独自技術でAIがテキスト情報を定量化(可視化) 読まずに内容が理解できる!「文意知」をリリース


株式会社インテージテクノスフィア(本社:東京都、代表取締役社長:饗庭忍)は、AIを用いてテキスト情報を定量化(可視化)する技術を開発し、この技術を使ったサービス「文意知(ぶんいち)」をリリースしました。
「文意知」の使用により、テキスト情報を読むことなく内容の理解が可能になります。「大量のテキスト情報の内容把握に多くの時間を費やしている」「テキスト情報を活用できていない」という課題の解決に最適です。


【「文意知」の特徴】
これまでは、「テキスト情報を見える化」するための手法として「テキストマイニング」が用いられてきました。従来のテキストマイニングは「単語や係り受け(文節の関係性)の出現頻度の集計」がその基本となっており、文章の内容を理解するためには、ヒトによる解釈が必要でした。
これに対して「文意知」は、AIを活用し、テキスト情報の内容を数値化します。定量的に表すことで、ヒトによる結果の解釈を必要とせず、内容を理解できる点が大きな特徴です。
 

「文意知」と従来のテキストマイニングの比較


【「文意知」でできること】
①定量化・可視化することによって、テキスト情報を読まずに内容を理解することができます。
②各文章の「伝えたい内容」を数値として表すため、客観的な指標として共有や比較が可能となります。

【テキスト情報の定量化のステップ】
①AIがテキスト情報から「伝えたい内容」を抽出
 テキスト情報には、さまざまな「伝えたい内容」が含まれています。そのため、まずAIが原文を解読し、そこに表されている「伝えたい内容」を抽出します。
②AIが各文章に含まれる「伝えたい内容」を数値化
 伝えたい内容は同じであっても、表現方法や詳細性は文章によって様々です。AIが個々の表現方法や詳細性を解析し、抽出された伝えたい内容と各文章との関係性を数値化します。(ここではその数値を情報量と定義しています。)


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読まずに内容が理解できる「文意知」の活用例
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政府の「新型コロナウイルス感染症対策分科会(および専門家会議)」の議事概要を「文意知」を使って定量化。
新型コロナウイルス感染症について専門家はどのような議論をしてきたか、を分析しました。

1.最も多く議論されたのは「感染拡大防止策」
議事録(2020年2月16日~2021年2月25日)を基に、これまでどのような議論がなされていたかを分析しました。
その結果、最も多く議論されてきたのは「感染拡大防止策」で全体の約37%を占めています。

議事内容の内訳


2.「感染拡大防止策」の内訳
最も多く議論されてきた「感染防止策」について、その内容をさらに詳細に分析しました。
「感染拡大防止策全体」を100としたときの内訳は、「イベント制限」(21%)、「行動制限」(15%)、「法整備」(13%)、「水際対策」(13%)、「行動様式」(12%)でした。

「感染拡大防止策」の内訳


3.議事録の「情報量」を会議ごとに比較
政府による新型コロナウイルス感染症対策の専門家の会議体は、当初は「専門家会議」としてスタート。2020年7月に「分科会」に変わりました(下図の赤線)。
そこで、「第1回新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」から「第25回新型コロナウイルス感染症対策分科会」まで、計42回の会議について、各議事録の「情報量」(原文の「伝えたい内容」と各文章との関係性を数値化したもの)を分析。その結果、分科会に変わった時点で「情報量」が飛躍的に増えていることがわかりました。

各議事録の「情報量」


4.議論の内容の変化
「緊急事態宣言」の発令や政権交代で期間を区切り、議事内容の変化を分析しました。
時系列で確認すると、「感染状況」や「感染経路」などの現状把握に関する議事の割合は徐々に減り、「感染拡大防止策」「経済対策」など、対策についての議論が増えてきています。特に、2回目の「緊急事態宣言」が発令された1月以降、この傾向が顕著になっています。

会議別の議事内容の比較


5.発言者別に「情報量」を比較
「新型コロナウイルス感染症対策分科会(および専門家会議)」の構成員を専門領域で区分して、それぞれの「情報量」を分析しました。
分科会は、医療・経済・法律関係者ら、さまざまな領域の専門家で構成されています。発言の情報量は医療関係者が最も多く、次いで行政公共関係者でした。また、分科会(および専門家会議)は「医療・経済の専門家の会議」という印象が強いものの、実際は、各地域の実情に精通した知事らの発言も多いことがわかりました。

発言者別の「情報量」


<データ引用元>
「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」 議事概要
 首相官邸ホームページ(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/taisaku_honbu.html
「新型コロナウイルス感染症対策分科会」 議事概要
 内閣官房ホームページ(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/yusikisyakaigi.html#3

<分析対象データ>
「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」 第1回(2020年2月16日)~第17回(2020年6月19日)
「新型コロナウイルス感染症対策分科会」 第1回(2020年7月6日)~第25回(2021年2月25日)


【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社インテージテクノスフィア
経営企画部 広報担当:池田
医薬サービスビジネス部 担当:井上
Eメール: itsp-bizdev@intage.com
TEL:03-5294-8434

【株式会社インテージテクノスフィア】 https://www.intage-technosphere.co.jp/
インテージテクノスフィアは、マーケティングリサーチ業界を牽引するインテージグループにおいてIT事業を担う会社です。「データに魂を吹き込み、世の中を感動させる Intelligence Integrity Impression」をビジョンとして掲げ、データ活用ノウハウを駆使し、AI(人工知能)のビジネス適用、ソフトウェア開発・販売、システム運用、維持・管理、データセンター運用、システム構築・運用による業務プロセス改善支援などを展開しています。

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会社概要

URL
http://www.intageholdings.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都 千代田区神田練塀町3番地 インテージ秋葉原ビル
電話番号
03-5294-7411
代表者名
仁司 与志矢
上場
東証1部
資本金
16億8140万円
設立
1960年03月