気候テクノロジ企業が高解像度でエネルギー効率に優れ、より正確な気象予測と災害対策のために NVIDIA Earth-2 を採用
G42、JBA Risk Management および Spire が、Earth-2 気象解析向け NVIDIA Omniverse Blueprint を導入する最初の企業に

カリフォルニア州サンノゼ - GTC - 2025 年 3 月 18 日 - NVIDIA は本日、より正確な気象予測ソリューション開発を高速化するために、Earth-2 気象解析向け NVIDIA Omniverse Blueprintを発表しました。
気候に起因する気象現象は、過去 10 年間で世界経済に 2 兆ドルの損害を与えました。この新しい Omniverse Blueprint により、ユーザーは最新のテクノロジを駆使することができるようになり、世界中の組織がリスク管理と災害への備えを強化するための支援をします。
Earth-2 気象解析向け NVIDIA Omniverse Blueprint は、NVIDIA GPU アクセラレーション ライブラリ、フィジカル AI フレームワーク、開発ツール、マイクロサービスを含むリファレンス ワークフローを提供し、企業による気象予報モデルのプロトタイプ作成から本番環境移行までをサポートします。
また、Earth-2 向けに簡単にデプロイ可能な NVIDIA NIM™ マイクロサービスも Blueprint に含まれており、ダウンスケーリングのための CorrDiff や、さまざまな気象、気候条件における大気力学を予測するための FourCastNet も搭載しています。これらはすでに、気候テクノロジ企業、研究者、政府機関によって、異常気象から考察を導き出し、リスクを軽減するために使用されています。
NVIDIA の創業者/CEO であるジェンスン フアン (Jensen Huang) は次のように述べています。「異常気象や自然災害はかつてないほど増え、生命や財産を脅かしています。Earth-2 向けの NVIDIA Omniverse Blueprint は、世界中の産業が気候変動や気象災害に備え、それらのリスクを軽減するための手助けをします。」
エコシステム サポート
AI 企業の G42、JBA Risk Management、Spire をはじめとする業界の主要な気候テクノロジ企業は、Blueprint を使用して独自の AI 拡張ソリューションを開発しています。
NVIDIA Earth-2 プラットフォームは、200 億ドル規模の気候テクノロジ産業における独自の企業データと組み合わせることで、開発者が従来の CPU ドリブンのモデリングでは数分から数時間かかる警報や予測の更新を、数秒で提供できるようになるソリューションの構築を支援します。
G42 は、Omniverse Blueprint のさまざまなコンポーネントを、Earth-2 向けの独自の AI ドリブンの予測モデルと統合し、高度な気象予測と災害管理のための AI 技術を UAE の国立気象センターに提供しています。
G42 傘下の Inception CEO である Andrew Jackson 氏は次のように述べています。「G42 は、急速に変化する世界において、政府や企業の異常気象に対する耐性を強化できるよう、AI を活用した予測を進化させています。高解像度の気象、気候モデリングを使用することで、私たちは組織が悪天候を予測し、正確かつ迅速に対応する方法を変革します。NVIDIA の CorrDiff モデルをベースに、粗い気象データをハイパーローカルな予測にダウンスケールするカスタム AI ドリブン システムを開発し、前例のない規模での迅速な予測を可能にしました。Earth-2 Blueprint と組み合わせることで、この技術は、地域社会を守り、インフラを保護し、より強靭な未来を計画するための実用的なインテリジェンスを意思決定者に提供します。」
Spire Global は、独自の衛星データを 45 日先までの中期予測および季節内の予報を提供する新しい AI 製品を開発するにあたり、Blueprint のAI 構成要素を参考にしました。 NVIDIA GPU と Earth-2 向けの Omniverse Blueprint を搭載した Spire のモデルは従来の物理ベースのモデルよりも 1,000 倍の速さで実行され、起こり得る気象的影響の全範囲を捉える大規模なアンサンブル予報を可能にしました。
台湾中央気象局や、The Weather Company に加え、Earth-2 を導入または検討している企業には、3D マッピング企業の Ecopia AI、空間分析を手掛ける ESRI、グリーン エナジーの企業である GLC Power、洪水リスク管理企業の JBA Risk Management、航空宇宙企業の Orora Tech、独自の宇宙データと気象情報を活用した世界有数のレジリエンス プラットフォームである Tomorrow.io などがあります。
気候テクノロジのための画期的な生成 AI
Earth-2 プラットフォームは、地球を可視化し、シミュレーションするためのツール、マイクロサービス、および最先端の AI 気象モデルの数々を提供しています。
Omniverse Blueprint の一部である CorrDiff は、NVIDIA NIM マイクロサービスとして利用できます。CPU を使用した高解像度の数値気象予測よりも、500 倍高速で、1 万倍高いエネルギー効率を実現します。
Earth-2 向け Omniverse Blueprint は、独立系のソフトウェア ベンダーが AI 拡張ソリューションを開発および展開し、観測データを活用して自社のソリューションをより迅速かつ正確にすることを可能にします。
地理空間ソフトウェアのマーケット リーダーである Esri は、NVIDIA とのコラボレーションにより、同社の ArcGIS プラットフォームを Blueprint を通じて Earth-2 に接続しています。Orora Tech は、自社のデータ プラットフォームを Earth-2 向けの Omniverse Blueprint に接続することを検討しています。
Tomorrow.io は、ほぼリアルタイムで独自の衛星データを提供し、次世代 AI モデルのトレーニング、推論、強化のために、NVIDIA の Earth のデジタル ツインの構築を支援しました。
新しい Blueprint の重要な構成要素は、Universal Scene Description(Open USD)ベースの 3D ワークフローおよびアプリケーションを開発するためのプラットフォームである NVIDIA Omniverse™ です。Earth-2 向けの Omniverse Blueprint は、開発者が Omniverse ソフトウェア開発キットとマイクロサービスを使用して、地理空間及び気象データをレンダリングするための NVIDIA RTX™ 搭載の可視化パイプラインを構築する方法を提示しています。
NVIDIA GDX Cloud を活用したコンピューティング
Earth-2 向け Omniverse Blueprint は、NVIDIA DGX™ Cloud プラットフォームを活用し、AI で拡張された気象予測の包括的なアクセラレーションを実証しています。NVIDIADGX GB200、HGX™ B200、そしてNVIDIA OVX™ スーパーコンピューター上で動作するこの Blueprint は、地球規模の気候シミュレーションと可視化を卓越したスピードと規模で実行する道筋を提供します。
詳細については、NVIDIA GTC の基調講演のリプレイを視聴し、NVIDIA と業界のリーダーによるセッションにご登録ください。
※本発表資料は米国時間 2025年 3 月 18 日に発表されたプレスリリースの抄訳です。
NVIDIAについて
NVIDIA (NASDAQ: NVDA) はアクセラレーテッド コンピューティングの世界的なリーダーです。
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