FA用統合ツール「TOYOPUC-Manager」を開発~設備制御設計を高効率化するソリューション提案~
株式会社ジェイテクト(本社:愛知県刈谷市、社長:近藤 禎人、以下「ジェイテクト」)は、自動車部品・軸受・工作機械事業で培ったコアコンピタンスを活かし、FA 制御機器用設計ツール TOYOPUC-Managerを開発いたしました。TOYOPUC-Managerとは、工作機械や設備において、設備を制御するPLC・安全PLC・操作画面・モーションコントローラを別々に設計していたものを、シームレスに設計できる設計・保守用ツールです。
ジェイテクトグループは「技術をつなぎ、地球と働くすべての人を笑顔にする」というミッションに基づき、2030年までに目指す姿としてJTEKT Group 2030 Vision「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」を掲げています。このソリューションプロバイダーへの変革のために、既存製品の高付加価値化と新領域へのチャレンジの両軸での成長と変革を目指しています。

1.開発背景
自動車をはじめとしたモビリティ産業は、多種多様な視点で機能価値の向上が求められております。今回開発したTOYOPUC-Managerは、設備設計エンジニアの設計効率を向上し、競争力のある設備を設計するために設備の頭脳である、PLC・安全PLC・操作画面・モーションコントローラの設計効率を向上させ、シームレスな設計を実現します。自動車をはじめとする様々な製造現場で採用されており、生産ラインで現場が欲しい商品群を開発してきました。生産ラインでメンテナンスをする方だけでなく、より良い設備作りのために工作機械・設備で長年培ってきたコアコンピタンスを活かし、実現したジェイテクトだからこそご提案ができる技術です。
2.製品の概要
◇設計ツールの一体化
PLC、安全PLC、操作画面、モーションコントローラ(※1)の設計ツールの一体化による設備単位での各制御機器データの管理や各制御機器データをイーサネット接続で一括取得します。これにより一括読み込み機能、設計ツール間でのレジスタコメントの共有化を行うリンク間コメント設定等機能により設計ツール間のデータの共有化、データの一括操作を実現します。

◇シミュレーション機能の搭載
パソコン1つでTOYOPUCの安全PLC含めて設備全体のシミュレーションを実現できます。従来の実機とそれに対応する設計ツールを用意してのデバッグ作業からシミュレーションによるデバッグ作業に切り替えることで、実機を用意する手間等の削減や各制御機器を連携したシミュレーションにより設計工数の短縮化を実現します。それにより、お客様の設備完成度向上や教育訓練のインフラコスト低減に貢献します。



※1:使用する際はTOYOPUC-Managerとは別に株式会社安川電機製ツールのインストールが必要です。
3.今後の展望
TOYOPUC-Managerは、ジェイテクトがご提案するモノづくり設備のソリューションの一つです。これまで培ってきた技術をつなぎ、新たな製品サービスを生み出し世界中のモノづくり現場に貢献していきます。ジェイテクトはモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダーとして、多種多様な視点で機能価値の向上に貢献する製品を開発し、順次ご提案していきます。
4.今回の開発品を通じて達成可能なSDGsの目標とターゲット


■9.産業と技術革新の基盤をつくろう
ジェイテクトグループでは「2035年オールジェイテクトによるカーボンニュートラル達成」に向けて、
事業活動に取り組んでおります。
〈参考〉
・TOYOPUC-Nanoシリーズ サイクルレコーダ機能を開発
https://www.jtekt.co.jp/news/2021/001156.html
・3つの頭脳で設備のスマート化を実現する「TOYOPUC-Nano シリーズ」の販売開始
https://www.jtekt.co.jp/news/2019/001244.html
・人と組織の能力の見える化アプリ「スキルアップNAVI」シリーズを開発、販売開始
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