チームラボ、パリのラ・ヴィレットに新作含む大規模な展覧会「teamLab : Au-delà des limites」を開催。会期改め、2018年5月15日から9月9日まで。

チームラボ

チームラボは、2018年5月15日(火)から2018年9月9日(日)まで、日本文化・芸術の祭典「ジャポニスム2018」の公式企画として、フランス・パリのラ・ヴィレット(La Villette)にて、大規模な展覧会「teamLab : Au-delà des limites」(意:境界のない世界)を開催します。昨年オープン2日目にして全日のチケットが埋まった、PACE LONDON(ロンドン)での個展「teamLab: Transcending Boundaries」のコンセプトを拡張させ、約2000平米の巨大な会場に、ロンドンとは全く異なるデジタルアート空間を展開します。

新作を含むいくつもの作品同士が混ざり合い、ひとつの空間を作り上げる本展覧会では、これまでのチームラボのインスタレーション同様、来場者は完全に没入し、作品と交流することができます。そして、インタラクティブな要素によって人々が作品の一部となり、人々によって作品が変化していくことで、自分と他者、人々と世界との境界を曖昧にし、新しい関係性を模索していくのです。

 

本展の作品は、その境界(大きさや場所)が明確ではありません。作品は、他の作品とコミュニケーションし、それぞれの展示空間から自ら動き出し、他の作品がいない場所へと移動します。そして、その場に合った形に変容したり、他の作品と混ざり合ったり、影響を与えたり、他の作品のために自ら場所を空けて出て行ったりします。本展においてチームラボは、展覧会名「teamLab : Au-delà des limites」の示す通り、境界のない体験と世界を実現することを試みています。

デジタルによってリアルタイムで描かれた滝が、高さ11m・横幅26.5mの壁から床へと流れ、さらには来場者の足元で割れながら空間に広がっていく作品「憑依する滝、Au-delà des limites」はじめ、「秩序がなくともピースは成り立つ」や「追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして超越する空間」の発展形となるような作品空間などが展開されます。本展は「ジャポニスム 2018:響きあう魂」全体に先駆けてスタート、2018年5月15日(火)の開幕に向け、準備が進められています。

 

詳細: https://www.teamlab.art/jp/e/lavillette/

 

 

(ラ・ヴィレット施工現場)

【展覧会コンセプト】
Au-delà des limites


人は自らの身体で自由に動き、他者と関係性を持ち、身体で世界を認識しています。そして身体は時間を持ち、脳内で考えは、同じ脳内の他の考えと境界が曖昧なまま影響を受け合い、時には混ざり合っています。

アートも定位置に留まらず自ら動き出し、人々と関係性を持ち、身体と同じ時間の流れを持とう。そして、作品は独立し続けたまま、他の作品と境界は曖昧で影響を受け合い、時には混ざり合う。そのような作品群による、境界のない1つの世界。

人々は、その世界に迷い込んでいきます。そして、その境界のない作品群は、人々の存在によって変化していきます。その1つの世界に他者と共に身体ごと没入し、溶け込んでいくことで、自分と他者との曖昧な境界、そして私たちと世界との境界のない新しい関係を模索していくのです。

【展示作品】
世界は暗闇から始まるが、それでもやさしくうつくしい / Born From the Darkness a Loving, and Beautiful World

Sisyu + teamLab, 2018 Interactive Digital Installation, Endless, Calligraphy: Sisyu, Sound: Hideaki Takahashi

https://www.teamlab.art/jp/w/whatloving-dark/


人々が文字に触れると、その文字がもつ世界が表れ、世界を創っていく。そして文字から生まれたものたちは、世界の中で互いに影響し合う。

投影された世界の裏側には、360度広がる空間があり、文字から生まれたものたちは、空間上のそれぞれの位置や、それぞれが持つ知能や関係性、物理的な影響などによって、互いに影響を受け合いながら、空間上でリアルタイムに計算され、複雑かつ自然な世界をつくっていく。風が吹けば、風の物理的な影響を受け、蝶は火が嫌いだけれども、花が好きで、花に近づいていく。自然の景色に同じ瞬間がないように、同じ瞬間は二度となく、常に初めて見る景色を創り出す。

漢字が亀の甲羅や牛や鹿の骨、青銅器に刻まれていたころ、漢字の一文字は、ひとつの世界の部分を持っていた。漢字を通して鑑賞者どうしが呼び出した世界は、連続し、互いに相互作用を与えながら、世界は創られていく。

憑依する滝、Au-delà des limites / Universe of Water Particles on Au-delà des limites
teamLab, 2018, Interactive Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi

https://www.teamlab.art/jp/w/large-waterparticles/

他の作品の境界を越境し、時には他の作品に影響を与えながら、 Au-delà des limitesの展覧会に降り注ぐ、巨大な滝。

水は、無数の水の粒子の連続体で表現し、粒子間の相互作用を計算している。そして、水の粒子の挙動によって、空間上に線を描く。その線の集合をチームラボが考える「超主観空間」によって平面化し滝を描いている。

人が作品の上に立ったり、作品に触れると、水の流れを遮る岩のように、その人自身が障害物となり、水の流れが変化していく。作品は、人々のふるまいの影響を受けながら、変容し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。

そして、水は、他の作品に影響を与える。

花と人、コントロールできないけれども、共に生きる - A Whole Year per Hour / Flowers and People, Cannot be Controlled but Live Together - A Whole Year per Hour
teamLab, 2017, Interactive Digital Installation, Sound: Hideaki Takahashi

https://www.teamlab.art/jp/w/flowerandpeople-transcendingboundaries
https://youtu.be/bqDeXfWKb-k

一時間を通して、一年間の花々が咲いては散り、変化していく。

花は生まれ、成長し、咲き、やがては散り、枯れていく。誕生と死滅を、永遠と繰り返し続ける。 花は、人々がじっとしているといつもより多く生まれ、人々が花に触ったり、歩きまわると、いっせいに散っていく。

作品はコンピュータプログラムによってリアルタイムで描かれ続けている。あらかじめ記録された映像を再生しているわけではない。全体として以前の状態が複製されることなく、鑑賞者のふるまいの影響を受けながら、変容し続ける。今この瞬間の絵は二度と見ることができない。

そして、他の作品に影響を与えたり、他の作品の影響で散ったりする。

春、国東半島に訪れた際、山の中の桜やふもとの菜の花を見ているうちに、どこまでが人が植えたものなのか、どこまでが自生している花々なのか疑問に思った。そこは多くの花に溢れ、非常に心地よい場所だった。そして、花が多いということは、その自然が、人の営みの影響を受けた生態系であることを感じさせる。どこまでが自然で、どこからが人為的なのか、境界が極めてあいまいなのだ。つまり、自然と人間は対立した概念ではなく、心地良い自然とは、人の営みも含んだ生態系なのであろう。そして、近代とは違って、人間が自然を完全に把握することができない、完全にコントロールすることができないという前提で、自然のルールに寄り添った人の長い営みこそが、この心地良い自然をつくったのではないだろうか。この谷間の人里は、近代以前は海路によって栄えたが、陸路中心に変わった近代以降、長らく陸の孤島となった。そこには、近代以前の自然と人との関係が、ほのかに残っているように感じられ、コントロールできないという前提の下での、自然への人為的な行為とはどのようなものなのか考えさせられたのだ。

秩序がなくともピースは成り立つ - Dancing People and Animals Beyond Borders / Peace can be Realized Even without Order - Dancing People and Animals Beyond Borders
teamLab, 2012-2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi, Voices: Yutaka Fukuoka, Yumiko Tanaka

https://www.teamlab.art/jp/ew/peace/


無数の半透明の像によるインタラクティブデジタルインスタレーション。

作品中の人々は、おのおの自律している。そして、楽器を奏でたり踊ったり、それらは近くの人々が奏でる音の影響を受けて行動している。全体に影響を与える者や、全体を把握している者、つまり、オーケストラでいうところの指揮者は存在しないし、中心や基準というような概念はない。しかし、彼らはお互いに影響しあい、やがて「引きこみ現象」が起こり、しばらくすると演奏に調和が生まれる。

作品中の人々は、来場者が近づくと、来場者に気づき奏でることを止めて反応する。しばらくすると、また適当に楽器を奏で始める。気まぐれに始まった演奏のために、周囲の音楽の調和は壊れる。来場者がいなかったり、来場者がじっと静かにしていたりすると、また引きこみ現象が起こりはじめ、調和が生まれていく。

作品中の人々は、ある時、空間を抜け出し、外に出て歩いていく。空間に戻ってくれば、また、おのおの楽器を奏でたり、踊りだしたりし始める。

作品に出てくる者たちは、具体的な誰かではなく、誰でもない誰かを表現している。

Walk, Walk, Walk: Search, Deviate, Reunite - Dancing People and Animals Beyond Borders
teamLab, 2018, Interactive Digital Installation, Endless, Sound: Hideaki Takahashi, Voices: Yutaka Fukuoka, Yumiko Tanaka

https://www.teamlab.art/jp/ew/walk/


この空間では、匿名で多様な肖像群が歩き続ける。つまり、作品は移動し続けることになる。

来場者が彼らに触れると、彼らは反応し、時には立ち止まり、時には方向を変え進んでいく道を変える。

来場者は、何かを選び、そして何かを捨て、歩き続けるだろう。来場者が物理的に止まろうが、目の前に存在するものたちは入れ替わっていく。

禅の言葉に「歩歩是道場(ほほこれどうじょう)」という言葉がある。作品の登場人物は、いろいろなものに対峙していきながら、終わりなく歩き続ける。来場者もまた、架空の世界の登場人物たちを追いかけ歩くことによって共に対峙していくかもしれない。もしくは、次々に作品空間のなかで各々の登場人物と対峙していくことになるだろう。

追われるカラス、追うカラスも追われるカラス、そして超越する空間 / Crows are Chased and the Chasing Crows are Destined to be Chased as well, Transcending Space
teamLab, 2017, Interactive Digital Installation, 4min 20sec, Sound: Hideaki Takahashi

https://www.teamlab.art/jp/w/crows_transcending_space


四方と下方が全て映像に囲われたデジタルインスタレーション作品。

光で描かれたカラスが空間を飛び回り、その軌跡が光跡となり光の空間に描く書『空書』を描いている。カラスが互いに追い追われる。追うカラスも、やがて追われる側になり、追いつかれカラス同士ぶつかると、カラスは散って花となる。
また、カラスは、鑑賞者を把握しよけながら飛んで行くが、よけきれずに鑑賞者にぶつかると同じように散って花となる。

空間の指定した場所付近に立つと壁と床の境界がなくなり現実空間が消え、やがて作品世界に没入し、カラスの軌跡が描く線が空間に立体的に描かれはじめる。

グラフィティネイチャー - 山と谷 / Graffiti Nature - Mountains and Valleys
teamLab, 2016-, Interactive Digital Installation

https://www.teamlab.art/jp/w/valleys


この作品は、来場者の描いた様々な生きものたちによって創られる自然の世界。来場者がいる空間の中で広がっていく。生きものたちは、他の生きものを食べたり、食べられたりしながら、共に同じ1つの生態系をつくっている。来場者が描いて生まれた生きものは、他の生きものを食べると増え、蝶は、花がある場所で増える。生きものたちは、他の生きものに食べられたり、他の生きものを食べられなかったりすると、死んでいなくなる。ワニは人が踏みすぎると死んでしまう。花は、来場者がじっとしているとたくさん咲き、踏んで歩き回ると散ってしまう。

ほか多数の作品を展示。

【開催概要】
teamLab : Au-delà des limites

https://www.teamlab.art/jp/e/lavillette/
#teamLabLaVillette、#teamLab
会期: 2018年5月15日(火)~2018年9月9日(日)
会場: ラ・ヴィレット・グランド・ホール / Grande Halle de La Villette(211 Avenue Jean Jaurès, 75019 Paris, フランス)
時間: 火曜日~木曜日・日曜日 10:00〜19:00、金曜日・土曜日 10:00~22:00
休館: 月曜日
アクセス: メトロ5号線「Porte de Pantin」、バス75・151・PC 2・PC 3「Porte de Pantin」
主催: 国際交流基金、ラ・ヴィレット
メディア協力: encore B、TF1
後援: Fimalac Entertainment、BFM Paris、RATP、madame FIGARO、France Inter

【料金】
当日券: 一般 EUR 14.90、26歳以下 EUR 12.90、ラ・ヴィレットカード EUR 10.90
前売券: 一般 EUR 16.90、26歳以下 EUR 14.90、工場協議会関係者 EUR 12.90
当日ファミリー割引: EUR 44.90
*お子様を含む家族4名(うち12歳以下の子供2名以上)以上でのご利用 / 追加子供1名につき EUR 5.30
前売ファミリー割引: EUR 46.90
*お子様を含む家族4名(うち12歳以下の子供2名以上)以上でのご利用 / 追加子供1名につき EUR 7.30
学生団体割引: 1クラス EUR 30
社会文化団体割引: 1グループ EUR 15
*料金は予告なく変更される場合がございます。
チケット購入: https://lavillette.com/evenement/teamlab/、www.fnac.com、www.ticketmaster.fr

【チームラボ】
2001年設立のアートコレクティブ。詳細はこちら。
2018年初夏には、森ビルとチームラボがお台場・パレットタウンに1万㎡のデジタルアート美術館「MORI Building DIGITAL ART MUSEUM: teamLab Borderless」を開業。
http://teamlab.art/jp/

【ジャポニスム2018】
日仏友好160周年にあたる2018年、パリを中心にフランスにおいて日本文化を大規模に紹介する大型文化行事。
https://japonismes.org/

【ラ・ヴィレット】
年間1000万人が来場する、パリ最大のカルチャーパーク。
https://lavillette.com/

このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります

メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。

すべての画像


ダウンロード
プレスリリース素材

このプレスリリース内で使われている画像ファイルがダウンロードできます

会社概要

チームラボ株式会社

2,739フォロワー

RSS
URL
https://www.teamlab.art/jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区神田小川町2-12 小川町進興ビル 受付 6階
電話番号
-
代表者名
猪子寿之
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2001年04月