無リン無灰ディーゼルエンジンオイル「idemitsu AshFree」が潤滑油として初めて「川崎CNブランド」に認定

－製品ライフサイクルでCO2排出量削減に貢献－

出光興産株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長：木藤俊一、以下「当社」）が開発・販売する無リン無灰ディーゼルエンジンオイル「idemitsu AshFree」が、脱炭素社会の促進に貢献する製品として、「川崎CNブランド」に認定されました。潤滑油が認定されるのは、初めてとなります。本製品は、神奈川県川崎市に本社を置く出光ルブテクノ株式会社（代表取締役社長：上前伸浩、当社100%子会社）の京浜事業所（以下「出光ルブテクノ京浜事業所」）で製造しています。

川崎CNブランド」に認定された「idemitsu AshFree」

認定式の様子

「川崎CNブランド」は、原材料調達から生産、流通・販売、使用、廃棄・リサイクルまでの製品ライフサイクル全体においてCO2排出量の削減が認められた、川崎発の製品・技術などを認定するものです。優れた製品や技術などを通じて、市民や事業者に脱炭素化への取り組みを波及させることを目的の一つとしています。

【認定理由と製品概要】

「idemitsu AshFree」は、製品ライフサイクルにおいて、従来のディーゼルエンジンオイルと比較して、CO2排出量を約60%削減できる点が評価されました。

製造を担う出光ルブテクノ京浜事業所では、本製品の製造に必要な電力に、実質再生可能エネルギー100%※由来の電力を使用しています。また、本製品を使用することで、トラック等の排ガス浄化装置「DPF」の再生回数や交換頻度を低減し、車両から排出されるCO₂を削減します。

DPFは、走行距離が延びるとエンジンオイル添加剤由来の灰で目詰まりを起こし、トラブルの原因となります。この課題を根本的に解決するため、当社は「灰を出さない」独自の添加剤処方技術を用いて、灰となる金属添加剤を使用しないディーゼルエンジンオイルを開発しました。本製品はDPFの寿命延長やメンテナンス費用の削減に貢献するだけでなく、DPF再生回数の短縮による労働時間および燃料使用量の削減にも貢献します。2022年9月の発売以降、1,000社以上のお客様にご使用いただいています。

※FIT（固定価格買取制度）を含む再生可能エネルギー電気に非化石証書（再エネ指定）を組み合わせた電力と卒FIT電力により、実質的に再生可能エネルギー100％の電力とするもの。

【出光興産株式会社 潤滑油二部長 伊藤則章のコメント】

この度は川崎市よりMade In 川崎の証である名誉ある認定をいただくことができ、大変光栄に存じます。本製品は20年以上かけて検討、開発を進め、多くの困難を乗り越えながら製品技術を確立しました。当社潤滑油のマザー工場を担う京浜事業所にて製造しており、2022年9月に販売を開始しました。本製品の開発・製造・供給に関わった社内外のすべての関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。

近年、物流業界は運転手不足や高齢化、そして2024年4月1日に施行された運転手の時間外労働の上限規制など、多くの課題に直面しています。こうした状況の中で、物流業界の皆さまの負担軽減に貢献できる本製品の製造と供給の意義は、非常に大きいと感じています。この「川崎CNブランド」に価値を感じていただける方々に広くアピールし、ブランドの目的である「社会全体のカーボンニュートラルの実現」にも寄与したいと考えております。

当社は1911 年の創業以来、潤滑油の緻密なテーラーメード処方にこだわり続け、技術力を磨いてきました。潤滑油事業部のブランドメッセージ「The Heart of Technology」（テクノロジーを通じて､真に心豊かな世界を実現する）の体現に向け、今後も独自の技術力を生かし、将来を見据えた革新的な製品開発を通じて、持続可能な社会の実現に向けて貢献してまいります。

【ご参考】

「idemitsu AshFree」製品紹介ページ

https://www.idemitsu.com/jp/business/lube/products/AshFree/index.html

2022年8月29日付

業界初、商用ディーゼルエンジン車のDPFを“超寿命化”する無リン無灰オイル「idemitsu AshFree」を新開発

2023年4月27日付

「業界初のJASO DH-2規格性能を有する金属非含有のディーゼルエンジン油の開発」が第73回自動車技術会賞「技術開発賞」を受賞

2023年6月15日付

「金属分を含まない無灰型ディーゼルエンジン油「idemitsu AshFree」の開発」が第22回GSC賞「奨励賞」を受賞

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