「ラクトフェリンの摂取が子どもの睡眠の質を改善する可能性を確認」Nature and Science of Sleep誌掲載のお知らせ
「ラクトフェリン」の製造量において世界トップシェア(※1)の森永乳業グループ~からだを、中から強くする機能性素材「ラクトフェリン」~
森永乳業では、長野県松本市、信州大学との産官学連携で共同研究を実施し、ラクトフェリンの摂取が子どもの睡眠の質を改善する可能性を確認いたしました。本研究結果がNature and Science of Sleep誌に掲載されましたので報告いたします。
※1 Absolute Reports社 2019年データ 当社の子会社、MILEI GmbH(ミライ社)の製造量
※1 Absolute Reports社 2019年データ 当社の子会社、MILEI GmbH(ミライ社)の製造量
ラクトフェリンは、母乳、特に初乳に多く含まれるたんぱく質で、赤ちゃんの成長と発達に重要な役割を担っていると考えられています。森永乳業では、母乳に近い機能を持つ育児用ミルクの開発に取り組む中で、ラクトフェリンに着目し、1963年にラクトフェリンに関する研究報告を発表しました。以降、学会や論文等でその有用性に関する発表を行っており、メーカーの中では、世界で最も多くラクトフェリンに関する論文を発表しています(※2)。
※2 Elsevier社が提供するデータベース「SCOPUS」 検索" lactoferrin "(2020年11月時点)
PDF版はこちら
https://prtimes.jp/a/?f=d21580-20201204-3276.pdf
◆研究の背景と目的
ラクトフェリンは抗ウイルス作用や免疫調節作用を示すことが知られ、臨床研究において、ラクトフェリンの摂取による身近な感染症の抑制効果が報告されています。一方で、近年の基礎研究から、ラクトフェリンの摂取が子どもの睡眠の質を改善する可能性も示唆されています。そこで今回、ラクトフェリンの摂取が子どもの睡眠状態に及ぼす影響を調査しました。
◆研究の内容
対象者:松本市内の保育園児 109名(1、2歳児対象、平均年齢:約2歳2か月)
試験デザイン :二重盲検ランダム化プラセボ対照並行群間比較試験
期間:2017年11月~2018年4月(摂取期間13週間)
内容:対象者をランダムに2群に分け、プラセボまたはラクトフェリン(48mg/日)を含む食品のいずれかを摂取していただきました。摂取の前後で、保護者を対象に「日本版幼児睡眠質問票」を用いて、子どもの睡眠状態に関するアンケートを行いました。アンケートは、①OSAS:閉塞性睡眠時無呼吸症、②RLS:むずむず脚症候群(感覚)、③RLS:むずむず脚症候群(動き)、④朝の症状、⑤睡眠習慣、⑥パラソムニア:睡眠時随伴症、⑦睡眠不足、⑧日中の過度の眠気、⑨日中の行動、⑩不眠・リズム障害の10因子39項目から構成され、各項目について「非常にあてはまる」~「全くあてはまらない」の6段階で回答いただき、10因子の総スコア、因子毎のスコアを比較しました。
◆結果の概要
ラクトフェリンを摂取した子どもは睡眠アンケートの「総スコア」が改善する傾向が見られました。中でも子どもの「④朝の症状」(起きた時機嫌が悪い、目覚めるのに時間がかかる、なかなか布団から出られない)がプラセボ群と比較して有意に改善しました(図1)。また、「③RLS(動き)」(夜になると足をさする、夜になると足を触る)と「⑦睡眠不足」(休日前は平日より1時間以上夜ふかし、休日は平日より1時間以上長く眠る)についてもラクトフェリン群において改善する傾向が見られました。
摂取期間中、子どもの起床時間、就寝時間には変化はなく、睡眠時間には群間で差はありませんでした。
(群間で有意差あり *, P < 0.05、 群間で有意傾向あり †, P < 0.1)
◆まとめ
以上の結果から、ラクトフェリンの摂取が子どもの睡眠の質を改善する可能性を確認することができました。ラクトフェリンが子どもの健全な発達にどのように寄与しているのかについて、引き続き、研究を進めてまいります。
※2 Elsevier社が提供するデータベース「SCOPUS」 検索" lactoferrin "(2020年11月時点)
PDF版はこちら
https://prtimes.jp/a/?f=d21580-20201204-3276.pdf
◆研究の背景と目的
ラクトフェリンは抗ウイルス作用や免疫調節作用を示すことが知られ、臨床研究において、ラクトフェリンの摂取による身近な感染症の抑制効果が報告されています。一方で、近年の基礎研究から、ラクトフェリンの摂取が子どもの睡眠の質を改善する可能性も示唆されています。そこで今回、ラクトフェリンの摂取が子どもの睡眠状態に及ぼす影響を調査しました。
◆研究の内容
対象者:松本市内の保育園児 109名(1、2歳児対象、平均年齢:約2歳2か月)
試験デザイン :二重盲検ランダム化プラセボ対照並行群間比較試験
期間:2017年11月~2018年4月(摂取期間13週間)
内容:対象者をランダムに2群に分け、プラセボまたはラクトフェリン(48mg/日)を含む食品のいずれかを摂取していただきました。摂取の前後で、保護者を対象に「日本版幼児睡眠質問票」を用いて、子どもの睡眠状態に関するアンケートを行いました。アンケートは、①OSAS:閉塞性睡眠時無呼吸症、②RLS:むずむず脚症候群(感覚)、③RLS:むずむず脚症候群(動き)、④朝の症状、⑤睡眠習慣、⑥パラソムニア:睡眠時随伴症、⑦睡眠不足、⑧日中の過度の眠気、⑨日中の行動、⑩不眠・リズム障害の10因子39項目から構成され、各項目について「非常にあてはまる」~「全くあてはまらない」の6段階で回答いただき、10因子の総スコア、因子毎のスコアを比較しました。
◆結果の概要
ラクトフェリンを摂取した子どもは睡眠アンケートの「総スコア」が改善する傾向が見られました。中でも子どもの「④朝の症状」(起きた時機嫌が悪い、目覚めるのに時間がかかる、なかなか布団から出られない)がプラセボ群と比較して有意に改善しました(図1)。また、「③RLS(動き)」(夜になると足をさする、夜になると足を触る)と「⑦睡眠不足」(休日前は平日より1時間以上夜ふかし、休日は平日より1時間以上長く眠る)についてもラクトフェリン群において改善する傾向が見られました。
摂取期間中、子どもの起床時間、就寝時間には変化はなく、睡眠時間には群間で差はありませんでした。
図1 子どもの睡眠に関するアンケートのスコア変化
(群間で有意差あり *, P < 0.05、 群間で有意傾向あり †, P < 0.1)
◆まとめ
以上の結果から、ラクトフェリンの摂取が子どもの睡眠の質を改善する可能性を確認することができました。ラクトフェリンが子どもの健全な発達にどのように寄与しているのかについて、引き続き、研究を進めてまいります。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像