建設現場の安定供給と資源循環を促進する「レディーミクストコンクリート(生コン)」のJISを改正
骨材不足や環境負荷低減などの社会課題に対応し、現場の実態に即して回収骨材の活用規定を緩和。
一般財団法人日本規格協会(本部:東京都港区、理事長:朝日弘)は、土木・建築工事に欠かせない建設基礎資材であるレディーミクストコンクリートに関する日本産業規格(以下、JISという。)を改正いたしました。
現在、生コン業界では骨材製造業者の設備老朽化や後継者不足、激甚化する自然災害による物流への影響などから、原材料の安定確保が大きな課題となっています。今回の改正では、こうした原材料の供給不安を解消し、持続可能な建設産業を実現するため、リサイクル材料である「回収骨材」の取り扱い規定を実態に合わせて緩和し、資源の有効活用と現場の事務負担軽減の実現を図りました。

JIS A 5308:2024/AMENDMENT 1:2026
レディーミクストコンクリート(追補1)
Ready-mixed concrete (Amendment 1)
税込価格:2,860円 A4判 18頁
【改正の背景】
深刻化する骨材不足と環境配慮への要請
レディーミクストコンクリート(生コン)は、設計者や施工業者、公的機関など広範な利害関係者が利用する重要な規格です。しかし近年、骨材(砂利や砂)の安定供給が困難になる事例が増加しており、生産現場からは「リサイクル資源の活用拡大」と「手続きの簡素化」を求める声が強まっていました。本改正では、これらの現場ニーズに応え、コンクリートの品質を維持しつつ、より柔軟で環境に優しい生産体制を確立することを目的としています。
【主な改正のポイント】
今回の改正では、特にリサイクル材の利活用推進のため、規定内容が現場の実態に合わせて見直されました。
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回収骨材の取扱の一部変更による運用の簡素化: 粗骨材・細骨材の目標回収骨材置換率がそれぞれ5%以下の場合、「新骨材」として取り扱うことが可能になりました。これにより、一部の場合を除いて配合計画書や納入書への個別記載を省略できるようになります。
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高強度コンクリートへの適用範囲を拡大: これまで回収骨材の使用に制限のあった呼び強度60相当の高強度コンクリートについても、試験データに基づき、回収粗骨材の使用が容認されました。
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「上澄み水」の定義見直しによる利便性向上: 建築工事標準仕様書で高強度コンクリートへの回収水の利用は「上澄み水※」に限定される中、生産者の使用拡大を図るため、目標スラッジ固形分率1%未満のスラッジ水を「上澄み水」として扱えるようになりました。
※スラッジ水から、スラッジ固形分を沈降、脱水処理、その他の方法で取り除いた水。
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最新の知的財産情報の反映: 本規格に関連する特許権等の存在を確認し、まえがきに明記することで、利用者が安心して規格を運用できる環境を整えました。

【期待される効果】
単純公正な取引とカーボンニュートラルの推進
この改正により、生コン工場の生産効率が向上するだけでなく、建設現場への安定した資材供給が担保されます。また、回収骨材の活用が促進されることで、建設廃棄物の削減と資源循環(サーキュラーエコノミー)が加速し、建設業界全体の脱炭素化・環境負荷低減に大きく寄与することが期待されます。

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