米国のプロジェクト向けの認定を取得したクラス最高のRad-Hard製品を発表
宇宙空間などの放射線環境下で優れたパフォーマンスを提供する新しいJANSR+ 100krad低線量率トランジスタ
多種多様な電子機器に半導体を提供する世界的半導体メーカーのSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、パリで開催されたNuclear and Space Radiation Effects Conference(NSREC)において、現行のJANS/JANSR(1)製品群に、アメリカ国防兵站局(DLA)の認定を取得したJANSRバイポーラ・トランジスタを追加したことを発表しました。クラス最高の耐放射線性を特徴とするSTの新しいトランジスタは、衛星などの高信頼性が求められる航空宇宙システムの他、原子核物理学や医療機器分野にも理想的です。
STは、欧州宇宙機関の設立時より認定を取得しており、1977年以来、ヨーロッパの航空宇宙産業をサポートしてきました。今回の発表でも実証されたとおり、STは、Rad-Hard製品の性能向上をリードし続けています。
STは、ESCC(European Space Components Coordination)プログラム内で昨年リリースされたイノベーションを、JANSシステムに導入します。このイノベーションは「JANSR+」と呼ばれ、各ウェハ毎に100krad低線量率(100mrad/s)試験を追加的に実施した100krad JANSR高線量率バイポーラ・トランジスタで構成されています。さらにSTは、超低線量率(10mrad/s)試験データによってJANSR+製品をサポートし、この技術の卓越した放射線耐性を実証することも発表しました。
結果として、STのJANSR+シリーズは、完全な試験データのサポートとともに、放射線環境下で高い性能を発揮する製品群へのアクセスを提供します。これらの製品は、アップグレード時のコストやリード・タイムが不要なため、業界水準を大幅に引き上げることにつながります。
STのグループ・バイス・プレジデント 兼 パワー・トランジスタ事業部ジェネラル・マネージャであるMario Aleoは、次の様にコメントしています。「STは、35年以上にわたり、ヨーロッパの航空宇宙産業にRad-Hardバイポーラ・トランジスタを提供してきました。当社製品の累積飛行時間は、数億時間にもおよびます。当社は、DLAの認定を取得したことで、米国のお客様に対しても、航空宇宙分野に最適化された当社の専門性が可能にするクラス最高の耐放射線性を持つ高性能な製品を提供できるようになります。」
全ての製品は先進的な高気密UBパッケージで提供され、サンプル出荷および量産出荷が可能です。
さらに詳しい情報については、http://www.st.com/web/jp/catalog/sense_power/FM137/SC1307 をご覧ください。
技術情報
(1)半導体デバイスに対する放射線の影響は、さまざまな要因に左右されます。バイポーラ・トランジスタの場合、総線量(総線量が高いほど、影響も大きい)と線量率(任意の総線量では、線量率が低いほど、影響が大きい)に大きく左右されます。宇宙空間では線量率が非常に低いため(10mrad/sの範囲)、衛星における低線量率での挙動は、極めて重要です。しかし、標準的なJANSR認定は、高線量率のみを対象としています。これは、宇宙空間で想定される最悪のケースに該当せず、通常の部品耐性の条件でもありません。
放射線耐性を備えたRad-Hard製品には、各宇宙機関の仕様に基づいた放射線環境下で試験が行われます。そのため、設計者は、製品が放射線に耐えられることを知っており、放射線を浴びた後の予測パフォーマンスも把握しています。この実現には、宇宙空間の最も厳しい放射線環境に耐性を持たせるという目標に向けて、デバイスを設計・製造する必要があります。放射線吸収線量は、単位「rad」で測定されます。STは、実際の宇宙環境で優れた挙動を発揮する製品の他、それを実証するデータも提供します。
(2)10Kradの全身線量は致死量とされています。JANSR仕様は、最大100kradでの性能を保証しています。
(3)JANSR+の低線量率保証は、各ウェハの10個(バイアスあり5個とバイアスなし5個)に対して実施した試験により実証されています。JANSR+の各出荷製品に付属している耐放射線試験(RVT)レポートに、5段階の放射線レベルにおける、主要パラメータのドリフト情報が記載されています。
(4)STの新しいRad-Hardバイポーラ・トランジスタのコレクタ・エミッタ間電圧、は最大160V、コレクタ電流は最大5A、順方向電流増幅率(hFE)は最大450です。
(1)JANSx(Joint Army Navy Space):DLAが定義した品質レベルの仕様
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッシング ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2013年の売上は80.8億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
◆ お客様お問い合わせ先
〒108-6017 東京都港区港南2-15-1
品川インターシティA棟
STマイクロエレクトロニクス(株)
アナログ・MEMS・パワー製品グループ
TEL: 03-5783-8250 FAX: 03-5783-8216
STは、欧州宇宙機関の設立時より認定を取得しており、1977年以来、ヨーロッパの航空宇宙産業をサポートしてきました。今回の発表でも実証されたとおり、STは、Rad-Hard製品の性能向上をリードし続けています。
STは、ESCC(European Space Components Coordination)プログラム内で昨年リリースされたイノベーションを、JANSシステムに導入します。このイノベーションは「JANSR+」と呼ばれ、各ウェハ毎に100krad低線量率(100mrad/s)試験を追加的に実施した100krad JANSR高線量率バイポーラ・トランジスタで構成されています。さらにSTは、超低線量率(10mrad/s)試験データによってJANSR+製品をサポートし、この技術の卓越した放射線耐性を実証することも発表しました。
結果として、STのJANSR+シリーズは、完全な試験データのサポートとともに、放射線環境下で高い性能を発揮する製品群へのアクセスを提供します。これらの製品は、アップグレード時のコストやリード・タイムが不要なため、業界水準を大幅に引き上げることにつながります。
STのグループ・バイス・プレジデント 兼 パワー・トランジスタ事業部ジェネラル・マネージャであるMario Aleoは、次の様にコメントしています。「STは、35年以上にわたり、ヨーロッパの航空宇宙産業にRad-Hardバイポーラ・トランジスタを提供してきました。当社製品の累積飛行時間は、数億時間にもおよびます。当社は、DLAの認定を取得したことで、米国のお客様に対しても、航空宇宙分野に最適化された当社の専門性が可能にするクラス最高の耐放射線性を持つ高性能な製品を提供できるようになります。」
全ての製品は先進的な高気密UBパッケージで提供され、サンプル出荷および量産出荷が可能です。
さらに詳しい情報については、http://www.st.com/web/jp/catalog/sense_power/FM137/SC1307 をご覧ください。
技術情報
(1)半導体デバイスに対する放射線の影響は、さまざまな要因に左右されます。バイポーラ・トランジスタの場合、総線量(総線量が高いほど、影響も大きい)と線量率(任意の総線量では、線量率が低いほど、影響が大きい)に大きく左右されます。宇宙空間では線量率が非常に低いため(10mrad/sの範囲)、衛星における低線量率での挙動は、極めて重要です。しかし、標準的なJANSR認定は、高線量率のみを対象としています。これは、宇宙空間で想定される最悪のケースに該当せず、通常の部品耐性の条件でもありません。
放射線耐性を備えたRad-Hard製品には、各宇宙機関の仕様に基づいた放射線環境下で試験が行われます。そのため、設計者は、製品が放射線に耐えられることを知っており、放射線を浴びた後の予測パフォーマンスも把握しています。この実現には、宇宙空間の最も厳しい放射線環境に耐性を持たせるという目標に向けて、デバイスを設計・製造する必要があります。放射線吸収線量は、単位「rad」で測定されます。STは、実際の宇宙環境で優れた挙動を発揮する製品の他、それを実証するデータも提供します。
(2)10Kradの全身線量は致死量とされています。JANSR仕様は、最大100kradでの性能を保証しています。
(3)JANSR+の低線量率保証は、各ウェハの10個(バイアスあり5個とバイアスなし5個)に対して実施した試験により実証されています。JANSR+の各出荷製品に付属している耐放射線試験(RVT)レポートに、5段階の放射線レベルにおける、主要パラメータのドリフト情報が記載されています。
(4)STの新しいRad-Hardバイポーラ・トランジスタのコレクタ・エミッタ間電圧、は最大160V、コレクタ電流は最大5A、順方向電流増幅率(hFE)は最大450です。
(1)JANSx(Joint Army Navy Space):DLAが定義した品質レベルの仕様
STマイクロエレクトロニクスについて
STは、「センス & パワー、オートモーティブ製品」と「エンベデッド・プロセッシング ソリューション」の多種多様なアプリケーションに半導体を提供する世界的な総合半導体メーカーです。エネルギー管理・省電力からデータ・セキュリティ、医療・ヘルスケアからスマート・コンスーマ機器まで、そして、家庭、自動車、オフィスおよび仕事や遊びの中など、人々の暮らしのあらゆるシーンにおいてSTの技術が活躍しています。STは、よりスマートな生活に向けた技術革新を通し、「life.augmented」の実現に取り組んでいます。2013年の売上は80.8億ドルでした。さらに詳しい情報はSTのウェブサイト( http://www.st-japan.co.jp )をご覧ください。
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品川インターシティA棟
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