凸版印刷、「第1回量子コンピューティングEXPO」に出展
量子コンピューティング事業への参入に向け、凸版印刷の量子コンピューティング戦略を紹介
凸版印刷株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:麿 秀晴、以下 凸版印刷)は、10月28日(水)から30日(金)に開催される「第1回量子コンピューティングEXPO」(会場:幕張メッセ)に出展します。
凸版印刷ブース(8-2)では「凸版印刷の量子コンピューティング戦略」「量子セキュアクラウド技術に関する実証実験」「新たな材料開発フレームワークの構築」といった量子コンピューティングに対する凸版印刷の取り組みを紹介します。
量子コンピューティングとは、量子力学的な現象を持つ量子ビット(※1)を用いた計算処理技術であり、1980年代に原理が発見されてから、実用化へ向けた開発がなされています。従来のコンピューティングのデータ処理は、これまで半導体の微細化に支えられ、高速化を実現してきました。しかし、微細化に基づく処理能力向上の方法は限界を迎えつつあり、新しい原理を用いた次世代型コンピューティングへの期待が高まっていることから、世界中で量子コンピューティング技術の開発が加速しています。
一方、量子コンピューティングの悪用により、電子決済や各種個人情報の電子申請など高秘匿情報通信に用いられる暗号が解読される恐れがあり、セキュリティの強化が社会課題となっていくことから、今後は決して破られない暗号技術が求められています。
凸版印刷はICカードの開発や製造事業を通し、暗号技術、認証技術および不正アクセス防止技術など、ICカードのセキュリティ技術を培ってきました。このような知見を活かし、凸版印刷はICカードへの耐量子-公開鍵暗号(※2)の適用および量子セキュアクラウド技術の利用拡大に向けた導入支援、秘匿性の高い電子情報の安全なバックアップやデータ流通サービス、ソリューションの提供など、量子コンピューティング時代における安全・安心な社会の実現に向けて取り組んでいきます。
この取り組みの一環として、一般社団法人量子ICTフォーラム(※3)に2020年6月に加入しました。また今回、初めて開催される「量子コンピューティングEXPO」に出展し、産学官連携による「量子暗号」の仕組み構築・普及に貢献していきます。
■ 具体的な出展内容と主な展示ソリューション
(1)凸版印刷の量子コンピューティング戦略
量子コンピューティング戦略として、今後の計画と研究テーマを紹介します。
1. 研究機関・企業等と連携し、量子コンピューティング時代における安全・安心なデータ流通/保管/利活用の仕組みを確立する
2. 量子コンピューティング技術を活用して、商材・サービスの競争力強化、ビジネスプロセスの効率化を図る
3. 量子ICTフォーラムへの参画を通じて、「量子鍵配送」技術の開発・普及に貢献
(2)量子セキュアクラウド技術に関する実証実験
凸版印刷、国立研究開発法人情報通信研究機構(理事長:徳田英幸、以下 NICT)、株式会社QunaSys(本社:東京都文京区、代表:楊 天任、以下 QunaSys)、ISARA Corporation(本社:オンタリオ州・カナダ、CEO:Scott Totzke)の4者で連携し、実証実験を行っています。
1. 次世代量子暗号を活用し、SIP「光・量子を活用したSociety5.0実現化技術」の一環として、H-LINCOS(※4)を使った量子セキュアクラウド技術の実証実験を実施
2. 鍵管理やアクセス権管理なども考慮し、実運用に即した量子セキュアクラウド技術の具体的な構成・運用体制を策定・提案する
3. 量子セキュアクラウド技術の実証実験を通じて、ユースケース策定・検証のための要件を洗い出す
(3)新たな材料開発フレームワークの構築
QunaSysとの協業に伴う具体的な課題を紹介します。
1. 量子の力を最大限に活用するための横断的・拡張可能な「材料開発データマネジメントシステム」を開発し、材料設計・開発の基盤を構築
2. 凸版印刷のリソースとQunaSysの技術から、新規事業を創出
※1 量子ビット
従来のコンピューティングではビットと呼ばれる「1」「0」の2値で情報を保持していましたが、これに対し量子コンピューティングにおける情報保持を行う手段です。量子ビットは、一つの量子が重ね合わせ、量子測定、もつれなど複雑な状態を示すなど、情報量が多いことが特長です。
※2 耐量子-公開鍵暗号
量子コンピューティング技術を利用しても解読できない公開鍵暗号技術
※3 一般社団法人量子ICTフォーラム
量子情報通信技術(ICT)の健全な発展を支援することを目的として、最新の研究開発成果や技術動向に関する情報交換、産学官連携と人材交流の促進、研究開発推進戦略の討議と提言を目指す団体です。
※4 H-LINCOS(Healthcare long-term integrity and confidentiality protection system、保健医療用の長期セキュアデータ保管・交換システム)
秘密分散と秘匿通信の技術により、電子カルテデータのセキュアかつ可用性の高いバックアップ、医療機関間での相互利用などを行う保健医療用の長期セキュアデータ保管・交換システム。
参考:NICTプレスリリース 2019年12月12日 https://www.nict.go.jp/press/2019/12/12-1.html
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以 上
■ 背景・概要
量子コンピューティングとは、量子力学的な現象を持つ量子ビット(※1)を用いた計算処理技術であり、1980年代に原理が発見されてから、実用化へ向けた開発がなされています。従来のコンピューティングのデータ処理は、これまで半導体の微細化に支えられ、高速化を実現してきました。しかし、微細化に基づく処理能力向上の方法は限界を迎えつつあり、新しい原理を用いた次世代型コンピューティングへの期待が高まっていることから、世界中で量子コンピューティング技術の開発が加速しています。
一方、量子コンピューティングの悪用により、電子決済や各種個人情報の電子申請など高秘匿情報通信に用いられる暗号が解読される恐れがあり、セキュリティの強化が社会課題となっていくことから、今後は決して破られない暗号技術が求められています。
凸版印刷はICカードの開発や製造事業を通し、暗号技術、認証技術および不正アクセス防止技術など、ICカードのセキュリティ技術を培ってきました。このような知見を活かし、凸版印刷はICカードへの耐量子-公開鍵暗号(※2)の適用および量子セキュアクラウド技術の利用拡大に向けた導入支援、秘匿性の高い電子情報の安全なバックアップやデータ流通サービス、ソリューションの提供など、量子コンピューティング時代における安全・安心な社会の実現に向けて取り組んでいきます。
この取り組みの一環として、一般社団法人量子ICTフォーラム(※3)に2020年6月に加入しました。また今回、初めて開催される「量子コンピューティングEXPO」に出展し、産学官連携による「量子暗号」の仕組み構築・普及に貢献していきます。
■ 具体的な出展内容と主な展示ソリューション
(1)凸版印刷の量子コンピューティング戦略
量子コンピューティング戦略として、今後の計画と研究テーマを紹介します。
1. 研究機関・企業等と連携し、量子コンピューティング時代における安全・安心なデータ流通/保管/利活用の仕組みを確立する
2. 量子コンピューティング技術を活用して、商材・サービスの競争力強化、ビジネスプロセスの効率化を図る
3. 量子ICTフォーラムへの参画を通じて、「量子鍵配送」技術の開発・普及に貢献
(2)量子セキュアクラウド技術に関する実証実験
凸版印刷、国立研究開発法人情報通信研究機構(理事長:徳田英幸、以下 NICT)、株式会社QunaSys(本社:東京都文京区、代表:楊 天任、以下 QunaSys)、ISARA Corporation(本社:オンタリオ州・カナダ、CEO:Scott Totzke)の4者で連携し、実証実験を行っています。
1. 次世代量子暗号を活用し、SIP「光・量子を活用したSociety5.0実現化技術」の一環として、H-LINCOS(※4)を使った量子セキュアクラウド技術の実証実験を実施
2. 鍵管理やアクセス権管理なども考慮し、実運用に即した量子セキュアクラウド技術の具体的な構成・運用体制を策定・提案する
3. 量子セキュアクラウド技術の実証実験を通じて、ユースケース策定・検証のための要件を洗い出す
(3)新たな材料開発フレームワークの構築
QunaSysとの協業に伴う具体的な課題を紹介します。
1. 量子の力を最大限に活用するための横断的・拡張可能な「材料開発データマネジメントシステム」を開発し、材料設計・開発の基盤を構築
2. 凸版印刷のリソースとQunaSysの技術から、新規事業を創出
※1 量子ビット
従来のコンピューティングではビットと呼ばれる「1」「0」の2値で情報を保持していましたが、これに対し量子コンピューティングにおける情報保持を行う手段です。量子ビットは、一つの量子が重ね合わせ、量子測定、もつれなど複雑な状態を示すなど、情報量が多いことが特長です。
※2 耐量子-公開鍵暗号
量子コンピューティング技術を利用しても解読できない公開鍵暗号技術
※3 一般社団法人量子ICTフォーラム
量子情報通信技術(ICT)の健全な発展を支援することを目的として、最新の研究開発成果や技術動向に関する情報交換、産学官連携と人材交流の促進、研究開発推進戦略の討議と提言を目指す団体です。
※4 H-LINCOS(Healthcare long-term integrity and confidentiality protection system、保健医療用の長期セキュアデータ保管・交換システム)
秘密分散と秘匿通信の技術により、電子カルテデータのセキュアかつ可用性の高いバックアップ、医療機関間での相互利用などを行う保健医療用の長期セキュアデータ保管・交換システム。
参考:NICTプレスリリース 2019年12月12日 https://www.nict.go.jp/press/2019/12/12-1.html
* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。
以 上
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