潰瘍性大腸炎を対象とした「抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法」
先進医療第1例目となる腸内細菌叢移植を実施
順天堂大学(東京都文京区、学長:新井一)とメタジェンセラピューティクス株式会社(山形県鶴岡市、代表取締役社長CEO:中原拓)は、「活動期潰瘍性大腸炎患者を対象とする抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法」の臨床研究について、順天堂大学医学部附属順天堂医院にて、先進医療として第1例目となる腸内細菌叢移植を実施したことをお知らせいたします。
抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法(Antibiotic Fecal Microbiota Transplantation療法、以下「A-FMT療法」)は、患者さんの乱れた腸内環境を改善するために、3種類の抗菌薬(アモキシシリン、ホスホマイシン、メトロニダゾール)を用いて患者さんの腸内細菌叢を除去した後、健康なドナーの便から調整した腸内細菌叢溶液を内視鏡により注入し、バランスのとれた腸内細菌叢を構築する医療技術です。以前より行われてきた腸内細菌叢移植の前に抗菌薬の投与を追加することで、より効果的な腸内細菌叢移植となることを目指しています。
本臨床研究は、軽症から中等症の左側・全大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者を対象として、A-FMT療法の有効性及び安全性を検討することを目的に、2023年1月に先進医療Bとして承認されました。同月より、先進医療B「アモキシシリン、ホスホマイシン及びメトロニダゾール経口投与並びに同種糞便微生物叢移植の併用療法」として、順天堂大学医学部附属順天堂医院にて開始し、2023年3月には順天堂大学医学部附属静岡病院、金沢大学附属病院が研究参加施設として加わりました。メタジェンセラピューティクス株式会社は共同研究機関として、腸内細菌ドナーのリクルーティング、便検体の管理、腸内細菌叢溶液の調製、品質管理などに係る支援業務を提供しています。
順天堂大学とメタジェンセラピューティクス株式会社は、引き続き、先進医療として本医療技術の有効性や安全性を検討し、標準治療化を目指して研究を進めて参ります。
先進医療の概要
■先進医療技術の名称
アモキシシリン、ホスホマイシン及びメトロニダゾール経口投与並びに同種糞便微生物叢移植の併用療法 潰瘍性大腸炎(軽症から中等症までの左側大腸炎型又は全大腸炎型に限る。)
■研究概要
軽症から中等症の左側・全大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者を対象に、多施設共同単群試験により、抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法の有効性及び安全性を検討する。
<主要評価項目>
A-FMT療法開始後8週時における寛解率
<予定試験期間>
2024年3月まで
<予定症例数>
37例
■研究参加施設
順天堂大学医学部附属順天堂医院
順天堂大学医学部附属静岡病院(2023年3月より参加)
金沢大学附属病院(2023年3月より参加)
■共同研究機関
メタジェンセラピューティクス株式会社
【実施業務】
ドナーのリクルーティング及び便検体の管理に係る支援業務
腸内細菌叢溶液の作成、品質管理および輸送に係る支援業務
本臨床研究のご案内ページ
順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器内科
潰瘍性大腸炎に対する腸内細菌叢移植
https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/shokaki/about/treatment/intestinal_microbiota1.html
参考リリース
潰瘍性大腸炎を対象とした「抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法」が先進医療Bとして承認、2023年1月より実施
https://www.metagentx.com/news/230104_senshinb/
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。国内で最も患者数の多い指定難病で、その患者数は20万人以上*1と推定されています。近年では新規薬物療法の登場で治療効果は飛躍的に向上したものの、長期予後については不透明であり、また副作用についても課題となっています。また、腸内細菌叢の乱れが潰瘍性大腸炎の発症や増悪の要因の一つであることが明らかになってきています。
(*1) 平成28年度 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究 総括研究報告書
メタジェンセラピューティクス株式会社について
メタジェンセラピューティクス株式会社は「マイクロバイオームサイエンスで患者さんの願いを叶え続ける」ことをミッションとして、腸内マイクロバイオーム研究に基づいた医療と創薬でソーシャルインパクトを生み出す大学発ベンチャーです。
順天堂大学について
順天堂大学は、「不断前進」の理念のもとに学是「仁」を大切にしながら、出身校、国籍、性別の差別のない“三無主義”を学風として掲げ、8学部4研究科6附属病院からなる「健康総合大学・大学院大学」として教育・研究・医療そしてリベラル・アーツを通じて国際レベルでの社会貢献と人材育成を進めております。
本臨床研究は、軽症から中等症の左側・全大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者を対象として、A-FMT療法の有効性及び安全性を検討することを目的に、2023年1月に先進医療Bとして承認されました。同月より、先進医療B「アモキシシリン、ホスホマイシン及びメトロニダゾール経口投与並びに同種糞便微生物叢移植の併用療法」として、順天堂大学医学部附属順天堂医院にて開始し、2023年3月には順天堂大学医学部附属静岡病院、金沢大学附属病院が研究参加施設として加わりました。メタジェンセラピューティクス株式会社は共同研究機関として、腸内細菌ドナーのリクルーティング、便検体の管理、腸内細菌叢溶液の調製、品質管理などに係る支援業務を提供しています。
順天堂大学とメタジェンセラピューティクス株式会社は、引き続き、先進医療として本医療技術の有効性や安全性を検討し、標準治療化を目指して研究を進めて参ります。
先進医療の概要
■先進医療技術の名称
アモキシシリン、ホスホマイシン及びメトロニダゾール経口投与並びに同種糞便微生物叢移植の併用療法 潰瘍性大腸炎(軽症から中等症までの左側大腸炎型又は全大腸炎型に限る。)
■研究概要
軽症から中等症の左側・全大腸炎型の潰瘍性大腸炎患者を対象に、多施設共同単群試験により、抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法の有効性及び安全性を検討する。
<主要評価項目>
A-FMT療法開始後8週時における寛解率
<予定試験期間>
2024年3月まで
<予定症例数>
37例
■研究参加施設
順天堂大学医学部附属順天堂医院
順天堂大学医学部附属静岡病院(2023年3月より参加)
金沢大学附属病院(2023年3月より参加)
■共同研究機関
メタジェンセラピューティクス株式会社
【実施業務】
ドナーのリクルーティング及び便検体の管理に係る支援業務
腸内細菌叢溶液の作成、品質管理および輸送に係る支援業務
本臨床研究のご案内ページ
順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器内科
潰瘍性大腸炎に対する腸内細菌叢移植
https://www.juntendo.ac.jp/hospital/clinic/shokaki/about/treatment/intestinal_microbiota1.html
参考リリース
潰瘍性大腸炎を対象とした「抗菌薬併用腸内細菌叢移植療法」が先進医療Bとして承認、2023年1月より実施
https://www.metagentx.com/news/230104_senshinb/
潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。国内で最も患者数の多い指定難病で、その患者数は20万人以上*1と推定されています。近年では新規薬物療法の登場で治療効果は飛躍的に向上したものの、長期予後については不透明であり、また副作用についても課題となっています。また、腸内細菌叢の乱れが潰瘍性大腸炎の発症や増悪の要因の一つであることが明らかになってきています。
(*1) 平成28年度 厚生労働科学研究費補助金難治性疾患等政策研究事業 難治性炎症性腸管障害に関する調査研究 総括研究報告書
メタジェンセラピューティクス株式会社について
メタジェンセラピューティクス株式会社は「マイクロバイオームサイエンスで患者さんの願いを叶え続ける」ことをミッションとして、腸内マイクロバイオーム研究に基づいた医療と創薬でソーシャルインパクトを生み出す大学発ベンチャーです。
順天堂大学について
順天堂大学は、「不断前進」の理念のもとに学是「仁」を大切にしながら、出身校、国籍、性別の差別のない“三無主義”を学風として掲げ、8学部4研究科6附属病院からなる「健康総合大学・大学院大学」として教育・研究・医療そしてリベラル・アーツを通じて国際レベルでの社会貢献と人材育成を進めております。
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