<年収750万円以上の即戦力人材に「生成AIとキャリア観」に関するアンケートを実施>6割以上「ChatGPT」等の生成AIが自身の業務にポジティブに影響
約4割「仕事が代替される可能性がある」と回答
昨今、生成AIが複数発表され社会的に大きな注目を集めています。特にOpenAIが提供する対話型AI「ChatGPT」はバージョンが更新され続けており、最新の「GPT-4」では生成される文章などの質や正確性が著しく向上しています。
そのようななか、年収750万円以上の即戦力人材(ビジネスプロフェッショナル)にとって、生成AIが自身の業務やキャリア観にどのように影響したかを調査しました。
■生成AIの登場について、6割以上が「自身の業務にポジティブに影響する」
約4割が「仕事の一部または全てが代替されると思う」と回答
「ChatGPT」「BingAI」「Bard」などの生成AIの登場が、自身の業務にどのように影響するのか質問したところ、62.5%が「ポジティブに影響する」と回答しました。
また生成AIに自身の仕事の一部または全てが代替されるか質問したところ、39.2%が、「そう思う(7.9%)」または「どちらかといえば、そう思う(31.3%)」と回答しました。どのような業務が代替されるかを質問し業界別に分類したところ、メーカー業界では「仕様の漏れ防止」や「リスクの抽出・評価」、IT業界では「コードレビュー」、金融業界では「金融機関業務における基本的な顧客対応」などがあげられ、すでに業務のなかで、生成AIの活用を具体的に想定しているビジネスパーソンも見られます。
Q. 自身の仕事において、「ChatGPT」「BingAI」「Bard」などの生成AIに代替されると思うものがあれば教えてください。(職種・年代)
マスコミ・メディア |
・企画のネタだし(プロデューサー・ディレクター、40代) ・デジタル広告のクリエーティブ制作(広報・PR・広告宣伝、30代) ・記者として働いてきたが、簡単な記事作成は取って代わられる可能性があると思う。ただ、現段階では、 人間のチェックが必要というのが前提だが。(事業企画・事業統括、50代) |
メーカー |
・テストケース作成、仕様の漏れ防止、法務関係の文書チェック(電気・電子制御設計、40代) ・市場に関する資料の作成、現状分析、予測分析(内部監査・内部統制、50代) ・プレゼンテーション資料の作成、データの分析、マクロの作成など(人材開発・人材育成・研修、50代) ・品質問題発生時の適切な解決策の提案(品質保証、60代) ・契約書作成、契約書審査、リスクの抽出・評価、ビジネススキームやストラクチャーの検討・立案(法 務・コンプライアンス、40代) ・契約審査、法令調査(法務・コンプライアンス、50代) |
IT・インターネット |
・価格の妥当性評価、契約書文言の評価、契約相手先との文書によるコミュニケーションなど (購買・資材調達、50代) ・単純な収益性や売り上げの見通しなど(事業企画・事業統括、40代) ・コードレビュー(ECサイト運営・ECコンサルタント、40代) |
金融 |
・金融機関業務における基本的な顧客対応、問い合わせ対応、テレマーケティング分野など (CTO・CIO、60代) ・過去事例の調査など、これまでユーザーと専門家の間で格差があった情報へのアクセス (CTO・CIO、40代) |
建設・小売・メディカル |
・住宅の設計(建築設計、50代) ・新規事業立ち上げ時の収支シミュレーションや成功可能性の推測(MD・VMD、40代) |
商社・コンサルティング・観光庁 |
・市場調査、競合調査、企業調査(代理店、パートナー探し)、単純な顧客サポートなど代わりに やってほしい。(海外営業、40代) ・コンサルティングの仕事をしているが、特に「Office」利用に関して資料作成の一部やリサーチに 活用できると想定している。(業務プロセスコンサルタント、30代) ・バイオインフォマティクス、コーディング、事務作業(研究、40代) |
■生成AIの登場は、ビジネスパーソンの「キャリア観」にも影響
生成AIの登場により、キャリア観が変化したか質問したところ、35%が「変化した(9.5%)」または「どちらかといえば変化した(25.5%)」と回答しました。また、今後のキャリア形成における具体的な影響について質問したところ「生成AIを活用して、自身の業務の生産性を上げる必要性が増すと思う(52.7%)」「新たなスキルを身につける必要性が増すと思う(48.3%)」「柔軟性のあるキャリアを築く必要があると思う(37.3%)」「新しい仕事・転職を検討する必要性が増すと思う(14.1%)」などがあげられました。新たなテクノロジーの登場が、自身の業務やキャリアについて考え直すきっかけとなっていることがわかります。
生成AIの登場によるご自身のキャリアへの影響についてのフリーコメントでは、「現時点では大きな影響を受けていない」とコメントする方もいる一方で、「AIは自身のキャリアを広げていくチャンス」「仕事の幅が広がるチャンス」など、生成AIを活用することで生産性や付加価値の向上にもつながることを期待する声も多く、今後、生成AIとうまく共存することで主体的にキャリアを考えようとするビジネスパーソンがいることがわかりました。
Q.「ChatGPT」「BingAI」「Bard」などの生成AIの登場によるご自身のキャリアへの影響について、ご意見があれば自由にご回答ください。
メディア |
・単純作業を任せることで、より核心的な業務に集中することができる。 今まで以上に「人間ならではの 業務とは?人間が行うメリットとは?」という部分を考える必要性が増すと感じる。(法人営業、30代) |
メーカー |
・AIを生かした仕事を検討していきたい。(海外営業、40代) ・AIは、自身のキャリアを広げていくチャンスだと思っているため、積極的にビジネスチャンスや業務 革新への活用を考えていきたい。(研究・開発、40代) ・市場の創造や、大胆な改革アイデアなど、斬新な考えを持ち、行動に移せる人が、これからは必要と されるという意識を持っていなければならない。(内部監査・内部統制、50代) ・使いこなせるようにすることが今後の価値になる、場合によっては人を使うより難しいとは思う。 (総務、50代) ・使いこなすための言語能力が求められ、仕事の幅が広がるチャンスだと思います。またこれらのAPIを 活用したソフトウエアの分野が爆発的に活性化するので、これらのエンジニアのスキリングが人事的には キーポイントになると考えています。(人材開発・人材育成・研修、50代) ・便利なツールであるとの認識だが、それほど脅威は感じていない。(法人営業、40代) ・全体として影響は少なからずあると思われるため、現状どおりこれらのツールの影響を受けにくい、 裁量のある業種をベースにキャリアを築いていきたい。(研究開発、30代) |
IT・インターネット |
・異なる条件での統計値の比較検討結果を、整理して出力してもらえるように使いこなせれば、とても 良いパートナーになると思う。(情報システム・社内SE、60代) ・今後の規制は必要だが生成AIのメリットがデメリットを上回ると感じていて、効率性、方法論など仕事の やり方も劇的に変化する。経営者としてうまく活用しない手はない。(事業企画・事業統括、50代) |
金融 |
・現状では大きな影響は確認できないが、近い将来、自身のキャリア形成に良い影響が及ぶよう、学びの 必要性を実感している。(CTO・CIO、60代) |
建設 |
・顧客とAIが作成した物に対して仲介的な仕事になる部分が可能になると思う。(設計監理、50代) |
コンサルティング・流通 |
・うまく使いこなせれば自身の武器の一部として生産性・付加価値ともに向上する。 (戦略コンサルタント、30代) ・お客様の課題を見いだす能力がさらに増すと思います。対話する能力が高いことが重要になると考えて います。(法務・コンプライアンス、60代) |
■株式会社ビズリーチ 代表取締役社長 ビズリーチ事業部 事業部長 酒井 哲也 コメント
このたび、ビズリーチ会員の皆様へ、現在注目されている生成AIについてキャリア観に影響したかという観点からアンケートを実施いたしました。その結果、6割以上が生成AIは自身の業務にポジティブに影響すると回答し、ご自身の業務のなかで代替できる業務を具体的にイメージしていることがわかりました。
ChatGPTなどの生成AIを活用することは、従来と同じタスクでも精度が大幅に向上するため、生成AIは、ホワイトカラーのほぼ全ての業務に影響を及ぼすといわれています。そのようななか、会員の皆様は新たなテクノロジーの登場を否定的に捉えるのではなく、変化をポジティブに受け止め、キャリアの幅を広げる機会として捉えている傾向が見られました。テクノロジーの進化が加速するなか、ビジネスパーソンはそれらを積極的に学び、活用することでキャリアにおける選択肢と可能性を広げられるのではないでしょうか。
ビズリーチでも今月に「GPTモデルのレジュメ自動作成機能」※2をリリースいたしましたが、今後もテクノロジーを活用しながら、主体的にキャリアを考える会員の皆様に寄り添ったサービスを提供してまいります。
※1 調査概要
調査内容:「生成AIとキャリア観」に関するアンケート
調査期間:2023年5月8日~5月14日
調査対象:ビズリーチ会員
回答数:482
・回答率は端数処理の関係で合計が100%にならない場合や、内訳の合計と総数が合わない場合があります。
・本調査を引用される際には、「ビズリーチ調べ」と必ずご記載ください。
※2 https://www.bizreach.co.jp/pressroom/pressrelease/2023/070601.html
■即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」について
ビズリーチは企業と求職者が直接やりとりできるプラットフォームがなかった人材業界において、人材データベースを企業に開放することで採用市場を可視化しました。また、企業が求職者へ自らアプローチできるプラットフォームを提供することで、企業が必要としている人材を採用するために、あらゆる手段を主体的に考え、能動的に実行する採用活動「ダイレクトリクルーティング」を推進し、優秀な人材のスピーディーな採用をご支援しています。また、求職者も今まで知りえなかった企業からアプローチを受けることで、キャリアの選択肢と可能性を最大化することが可能です。
URL:求職者向け https://www.bizreach.jp/
企業向け https://bizreach.biz/service/bizreach/
■株式会社ビズリーチについて
「すべての人が『自分の可能性』を信じられる社会をつくる」をミッションとし、2009年4月より、働き方の未来を支えるさまざまなインターネットサービスを運営。東京本社のほか、大阪、名古屋、福岡、静岡、広島に拠点を持つ。即戦力人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」、人財活用プラットフォーム「HRMOS(ハーモス)」シリーズ、OB/OG訪問ネットワークサービス「ビズリーチ・キャンパス」を展開。産業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するさまざまな事業を展開するVisionalグループにおいて、主にHR TechのプラットフォームやSaaS事業を担う。
URL:https://www.bizreach.co.jp/
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