超高校級ランナー・鈴木 琉胤さん、目指すは箱根駅伝とロサンゼルス五輪出場!

松戸市

 2024年7月31日のインターハイ(全国高校総体)2024、男子5000m決勝で13分39秒85の記録で日本人最高の2位。そして2024年12月に行われた「男子第75回全国高等学校駅伝競走大会」の1区で、日本選手最高記録を5秒更新する28分43秒の快走で区間賞という大記録を残し、日本陸上界の未来を担う選手の一人として注目を集める、松戸市出身で八千代松陰高等学校(以下、「八千代松陰高校」)陸上競技部所属の鈴木琉胤(るい)さん。早稲田大学への進学を前に、自身の将来を見据えた想いを熱く語ってくれました。

※この記事の情報は、2025年2月18日 現在のものです。


サッカー部所属の全国中学No.1ランナーが八千代松陰高校では陸上競技に専念!

 松戸市生まれ松戸市育ちの鈴木さんは、松戸市立小金北中学校3年の時、サッカー部に所属しながら「全日本中学校陸上競技選手権大会」 男子3000mに出場し、8分35秒54(当時の千葉県中学生歴代3位)を記録して優勝。2021年度全国中学No.1ランナーとなり一気に注目が集まると、複数の陸上強豪高校から声がかかる中、八千代松陰高校(千葉県八千代市)への進学を決め、陸上競技に専念することを決意。2022年全国高校駅伝では1年生ながら4区を任され、同校40年ぶりの表彰台となる“3位”の快挙に貢献しました。

 そして、箱根駅伝(東京箱根間往復大学駅伝競走)出場・総合優勝を目指し、2025年4月からは早稲田大学スポーツ科学部へ進学する予定。さらにその先、「日本人初の5000m 12分台、10000m 26分台を目指し、LA2028夏季オリンピックに出場したい」と、前だけを向いて走り続けています。

そんな鈴木さんがこれまで走ってきた道を振り返ると、3人の恩師と3人の盟友の姿がありました。

走り始めたきっかけはサッカーで勝つため

 沖縄(琉球)が好きな両親から「生きる道を受け継いで、たくましく生きてほしい」という想いを込めて“琉胤”と名付けられ、その人生を走り始めます。

「自宅の近くでジョギングしていても地域の皆さんが優しく声をかけてくれて、温かくて、大好きな街です(鈴木さん)」という松戸で育った鈴木さん。
 松戸市立小金北小学校時代に地元・松戸市のサッカークラブチーム「カンガルーFC」に所属しながら、学校の長距離走も毎年トップで、“走る” “蹴る”の両刀の才能は、この頃から芽生えます。

 「小学校時代から『サッカーで勝つために走ろう』と父と毎朝走る習慣がありました」。また、この頃から「この方たちとの出会いがあったから今の自分がある」と話す恩師たちとの奇跡的な出会いが、節目節目で訪れます。

サッカーと陸上の二刀流を応援、恩師や盟友との出会いを重ねて

小金北中学校時代の鈴木さん

また、この頃から陸上でも「勝ちたい」「負けると悔しい」と強く感じるようになります。それは、中学時代に「一度も大会で勝てなかった」という、後の八千代松陰高校のチームメイトであり同校の主将となる河嶋晃汰(こうた)さん(松戸市立第六中学校卒)の存在も大きく、この頃から競い合い、互いに切磋琢磨する仲となります。

さらに、「岡崎先生との出会いが、私を陸上の道へと導いてくれました。そして仲間たちと走りながら、“走る楽しさ”を知りましたし、東葛駅伝(千葉県東葛飾地方の公立・私立中学校が参加する駅伝大会)で走ったことで“駅伝の楽しさ”を体感していきました。中村先生は早稲田大学のサッカー部出身で、この頃から早稲田への道もつながっていたのかもしれません(鈴木さん)」と感慨深く話してくれました。

高校で一緒に走った仲間は松戸出身の盟友

松戸出身の仲間たちと松戸の“M”ポーズ

 岡崎先生が八千代松陰高校OBという縁もあり、その当時同校陸上部監督を務めていた大塚正人前監督が鈴木さんに直接“プロランナーへの道”をアドバイスするなど、運命に導かれるように、勉学と陸上の文武両道を目指して八千代松陰高校に進学します。そして、高校からはサッカーを辞め、陸上に専念することを決意します。

  同じ千葉県内でも、松戸市の自宅から同校まで通学に片道約2時間。

朝4時半起きの毎日を支えてくれたのは、家族と、同じ松戸出身で同校陸上部の3人の友人をはじめとした仲間だったと言います。高校での3年間は、前出の河嶋さんをはじめ、中学時代からの友であり良きライバルの和久井(わくい)夏輝(なつき)さん、河田(かわた)珠夏(じゅな)さん(ともに松戸市立常盤平中学校卒)らとともに走り、苦しい時も支え合いながら勉強と陸上を両立させてきました。

 2年生のときに仙骨の疲労骨折で陸上が長期間できない挫折を味わった時期も、仲間の支えがあって乗り越えられたと言います。最後の全国高校駅伝でも、鈴木さんのゴール直前の沿道で、全力で声援を送っていたのは、当日体調不良で離脱を余儀なくされたアンカーを務める予定だった和久井さんでした。辛いはずのラストスパートで鈴木さんが和久井さんに気付き、満面の笑みでガッツポーズした姿は、これまで仲間たちと支え合い、最後の駅伝で走りたくても走れなかった“仲間の想いを背負って走っている”と感じた瞬間でした。

全国高校駅伝閉会式後の八千代松陰高校陸上部

大橋監督も認める鈴木さんにしかない魅力

 八千代松陰高校陸上部で3年間指導した大橋※一博監督(※大橋監督の「橋」の漢字は正式には異体字です)は、鈴木さんの魅力について、「琉胤の走りは、力感なくスピードを出して維持していける能力が非常に高いのと、自分の体調の良し悪しを俯瞰で見ることができる能力が非常に高いです。ランニングエコノミーとも言いますが、力感がなければ体力のロスがないので、長く力を出し続けることができます。体調の把握についても、試合に対して常に全力ではなく、今出せる力をきっちりと出すところは他の子には真似できません。例えば都道府県駅伝の時もフルパワーで行ったら怪我をしそうと判断し、少し抑え気味のレースとなりました。全国大会ともなれば全力で臨みたいところですが、そのあたりをコントロールできる能力も長けています。競技に対する姿勢も素晴らしく、陸上部でもお手本となる選手でした。『鈴木がこれだけ練習しているのだから、他の皆も練習せざるを得ない』となり、チーム全体を引き上げる役割をしていました。」と絶賛。今後の展望については、「琉胤にはやはりオリンピック出場を目指し、日本を代表する選手に成長してほしいと感じています。日本人初の5000m12分台、10000m26分台がターゲットになるかと思います。」と期待を込めながら冷静に話してくれました。

周りの声援をチカラにできるのが駅伝の魅力

 「沿道の人たちの応援や選手一人ひとりの想いを襷で繋いでいく駅伝は、他のスポーツにはない魅力があります。自分は今まで、人との出会いに支えられてここまで走ってこれたと思っているので、これからも周りの人たちの声援をチカラにして走ることができる長距離や駅伝を続けて記録をつくり、皆さんに恩返しがしたいです」と駅伝の魅力を語る鈴木さん。

 さらに、「これまで自分が支えてもらった指導者と仲間の誰か一人でも欠けていたら、今の自分はいません。本当に、これまでの全ての出会いとあらゆるサポートに感謝したいです」と語る鈴木さんの真っ直ぐな目は、すでにその先を見据えています。

箱根駅伝、そしてLA2028夏季オリンピックへ

 勝つことに徹する気持ちと、自分でレースを作って勝ち切るスタイルが強みと自己分析する鈴木さんは、この春から早稲田大学スポーツ科学部に進学します。大学では箱根駅伝に出場して、2011年以来となる総合優勝を目指すそう。大学進学後、そして今後の目標について、

「これまでお世話になった方たちに、早稲田大学競走部のユニフォームを着て箱根駅伝を快走する姿をみせたい。そして、2011年以来の総合優勝に貢献したい。それを叶えられるメンバーが揃っていると思っています。そして個人的には、LA2028夏季オリンピックへの出場も目標です。ただ、すぐに結果を求めるのではなく、3年後に結果が出せるように焦らず練習を重ねていきます。日本人初となる5000m 12分台、10000m26分台を出せるよう、頑張ります」と力強く話してくれました。

 陸上の長距離と駅伝の二刀流、勉学とトレーニングの文武両道、その2×2の四輪駆動で走り続ける鈴木さんは、最後にこう力を込めました。「八千代松陰高校で一緒に走ったチームメイトが違う大学で陸上を続けると思うので、箱根駅伝で一緒に走れることを楽しみにしています」。

人間性が人との縁を繋ぎ、明るい未来へ導く

 “毎日の睡眠が大事”で、7時間の睡眠時間を確保するため帰宅してもほとんどテレビやスマートフォンに触れずに高校3年間を過ごしてきたという、ストイックな鈴木さん。

 とにかく負けず嫌いで自分に厳しく、それでも仲間や先輩・恩師をリスペクトし、家族を大切に想う鈴木さんの人間性こそが、周りから愛され、多くの人を魅了するのでしょう。そうして深めた周囲との縁が、駅伝の“襷”のように人と人とを繋ぎ、固い絆となって、彼の次なるステージへと自然に導いているように感じました。

 鈴木さんが見据える“明るい未来への扉”が、今開こうとしています。

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会社概要

松戸市

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URL
https://www.city.matsudo.chiba.jp/
業種
官公庁・地方自治体
本社所在地
千葉県松戸市根本387-5
電話番号
047-366-1111
代表者名
本郷谷 健次
上場
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資本金
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設立
1943年04月