日経「星新一賞」グランプリに柚木理佐氏 ジュニア部門は竹腰奈央氏

日本経済新聞社

理系的発想力を問う文学賞、日経「星新一賞」(主催:日本経済新聞社)の第11回受賞者が以下の9名に決定しました。第11回は2023年6月25日から10月2日まで応募を受け付け、応募作品は一般部門編、ジュニア部門編で、総数は第10回の2,767より1,378編少ない1,389編でした。AIによる創作と認められた作品は、前回の32から70編となりましたが、入賞はありませんでした。

【一般部門グランプリ】

柚木理佐(ゆずき・りさ)氏

「冬の果実」


〔あらすじ〕氷河期を迎える未来の地球、「後天性体温調整機能不全症候群」におかされた僕は、低体温症による死を待つばかりだ。僕の治療にあたる博士は、病の流行はこの星が再び全球凍結する前兆だとし、希望を失いかけていた。別れの日、一つのリンゴが手から手へ渡される。だが、博士の手の中でリンゴは氷の球に姿を変えてしまう・・・。


【ジュニア部門グランプリ】

 竹腰奈央(たけこし・なお)氏

「ライトコート」


〔あらすじ〕パスワードは「脆弱なセキュリティ」とされ、生体認証が主流となった未来。世界では、自身の生体情報を隠すために黒い光を身にまとわせ体に目隠しをする「ライトコート」を着用するのが常識となっていた。そんな世界に生きる中学生みるきーのもとに、一人の転校生、新田翼がやってくる。彼は、ライトコートを着ない「ノーウェア派」だった――。「自分らしく生きるって、何?」そんな思いに悩む、中学生たちの物語。


【一般部門優秀賞(アマダ賞)】

木下充矢(きのした・みつや)氏 「彼方には輝く星々」 

【一般部門優秀賞(旭化成ホームズ賞)】

玖馬 巌(くま・いわお)氏 「ポラリス」 

【一般部門優秀賞(図書カード賞)】

鷹羽玖洋(たかばね・くよう)氏 「星の灯の狭間にて」


【ジュニア部門準グランプリ】

田中文瑛(たなか・ぶんえい)氏「おいしい世界の歩き方 東京」

【ジュニア部門優秀賞】

岡田頼和(おかだ・よりたか)氏「見えない力」

【ジュニア部門優秀賞】

岩本名央(いわもと・なお)氏「エーアイさんへ」

【ジュニア部門優秀賞】

名もなき佐助(なもなき・さすけ)氏「星になる」


【日経「星新一賞」について】

星新一氏が残した創造性あふれる作品は、現実の世界で科学に取り組む人たち、未来を創ろうとしている人たちを刺激してきました。日経「星新一賞」は形式やジャンルにとらわれない理系的な発想力、想像力を問う新しい文学賞として2013年に創設。SF作家・SF評論家による複数の予備審査の後、最終審査を経て、このたび受賞者を決定しました。第11回の最終審査員は岡田晴恵氏(白鷗大学教授)、高島雄哉氏(小説家・SF考証)、荒俣 宏氏(作家)、佐竹美保氏(挿絵画家)、鴻上尚史氏(作家・演出家)、滝順一(日本経済新聞社編集委員)の6人で、一般部門グランプリは賞金100万円。受賞作は3月上旬以降、電子版書籍サイト「honto」で配信予定です。(無料。利用登録が必要)


※詳細は日経「星新一賞」公式ウェブサイト https://hoshiaward.nikkei.co.jp/

※第1回~10回受賞作品集も「honto」で無料配信中(利用登録が必要)

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代表者名
長谷部剛
上場
未上場
資本金
25億円
設立
1876年12月