~アデランス産学連携~ アデランスランチョンセミナーで抗がん剤脱毛の新たな知見と脱毛抑制研究成果を発表
第120回日本外科学会定期学術集会に初共催
毛髪・美容・健康のウェルネス産業の株式会社アデランス(本社:東京都新宿区、代表取締役 津村 佳宏)は、2020年8月13日(木)~8月15日(土)に開催された、第120回日本外科学会定期学術集会でのアデランス共催ランチョンセミナーにおいて、抗癌剤脱毛の発生機序における新たな知見と、脱毛抑制研究の成果を発表いたしました。今年は新型コロナウイルス感染拡散防止として従来のような会場での実施ではなく、より多くの聴講者が場所を問わず視聴できるWEBを活用した「WEB開催」での実施となりました。
会期中の8月14日(金)にアデランス共催のセミナーが実施され、当社と共同研究を進める大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 客員研究員の佐川 倫子先生と、同じく大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授の猪股 雅史先生が講演し、がん研究会有明病院 副院長・乳腺センター長の大野 真司先生が司会を務めました。
日本外科学会は外科学に関する会員相互ならびに内外の関連学術団体との研究連絡、知識の交換、提携の場となることを通して外科学の進歩普及に貢献するための事業を行い、学術文化の発展と外科医療の向上に資することで国民の健康と福祉に寄与することを目的に、全国各地の4万人を超える会員によって組織されている一般社団法人です。第120回を迎える今回の定期学術集会は、「命と向き合い、外科医として生きる」をテーマにWEB上で開催され、アデランスが本学会に共催するのは今回が初めてです。
アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携において毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、研究成果を発表いただくことは、毛髪界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。
■アデランスランチョンセミナー 講演概要
テーマ
「抗がん剤脱毛の最前線」
司会
がん研究会有明病院 副院長・乳腺センター長
大野 真司 先生
演者1
演者
大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 客員研究員
佐川 倫子 先生
演題
抗がん剤脱毛はなぜ起こる?
講演内容
抗がん剤脱毛の機序は、細胞分裂が盛んな毛根部分の毛母細胞に抗がん剤が作用し脱毛を生じるとされている。実臨床において、使用する抗がん剤によって脱毛をきたしやすい薬剤、きたしにくい薬剤が存在するが、これはあくまで経験則に基づくものである。脱毛頻度が異なる原因は、用量依存的な問題なのか、抗がん剤の性質依存的な問題なのか、併用する薬剤との相互作用なのか、もしくは患者本人の頭皮環境や薬物代謝因子などに依存するのか、など解明されていない点が多い。当科では抗がん剤脱毛予防を目的とし、様々な基礎研究・臨床研究を行ってきた。その中でも、基礎研究より得られた知見を加え、現在解明されている抗がん剤脱毛の機序に関して報告したい。
演者2
演者
大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授
猪股 雅史 先生
演題
抗がん剤脱毛をどのように予防する?
講演内容
【はじめに】
がん患者の増加に伴い抗がん剤治療を受ける患者が増えている。脱毛は心的ダメージの大きな副作用があるにもかかわらずその有効な治療法は未だ存在しない。今回、この臨床の問題点に対して、産学連携に基づきトランスレーショナルリサーチを進め、多施設共同臨床試験を経て、抗がん剤治療後の脱毛に対する予防剤開発が実現した。本パートでは、臨床研究に基づく成果を紹介し、抗がん剤脱毛の予防について述べたい。
【探索的臨床研究】
乳がん患者を対象としたパイロット研究として、倫理委員会承認に基づき、術後抗癌剤投与期間中にαリポ酸誘導体1%含有ローションの塗布を行った。その結果、脱毛随伴症状(痛み、掻痒)の発生頻度が減少し、脱毛が著明に抑制された症例も認めた。また3-4回/日塗布群は1回/日塗布群と比較しその効果が高かった。
【多施設共同臨床研究】
2014年より乳癌患者の術後補助化学療法による脱毛への効果を評価する目的で、多施設共同臨床試験(αCIA trial)を行った。2015年5月に100例の目標登録数に到達した。化学療法終了後1年の追跡期間後に最終解析を行ない、化学療法終了後3か月目の時点で、80%以上の患者において毛髪回復を認めた。
【産学連携による予防剤の開発】
臨床研究の結果を基に、毛髪のリーディングカンパニーとの産学連携共同研究を経て、有効性の向上、副作用の軽減、製剤の使用感、価格を含めたコンプライアンスなどの課題が解決されてきた。日常臨床で利用できる抗がん剤脱毛の予防剤の製品化によって、抗がん剤患者の毛髪に関するQOL向上が期待される。
会 期:2020年8月13日(木)~8月15日(土)
会 場:WEB開催
会 頭:慶應義塾大学医学部外科学教室 教授 北川 雄光先生
※アデランス共催のセミナーは、8月14日(金)に開催しました。
日本外科学会は外科学に関する会員相互ならびに内外の関連学術団体との研究連絡、知識の交換、提携の場となることを通して外科学の進歩普及に貢献するための事業を行い、学術文化の発展と外科医療の向上に資することで国民の健康と福祉に寄与することを目的に、全国各地の4万人を超える会員によって組織されている一般社団法人です。第120回を迎える今回の定期学術集会は、「命と向き合い、外科医として生きる」をテーマにWEB上で開催され、アデランスが本学会に共催するのは今回が初めてです。
アデランスはトータルヘアソリューションにおけるリーディング企業の使命として、経営理念の一つである「最高の商品」の開発および毛髪関連業界の発展を目指し、機能性人工毛髪や医療用ウィッグの研究開発、育毛・ヘアスカルプケア関連研究、抗がん剤脱毛抑制研究など、産学連携において毛髪関連の研究を積極的に取り組んでおります。その産学共同研究の成果を国内外の学会を通じて発信し、研究成果を発表いただくことは、毛髪界の更なる進展となり、ひいては多くの方の髪の悩みの解消に寄与し、当社のCSR(企業の社会的責任)であると考えております。
■アデランスランチョンセミナー 講演概要
テーマ
「抗がん剤脱毛の最前線」
司会
がん研究会有明病院 副院長・乳腺センター長
大野 真司 先生
演者1
演者
大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 客員研究員
佐川 倫子 先生
演題
抗がん剤脱毛はなぜ起こる?
講演内容
抗がん剤脱毛の機序は、細胞分裂が盛んな毛根部分の毛母細胞に抗がん剤が作用し脱毛を生じるとされている。実臨床において、使用する抗がん剤によって脱毛をきたしやすい薬剤、きたしにくい薬剤が存在するが、これはあくまで経験則に基づくものである。脱毛頻度が異なる原因は、用量依存的な問題なのか、抗がん剤の性質依存的な問題なのか、併用する薬剤との相互作用なのか、もしくは患者本人の頭皮環境や薬物代謝因子などに依存するのか、など解明されていない点が多い。当科では抗がん剤脱毛予防を目的とし、様々な基礎研究・臨床研究を行ってきた。その中でも、基礎研究より得られた知見を加え、現在解明されている抗がん剤脱毛の機序に関して報告したい。
演者2
演者
大分大学医学部 消化器・小児外科学講座 教授
猪股 雅史 先生
演題
抗がん剤脱毛をどのように予防する?
講演内容
【はじめに】
がん患者の増加に伴い抗がん剤治療を受ける患者が増えている。脱毛は心的ダメージの大きな副作用があるにもかかわらずその有効な治療法は未だ存在しない。今回、この臨床の問題点に対して、産学連携に基づきトランスレーショナルリサーチを進め、多施設共同臨床試験を経て、抗がん剤治療後の脱毛に対する予防剤開発が実現した。本パートでは、臨床研究に基づく成果を紹介し、抗がん剤脱毛の予防について述べたい。
【探索的臨床研究】
乳がん患者を対象としたパイロット研究として、倫理委員会承認に基づき、術後抗癌剤投与期間中にαリポ酸誘導体1%含有ローションの塗布を行った。その結果、脱毛随伴症状(痛み、掻痒)の発生頻度が減少し、脱毛が著明に抑制された症例も認めた。また3-4回/日塗布群は1回/日塗布群と比較しその効果が高かった。
【多施設共同臨床研究】
2014年より乳癌患者の術後補助化学療法による脱毛への効果を評価する目的で、多施設共同臨床試験(αCIA trial)を行った。2015年5月に100例の目標登録数に到達した。化学療法終了後1年の追跡期間後に最終解析を行ない、化学療法終了後3か月目の時点で、80%以上の患者において毛髪回復を認めた。
【産学連携による予防剤の開発】
臨床研究の結果を基に、毛髪のリーディングカンパニーとの産学連携共同研究を経て、有効性の向上、副作用の軽減、製剤の使用感、価格を含めたコンプライアンスなどの課題が解決されてきた。日常臨床で利用できる抗がん剤脱毛の予防剤の製品化によって、抗がん剤患者の毛髪に関するQOL向上が期待される。
- 学会概要
会 期:2020年8月13日(木)~8月15日(土)
会 場:WEB開催
会 頭:慶應義塾大学医学部外科学教室 教授 北川 雄光先生
※アデランス共催のセミナーは、8月14日(金)に開催しました。
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