日立、グローバルであらゆる業界に向けてHMAXを展開し社会イノベーションを加速

社会インフラに対する深いドメインナレッジと先進的なAIを組み合わせたソリューション群

株式会社 日立製作所

 株式会社日立製作所(以下、日立)は、本日、「HMAX by Hitachi」(以下、HMAX(エイチマックス))を米国ネバダ州ラスベガスで開催される世界最大級のテクノロジー見本市「CES 2026」にて発表しました。

 HMAXは、AIで社会インフラを革新する次世代ソリューション群です。フィジカル・デジタル両方のアセットから得られる膨大なデータを活用し、先進的なAIを日立ならではの深いドメインナレッジで強化することで、社会インフラが抱える最も複雑な課題に挑み、お客さまと社会に最大の成果と価値を提供します。これらのソリューションは、体系化された構成要素に基づいており、先進的な技術を組み込み、強固なパートナーエコシステムを活用することで、現場システムの信頼性とパフォーマンスを向上させます。


 HMAXは、産業設備・機器など物理的なアセットやデジタルアセットから収集されるデータと、日立が長年にわたり運用・保守システムの展開を通じて培ってきたドメインナレッジを組み合わせ、 Perception AI(認識AI)や生成AI、Agentic AI、フィジカルAIなど先進的なAI技術で、世界中に新たな価値をもたらす強力なソリューションを提供します。

 日立のHMAXは、AIの力によって大きな価値を生み出す3つの主要分野に広がっています。

・HMAX Mobility:よりスマートで最適化された交通システム、自律運転、IoT対応型モビリティを実現します。

・HMAX Energy:ミッションクリティカルなエネルギーインフラのバリューチェーン全体において、安全性・信頼性・持続可能性の確保を支援します。デジタル技術を活用したサービス群により、問題の発生を未然に予測し防止することで、稼働時間の最大化、資産寿命の延長、性能・効率の最適化を実現します。

・HMAX Industry:ビルや工場など向けに、安全、生産性・品質向上、環境配慮といった価値を提供し、フロントラインワーカーの現場の革新と人々のウェルビーイング向上に貢献します。

 さらに今後は、データセンターや金融機関など、ミッションクリティカルなシステム領域へも展開を予定しています。


背景:AIの力を現実世界へ

 現在、製造業や社会インフラなどの現場では、慢性的な人手不足や設備の老朽化といった課題が深刻化しています。フィジカルAIは、現場データをリアルタイムで収集・分析し、運用に組み込むことで、これらの課題に対応します。従来のAIが主に情報処理やコンテンツ生成に重点を置いていたのに対し、フィジカルAIは予知保全、複雑なシステムの最適化、ロボティクスなど、現実世界で価値を創出する応用分野で活躍します。こうしたフィジカルAI市場は、2030年までに約1247.7億米ドル規模に拡大すると予測されています*1。

 日立は、技術力、データ活用力、そして現場システムの運用・管理における強みを生かし、フィジカルAI領域に最適なソリューションを提供します。鉄道、エネルギー、製造などのミッションクリティカルな分野で110年以上にわたり培ってきたOT(運用・制御技術)とドメインナレッジを活用することで、日立ならではの次世代のAIソリューションを現実世界に展開することができます。

 日立の執行役副社長 兼 デジタルシステム&サービス統括本部長の阿部淳は、「日立は、ドメインナレッジとAIを融合し、社会イノベーションを次なるステージへと導く『Lumada 3.0』のビジョンを掲げています。HMAXはその中核を成すソリューションであり、セクターの垣根を越えた『真のOne Hitachi』として全社の知恵と技術を結集し、これまでにないシナジーを創出していきます。現場のデータを革新的なAIで『知』に変えることで、複雑な社会課題の解決を強力に牽引し、次世代の社会インフラを支える具体的な価値を提供していきます。」と述べています。

 また、日立の執行役専務 戦略SIBビジネスユニットCEO兼Lumada 3.0戦略推進室長である谷口潤は、「日立は長きにわたり、お客さまの現場と共に歩み、数々の困難な課題を乗り越えてきました。HMAXにより、働く人とインフラをエンパワーし、人や社会が秘める可能性を解き放ちたいと考えています。例えば、熟練者不足に直面する鉄道や製造現場の業務高度化や、再生可能エネルギー導入に不可欠な送配電網の安定運用など、お客さまの最も複雑な課題に革新的な解を提供します。HMAXの展開により、環境・幸福・経済成長が調和する『ハーモナイズドソサエティ』の実現に向け、お客さまと共に一歩前進できることを嬉しく思います。」と述べています。

*1 AI搭載ロボットの市場規模を参考値として記載、出典:Grand View Research, Inc.「Artificial Intelligence In Robotics Market (2024 - 2030)


HMAXの構成要素

 HMAXは、お客さまがフィジカル環境でAIを活用するための4つの主要な要素で構築されています。

・デジタル化された資産(デジタライズドアセット)から収集されるデータ

送配電網や鉄道、製造設備などのアセットから、センサーや制御・運用システムを通して収集される膨大なデータが組み込まれることで、HMAXの力を最大限に引き出すための理想的なデータ基盤が形成されます。これは、世界中に強固なインストールベースを持つ日立だからこそ実現できる、大きな強みです。

・業界知見(ドメインナレッジ):

物理的なアクションを行うシステムや装置、それらの運用・保守で培ってきたナレッジや判断のロジックなど日立の深い知見をデータに当てはめることで、用途に応じたAI対応モデルが構築されます。 

・AI

HMAXは、データ認識からインサイトの創出、自律的な実行まで、幅広いAI技術を活用できるよう設計されています。例えば、Perception AIは音響や振動センサーのデータを解析し、鉄道インフラの異常を検知・報告します。生成AIは、送配電網のエネルギー最適化アルゴリズムの生成を加速するために活用されます。Agentic AIは、最適な保守スケジュールを自律的に計画・実行します。そしてフィジカルAIは、送配電網やスマートビルディングシステムをリアルタイムで制御することができます。

・パートナーエコシステム

HMAXは、日立の幅広いパートナーエコシステムを活用して構築されています。業界をリードする企業から最高水準の技術を結集させ、現実世界の過酷な環境に耐え得る堅ろうで信頼性の高いソリューションを実現します。


HMAXのユースケースと展開

 HMAXの各領域への展開によりすでにさまざまな成果を生み出しています。

HMAX Mobility

現在、2,000両以上の列車で導入されているHMAXは、2024年に日立レールによって初めて導入された、列車や信号、周辺の鉄道インフラから得られる膨大な現場データを一つのプラットフォームに統合する包括的なデジタルアセットマネジメントソリューションです*2。

HMAX は、Cosmos Reasonビジョン言語モデルを組み込んだNVIDIA Metropolis Blueprint for Video Search and Summarization (VSS)による先進的な AI と分析技術を活用し、資産劣化の兆候の特定、最適な保守タイミングの予測、設備計画の機会の提示など、予測によるインサイトを提供します。運用や保守担当者はそれらの情報に基づいて迅速に意思決定を行うことができ、実行は既存の運用プロセスを通じて推進されます。

このプラットフォームは最新の産業用エッジコンピューティングであるNVIDIA IGX Thorを活用し、現場(エッジ)で膨大な量のデータをリアルタイムに処理することで、運用管理センターには必要な情報のみが送信されます。AIや機械学習によってデータから知見を抽出し、エネルギー消費の削減、状態監視型・予知保全プロセスなど、運用やサービスの高度化を実現しています。

HMAX の導入により、保守コストの最大15%削減、エネルギー消費量の15%削減という価値を創出しています。

HMAX Energy

先進的なデジタル技術と幅広いドメインナレッジ、卓越したサービス品質、そしてインストールベースに関するインテリジェンスを組み合わせることで、信頼性が高く効率的なエネルギーインフラを実現します。自動検査、リアルタイム監視、予測分析、バーチャルサポートを組み合わせて活用することで、稼働率と可用性を最大化し、設備の寿命延長やオペレーションの最適化にも貢献します。

具体的な事例として、イタリアの再生可能エネルギー事業者ERG社には、デジタルサービスの提供によって、現場検査時間を35%削減し、予期せぬ停止日数の低減を実現しています。また、ドイツ・スウェーデン間の送電事業者Baltic Cable AB社には、高圧直流送電(HVDC)向けデジタルツインの導入により、インシデント対応時間を90%削減するなど、運用の効率化と安定稼働に貢献しています。

HMAX Industry

HMAX for Buildings は、NVIDIA Metropolis Blueprint for VSSを活用し、ビルのオペレーション・メンテナンス効率やエネルギー効率の向上にとどまらず、居住者・オフィスワーカー・来訪者のウェルビーイング向上にも寄与します。2025年からは、入退室管理や空調制御をはじめとする安全・安心・快適な環境を支えるデジタルサービスを “as a Service” として提供し、最適なビル環境の実現とビル価値の持続的な向上に貢献しています*3。

また、HMAX for Factoriesとして、工場の設備故障診断を支援するAIエージェントを、2025年4月からダイキン工業株式会社と実用化に向けた試験運用を開始*4。本AIエージェントが、わずか10秒以内に90%以上の精度で設備故障の原因と対策を回答できることを確認しています。同年12月からは、三菱ケミカル株式会社の化学プラントにおいても、本AIエージェントを活用したトラブルシューティングアシストの共同検証を開始しています*5。さらに、同年12月より、AIエージェントによる対話形式での産業機器の運用・メンテナンス支援サービスの提供も開始しており、機器の状態に応じた的確な情報を即座に提供し、生産現場を効率化します*6。

バッテリー分野やバイオ医薬分野向けにも、バリューチェーン全体にわたるトータルソリューションを提供します。

*2 日立ニュースリリース 2024年9月24日 https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2024/09/0924c.html 

*3 日立ニュースリリース 2025年9月29日 https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2025/09/0929a.html 

*4 日立ニュースリリース 2025年4月22日 https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2025/04/0422.html 

*5 日立ニュースリリース 2025年12月24日 https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2025/12/1224.html 

*6 日立産機システムニュースリリース 2025年12月22日 https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2025/12/1222a.html 

CES2026への出展について

 日立は1月6日から9日までラスベガス・コンベンションセンターで開催されるCES2026に出展します*7。HMAXは日立ブース(北ホールのブース8529)展示の中心として、デモを通じて体験いただけます。また、日立は1月8日(木)午前11時(現地時間)よりフォンテーヌブローのディスカバリーステージで開催されるCES Foundryセッション「Pioneering Industrial AI Technologies for the Physical World」においても、HMAXのビジョンを紹介します。

*7 日立ニュースリリース 2025年12月4日 https://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2025/12/1204.html 


関連リンク

日立のHMAXに関する詳細はこちらをご覧ください。 

商標注記

記載の会社名、製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。

日立製作所について

 日立は、IT、OT(制御・運用技術)、プロダクトを活用した社会イノベーション事業(SIB)を通じて、環境・幸福・経済成長が調和するハーモナイズドソサエティの実現に貢献します。デジタルシステム&サービス、エナジー、モビリティ、コネクティブインダストリーズの4セクターに加え、新たな成長事業を創出する戦略SIBビジネスユニットの事業体制でグローバルに事業を展開し、Lumadaをコアとしてデータから価値を創出することで、お客さまと社会の課題を解決します。2024年度(2025年3月期)売上収益は9兆7,833億円、2025年3月末時点で連結子会社は618社、全世界で約28万人の従業員を擁しています。詳しくは、www.hitachi.co.jpをご覧ください。

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会社概要

株式会社 日立製作所

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URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区丸の内一丁目6番6号
電話番号
-
代表者名
德永 俊昭
上場
東証1部
資本金
-
設立
1920年02月