【岡山大学】玉ねぎに含まれるケルセチン配糖体の腸内細菌代謝物の肝細胞保護効果とその分子機構を解明
2022(令和4)年 2月 19日
国立大学法人岡山大学
http://www.okayama-u.ac.jp/
<発表のポイント>
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)学術研究院環境生命科学学域(農)の中村宜督教授、中村俊之助教、同大学院環境生命科学研究科修了生Liu Yujia博士(現大連工業大学講師)、同研究科博士後期課程明神匠大学院生らの研究グループは、培養肝細胞モデルを用いて、玉ねぎなどに多く含まれるポリフェノール(ケルセチン配糖体)の腸内細菌代謝物のひとつである3-ヒドロキシフェニル酢酸(OPAC)が、エタノール代謝で生成する毒性物質アセトアルデヒドから細胞を保護することを明らかにしました。さらに、OPACは多くのポリフェノールとは異なり、抗酸化作用を介さないユニークな経路を介して、アセトアルデヒドの解毒を亢進することも見出し、細胞保護の分子メカニズムの一部を解明しました。
本研究で明らかとなった食品成分代謝物の新たな機能性とその分子機構に関する研究成果は、ポリフェノールの健康増進作用に関して新たな科学的根拠を提供するものであり、食品の機能性や安全性の科学的理解に大きく貢献することが期待されます。
さらに、本研究でユニークな機能が明らかになったOPACは、安定で代謝されにくく、末梢に循環したり、多くの臓器に分布したりすることが期待されるため、アルコール毒性に対する細胞保護作用に基づいた新たな機能性食品・サプリメントの開発につながるものと期待されます。
本研究成果は、2022年2月3日にスイスのオンライン科学雑誌「International Journal of Molecular Science」(MDPI)の特集号「Nutrition and Metabolism in Health and Disease: From Gene to Organism」に掲載されました。
◆論文情報
論 文 名: A Major Intestinal Catabolite of Quercetin Glycosides, 3-Hydroxyphenylacetic Acid, Protects the Hepatocytes from the Acetaldehyde-Induced Cytotoxicity through the Enhancement of the Total Aldehyde Dehydrogenase Activity.
邦 題 名:「ケルセチン配糖体の主要な腸内異化物である3-ヒドロキシフェニル酢酸は総アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性の増強を介して、アセトアルデヒド誘導細胞毒性から肝細胞を保護する」
掲 載 誌:International Journal of Molecular Science
著 者:Yujia Liu, Takumi Myojin, Kexin Li, Ayuki Kurita, Masayuki Seto, Ayano Motoyama, Xiaoyang Liu, Ayano Satoh, Shintaro Munemasa, Yoshiyuki Murata, Toshiyuki Nakamura and Yoshimasa Nakamura
D O I: 10.3390/ijms23031762
U R L: https://doi.org/10.3390/ijms23031762
◆詳しいプレスリリースについて
玉ねぎに含まれるケルセチン配糖体の腸内細菌代謝物の肝細胞保護効果とその分子機構を解明
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20220217-7.pdf
◆参 考
・岡山大学農学部
http://www.okayama-u.ac.jp/user/agr/
・岡山大学大学院環境生命科学研究科
https://www.gels.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学研究者総覧(中村宜督教授)
https://soran.cc.okayama-u.ac.jp/html/c7b6789f1b04abdd74506e4da22f6611_ja.html
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 環境生命科学学域(農) 教授 中村宜督
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス
TEL:086-251-8300
FAX:086-251-8388
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年2月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000474.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000072793.html
岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
国立大学法人岡山大学
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<発表のポイント>
- 玉ねぎなどに多く含まれるポリフェノール(ケルセチン配糖体)が、腸内細菌叢による代謝を介して、健康機能に寄与する可能性を見出しました。
- ケルセチン配糖体の主要な腸内細菌代謝物であるOPACが、エタノール代謝で生成する毒性物質アセトアルデヒドからの細胞を保護することを明らかにし、その分子メカニズムを一部解明しました。
- 食品成分のもつ機能性/安全性への理解に貢献するだけでなく、本研究で明らかとなった腸内細菌代謝物の細胞保護作用に基づいた新たな機能性食品・サプリメントの開発が期待されます。
◆概 要
国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:槇野博史)学術研究院環境生命科学学域(農)の中村宜督教授、中村俊之助教、同大学院環境生命科学研究科修了生Liu Yujia博士(現大連工業大学講師)、同研究科博士後期課程明神匠大学院生らの研究グループは、培養肝細胞モデルを用いて、玉ねぎなどに多く含まれるポリフェノール(ケルセチン配糖体)の腸内細菌代謝物のひとつである3-ヒドロキシフェニル酢酸(OPAC)が、エタノール代謝で生成する毒性物質アセトアルデヒドから細胞を保護することを明らかにしました。さらに、OPACは多くのポリフェノールとは異なり、抗酸化作用を介さないユニークな経路を介して、アセトアルデヒドの解毒を亢進することも見出し、細胞保護の分子メカニズムの一部を解明しました。
本研究で明らかとなった食品成分代謝物の新たな機能性とその分子機構に関する研究成果は、ポリフェノールの健康増進作用に関して新たな科学的根拠を提供するものであり、食品の機能性や安全性の科学的理解に大きく貢献することが期待されます。
さらに、本研究でユニークな機能が明らかになったOPACは、安定で代謝されにくく、末梢に循環したり、多くの臓器に分布したりすることが期待されるため、アルコール毒性に対する細胞保護作用に基づいた新たな機能性食品・サプリメントの開発につながるものと期待されます。
本研究成果は、2022年2月3日にスイスのオンライン科学雑誌「International Journal of Molecular Science」(MDPI)の特集号「Nutrition and Metabolism in Health and Disease: From Gene to Organism」に掲載されました。
◆論文情報
論 文 名: A Major Intestinal Catabolite of Quercetin Glycosides, 3-Hydroxyphenylacetic Acid, Protects the Hepatocytes from the Acetaldehyde-Induced Cytotoxicity through the Enhancement of the Total Aldehyde Dehydrogenase Activity.
邦 題 名:「ケルセチン配糖体の主要な腸内異化物である3-ヒドロキシフェニル酢酸は総アルデヒドデヒドロゲナーゼ活性の増強を介して、アセトアルデヒド誘導細胞毒性から肝細胞を保護する」
掲 載 誌:International Journal of Molecular Science
著 者:Yujia Liu, Takumi Myojin, Kexin Li, Ayuki Kurita, Masayuki Seto, Ayano Motoyama, Xiaoyang Liu, Ayano Satoh, Shintaro Munemasa, Yoshiyuki Murata, Toshiyuki Nakamura and Yoshimasa Nakamura
D O I: 10.3390/ijms23031762
U R L: https://doi.org/10.3390/ijms23031762
◆詳しいプレスリリースについて
玉ねぎに含まれるケルセチン配糖体の腸内細菌代謝物の肝細胞保護効果とその分子機構を解明
https://www.okayama-u.ac.jp/up_load_files/press_r3/press20220217-7.pdf
◆参 考
・岡山大学農学部
http://www.okayama-u.ac.jp/user/agr/
・岡山大学大学院環境生命科学研究科
https://www.gels.okayama-u.ac.jp/
・岡山大学研究者総覧(中村宜督教授)
https://soran.cc.okayama-u.ac.jp/html/c7b6789f1b04abdd74506e4da22f6611_ja.html
◆本件お問い合わせ先
岡山大学 学術研究院 環境生命科学学域(農) 教授 中村宜督
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス
TEL:086-251-8300
FAX:086-251-8388
<岡山大学の産学連携などに関するお問い合わせ先>
岡山大学研究推進機構 産学官連携本部
〒700-8530 岡山県岡山市北区津島中1-1-1 岡山大学津島キャンパス 本部棟1階
TEL:086-251-8463
E-mail:sangaku◎okayama-u.ac.jp
※ ◎を@に置き換えて下さい
https://www.orsd.okayama-u.ac.jp/
岡山大学メディア「OTD」(アプリ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000072793.html
岡山大学メディア「OTD」(ウェブ):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000072793.html
岡山大学SDGsホームページ:https://sdgs.okayama-u.ac.jp/
岡山大学Image Movie (YouTube):https://youtu.be/pKMHm4XJLtw
「岡大TV」(YouTube):https://www.youtube.com/channel/UCi4hPHf_jZ1FXqJfsacUqaw
産学共創活動「岡山大学オープンイノベーションチャレンジ」2022年2月期共創活動パートナー募集中:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000474.000072793.html
岡山大学『THEインパクトランキング2021』総合ランキング 世界トップ200位以内、国内同列1位!!
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岡山大学『大学ブランド・イメージ調査2021~2022』「SDGsに積極的な大学」中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000373.000072793.html
岡山大学『企業の人事担当者から見た大学イメージ調査2022年度版』中国・四国1位!!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000122.000072793.html
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