一部に組み込まれます。IBM Slamtrackerは、watsonxから構築された生成AIを使用し、男子シングルや女子シングルの試合について、箇条書きベースでの試合中のプレビューと、試合後のレビューを提供するように強化されました。


テニスファンの過半数がAIに肯定的との調査結果

この発表と時を同じくして、IBMとモーニング・コンサルト*による新たな調査で、調査対象となった世界のテニスファンの55%が、AIがスポーツにポジティブな影響を及ぼすと考えていることが明らかになりました。生成AIがどのようにファン体験を改良できるかを考慮した際、回答したファンはリアルタイムの更新(36%)や、パーソナライズされたコンテンツ(31%)、ユニークな洞察の提供(30%)を重視しました。


調査対象となった世界のテニスファンの約3分の1(31%)は、スポーツ観戦中に複数のデバイスを使用しており、その主な目的は、より多くの情報を得ること、複数の試合を同時に観戦すること、他のファンと交流することです。さらに、約半数(47%)が、毎日または毎週テニスに関するコンテンツを追加しており、スポーツ・コンテンツの最も重要な2つの機能として、要約とパーソナライゼーション機能をあげています。


オールイングランド・クラブのデジタル・プロダクト・リードであるChris Clements氏は、次のように述べています。「私たちは、対面であれデジタルであれ、ファンに最高品質のウィンブルドン体験を提供することに全力を注いでいます。生成AIによって、世界中どこにいても、ファンのためにパーソナライズされた方法でさまざまなタイプのコンテンツを提供する機能を拡張することができます。今年の新機能『Catch Me Up』によって、ファンの皆さんは、ウィンブルドン選手権を通じて展開される重要なストーリーを、より簡単に追うことができるようになります」


IBMのマーケティング&コミュニケーションズ担当 シニア・バイス・プレジデントであるジョナサン・アダシェック(Jonathan Adashek)は、次のように述べています。「新しい『Catch Me Up』機能は、生成AIの機能を使って、説得力のある、洞察に基づいたストーリーテリングを大規模に提供できることを示す、エキサイティングな例です。35年にわたり、IBMとウィンブルドンは、ファンがコート上のすべてのアクションを、より身近に感じられるようなソリューションを共創してきました。私たちの新しい調査では、ファンが生成AIのようなテクノロジーがデジタル体験にもたらす、ポジティブな影響を理解し始めていることが確認されました。IBMはまた、当社のAIおよびデータ・プラットフォームであるwatsonxから、これらの同じテクノロジーを、ほぼすべてのセクターにわたる世界中のお客様の手に届け、そのユニークなビジネス・ニーズに対応しています」


IBMとモーニング・コンサルトの調査による、その他のハイライトは以下の通りです:

世界のテニスファンの過半数が、テクノロジーはスポーツの様々な側面において、良い影響を与えると回答

  • 調査対象となったテニスファンの60%は、テクノロジーがファンとのエンゲージメントの向上に良い影響を与えると考えています。

  • 具体的には、テニスファンの回答者の75%が、テクノロジーはゲーム戦略(74%)、コーチング(71%)、才能ある人材の発掘や獲得(66%)といったトレーニングの進歩に良い影響を与えると考えていることが示されました。


調査対象となった世界のテニスファンの3分の1近くが、複数の試合を同時に観戦したり、より多くの情報を得たり、他のファンと交流したりするために、複数のデバイスを使用

  • 調査対象のテニスファンの24%が2つのデバイスを使用し、5%が3つのデバイスを、2%が3つ以上のデバイスを同時に使用していると回答しました。

  • 複数のデバイスを使用するテニスファンの45%はテニス観戦中により多くの情報を得るため、32%は複数の試合を同時に観戦するため、30%は試合観戦中に他のファンと交流するためだと回答しました。


2024年のウィンブルドン選手権は、7月1日から7月14日まで開催されます。活用されているテクノロジーを体験するには、公式サイト(https://www.wimbledon.com/)にアクセスするか、または公式アプリ(App StoreおよびGoogle Playストアで入手可能)をダウンロードしてください。


当報道資料は、2024年6月17日(現地時間)にIBM Corporationが発表したプレスリリースの抄訳です。原文はこちら( https://newsroom.ibm.com/2024-06-17-IBM-and-The-All-England-Lawn-Tennis-Club-Launch-New-Generative-AI-Feature-for-Personalised-Player-Stories-at-Wimbledon )を参照ください。


関連するブログも公開しています。詳細はこちら( https://jp.newsroom.ibm.com/blog-2024-06-24-IBM-how-ibm-helps-wimbledon-use-generative-ai-to-drive-personalised-fan-engagement/ )をご参照ください。


*調査方法

本調査は2024年5月、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、インド、UAE、サウジアラビアの18歳以上のスポーツファン計18,082サンプルを対象に実施されました。


各国のインタビューはオンラインで行われ、データは重み付けされておらず、アメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、インドでは1市場あたり〜2,000件、UAEとサウジアラビアでは1市場あたり〜1,000件の回答がありました。


この調査に参加するには、回答者は少なくとも平均的なスポーツファンであり、以下のスポーツのうち1つ以上をフォローしている必要があります:サッカー、クリケット、テニス、バスケットボール、野球、ラグビー、ゴルフ、アメリカンフットボール、F1レース、陸上競技、水泳、オリンピック。


IBMについて
IBMは、世界をリードするハイブリッドクラウドとAI、およびコンサルティング・サービスを提供しています。 世界175カ国以上のお客様の、データからの洞察の活用、ビジネス・プロセス効率化、コスト削減、そして業界における競争力向上を支援しています。 金融サービス、通信、ヘルスケアなどの重要な社会インフラ領域における4,000以上の政府機関や企業が、IBMのハイブリッドクラウド・プラットフォームとRed Hat OpenShiftによって、迅速に、効率良く、かつセキュアにデジタル変革を推進しています。 IBMは、AI、量子コンピューティング、業界別のクラウド・ソリューションおよびコンサルティングなどの画期的なイノベーションを通じて、オープンで柔軟な選択肢をお客様に提供します。 これらはすべて、信頼性、透明性、責任、包括性、ならびにサービスに対するIBMのコミットメントに裏付けられています。 詳細は、www.ibm.comをご覧ください。


ウィンブルドンは、4つのグランドスラムの中で最も歴史が古く、唯一芝生の上で行われるテニス大会です。オール・イングランド・ローンテニス・クラブ(AELTC)が運営し、AELTCのグラウンドで開催されるウィンブルドンは、1868年に会員制のクロケット・クラブとしてスタートしたのが始まりで、今では毎年開催される世界最大級のスポーツ・イベントとなり、スポーツ界で最も高く評価されるブランドのひとつとなっています。www.wimbledon.com、すべての主要ソーシャルメディアプラットフォームで@wimbledonをフォローしてください。


[1] 以下の調査対象市場のテニスファンが対象: アメリカ、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、インド、アラブ首長国連邦、サウジアラビア


IBM、ibm.com、IBM Watosnx,watsonxは、 米国やその他の国におけるInternational Business Machines Corporationの商標または登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、ibm.com/trademarkをご覧ください。

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会社概要

URL
https://www.ibm.com/jp-ja
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区虎ノ門二丁目6番1号  虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
電話番号
03-6667-1111
代表者名
山口明夫
上場
未上場
資本金
1053億円
設立
1937年06月